夏休み明け「学校行きたくない!」に休ませるべきか、それとも背中を押して行かせるべきか…ママは悩みますよね。この記事では、子どもの不安レベルを見極め、夏休み明けに増える行きしぶりへの具体的な対応をお伝えします。ぜひ参考にしてみてくださいね。
1.夏休み明け「学校行きたくない!」にどう対応しようと悩んでいませんか?
「学校、行きたくない…」と始まり泣き出し、なかなか準備すらしようとしない日もあれば…
準備はスムーズにできるのですが、玄関から送り出した途端、引き返して来たり…
『行きしぶり』と言っても様々なケースがありますよね。
また、中には「お腹が痛い」「頭が痛い」など、登校前になると体調不良を訴えるお子さんもいると思います。
実際には体が悪いわけではなく、「不安」や「緊張」が体の症状となって出ていることがあります。
ママにとっては「甘えかな?」と見えやすいですが、実は脳と体がつながった自然な反応でもあります。
だからこそ、私は「どう対応するのが子どものためにいいのか?」と悩んでいました。

2.行きしぶりの対応に模索する日々…
息子は小学校2年生の、夏休み明けに行きしぶりが多くなってきました。
私自身も「明日の朝はどうなるかな…」「仕事に間に合うように行けるかな…」と前日からソワソワ…。
正直、朝が来るのが憂鬱でした。
SNSやママ友の体験談を参考にしても、うまくいく日といかない日があり、その度に一喜一憂し、疲弊していました。
そこで気付いたのは、「行きしぶりに万能な対応策はない」ということ。
子どもによって不安の強さや理由は違うからこそ、子どもを観察しながら柔軟にその子に合った対応に変えていくことが大切です。

3.どう対応するかはまずは子どもの様子を観察しよう
ポイントは、子どもの「不安レベル」を観察し見極めること。
観察ポイントは次の通り
✔顔色が悪いかどうか
✔声のトーンが普段と違うか
✔泣き方が必死か、それとも軽いぐずりか
✔起きてすぐ言ってくるか、登校前に言ってくるか
✔ママにべったり近づいてくるか
こうしたサインを冷静に観察すると「今日は休ませた方がいいのか」「背中を押せば行けるのか」が見えてきます。
そしてここで注意したいのは、親の感情は子どもに伝染するということ。
ママがイライラや不安を抱えたまま接すると、子どもの不安もさらに大きくなってしまいます。
落ち着いた観察力がポイントです。

4.「行きたくないな…」の発言に構い過ぎない!
「行きたくない」と言われるとつい理由を聞き出したくなりますが、実は構い過ぎないこともポイント。
私が学んだ発達科学コミュニケーションのレクチャー1では「行動のABC分析」という内容を学びます。
行動分析学の視点では、「ある行動の後に得られる親の反応が、その行動を強化する」と言われています。
つまり「行きたくない」に親が過剰に反応すると、その行動が繰り返されやすくなるのです。
そして、子どもは「やっぱり行くのは大変なことなんだ」と不安が強くなってしまいます。
実際、息子が「学校いやだ」と言ったとき、以前は「なんで嫌なの?」「先生に相談する?」「送ったら行けそう?」と深掘りしていました。
その結果、本人の不安がどんどん膨らみ、登校がますます難しくなってしまったのです。
そこで私は息子の不安レベルにより、対応を変えました。
・不安レベルが軽いとき
→「そっか~」「そうなんだね。」
サラッと受け止め、その後、楽しい話題に切り替える。
・不安レベルが強いとき
→「そうなんだね。それで?どうしたい?」と親は冷静に声をかけます。
興奮していたら、一旦時間を置きその場を離れ、子どもが落ち着いたら声をかける。
そして、選択肢を提案し子どもに決めてもらう。
すると、不思議と少しずつ息子の気持ちの切り替えがスムーズになっていきました。

5.行きしぶりも無くなり、登校できるようになった息子
毎朝行きしぶっていた息子も、私が冷静に対応できるようになってからは、今では安定して登校できるようになりました。
行きしぶりは甘えではなく、不安のサインであることが多いです。
ママが観察を通して子どもの「不安レベル」を見極め、そして過剰に構わず、安心感を伝えながら背中を押すことが大切です。
行きしぶりは一日で解決するものではありません。
しかし、ママがブレずに対応することで、少しずつ前に進む力を子どもが取り戻していきますよ。

執筆者:たるみ あや
発達科学コミュニケーション アンバサダー