1.10歳なのにママにべったり…これって異常?
「もう10歳なのに、まだママにべったり…。これっておかしいのかな?」
同じ年の子どもたちが友達と遊んだり、一人で登下校している姿を見て、「うちの子だけ幼い」「このままで大丈夫なの?」と心配になっているママはいませんか?
でも、結論から言うと
10歳でもママにべったりな子は“異常”ではありません。
それは「母子分離不安(ぼしぶんりふあん)」という、“ママと離れることへの強い不安”が関係している可能性があります。
これは、発達の過程で誰にでも起こりうる心理的反応なのです。
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2.「ママから離れられない」10歳の子どもに見られる特徴
・学校や習い事に行く前に泣いたり、体調不良を訴える
・「ママがいないと不安」「ママと一緒じゃないと嫌」と言う
・夜、ひとりで眠れない
・友達と遊んでいても、ママが見えなくなると探しにくる
・学校の行事や集団行動で不安が強く出る
これらの行動は、“ママと離れる=不安や危険”と感じているサインです。
つまり、子どもがまだ“安心の土台”を持てていない状態なのです。
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小学生になっても母親に依存する娘が心配…。
ママべったりの母子分離不安の子どもにしてはいけないNG対応とは?

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3.なぜ10歳になってもママにべったりなのか?(心理的背景)
10歳は心と体が大きく成長する時期です。
でも同時に、「学校での人間関係」や「勉強の難しさ」などのストレスが増え、“ママのそばにいたい”という安心への欲求が強くなることもあります。
特に次のような背景がある場合、母子分離不安は長引きやすい傾向があります。
・幼少期に不安や怖い経験(入院・転園・不登校など)があった
・家族内での変化(引っ越し・離婚・きょうだい誕生など)
・ママ自身が不安を抱えやすい性格で、子どもの不安を受け止めきれない
・子どもが繊細(HSCや発達グレー)で感情を受けやすい
つまり、「ママの愛情が足りないからべったりになった」わけではないのです。
むしろ、愛情深く関わってきたからこそ、ママが安心の象徴になっているともいえます。

4.【体験談】息子の母子分離不安と私の苦しみ
私の息子も、10歳になってもママべったりでとても心配していました。
朝は一人で学校に行けず、毎日一緒に登校。
「もう10歳なのに」と焦る気持ちを抑えきれず、「ママにべったりしてたら恥ずかしいよ!」と突き放したこともあります。
周囲からは「甘やかしすぎ」「母親の関わり方が悪い」と言われ、私は自分の子育てに自信をなくしていきました。
でも、引き離せば引き離すほど、息子の不安は強くなり、ついには学校に行けなくなってしまいました。
その時、初めて「離す前に、まず安心を与えること」が大切だと気づきました。
息子が本当に求めていたのは、“離れる練習”ではなく“安心の再確認”だったのです。

5.母子分離不安の子どもに『やってはいけない対応3つ』
① 「もう◯歳なんだから!」と突き放す
年齢を理由に突き放すと、子どもは「理解してもらえない」と感じ、安心よりも“恐れ”が強くなります。
② 「行かないなら置いていくよ」と脅す
これは“安心の土台”を壊してしまう言葉。
信頼関係が崩れると、子どもはますます不安になります。
③ 親がイライラや不安を隠さず伝えてしまう
ママが不安になると、敏感な子どもほどその感情を受け取り、「ママも不安=やっぱり離れるのは危険」と感じてしまいます。

6.子どもの安心と自立を育てる「正しい対応」3つのステップ
母子分離不安の子どもに必要なのは、“急に離すこと”ではなく、安心の上に小さな自立を積み重ねることです。
そのために、今日からできる3つの対応を紹介します。
① 不安を否定せず、まず「受け止める」
「また泣いてるの?」「そんなことで不安になるの?」そう言いたくなる時もありますよね。
でも、子どもの不安は大切な“感情”です。
ママが「怖かったんだね」「ママがそばにいるよ」と共感してくれることで、子どもの心に「自分は守られている」という安心感が育ちます。
② 離れる練習は“小さく・ゆっくり・成功体験で”
いきなり「一人で行ってごらん」はハードルが高すぎます。
まずは「1時間目だけ行ってみよう。ママは玄関に待ってるね」など、“すぐに戻ってくる”小さな体験から。
そして、戻ったときに「よく頑張ったね」と笑顔で伝えましょう。
その繰り返しが、“離れても必ず戻ってきてくれる”という信頼を深め、子どもの中に“自分で大丈夫”という感覚を育てます。
③ ママ自身が“安心のモデル”になる
子どもはママの表情や言葉から「世界の安全」を学びます。
ママが焦ったり、自分を責めすぎたりしていると、敏感な子どもはその不安をそっくり受け取ってしまいます。
「ママも少し休もう」「今日はこれで十分」と、ママ自身が自分を大切にする姿を見せること。
それこそが、子どもにとって一番の安心の土台になります。

7.まとめ:焦らず「心の土台」を育てよう
10歳になってもママにべったりな子は、“甘えん坊”ではなく“安心を求めている子”。
その不安の裏には、「ママのことが大好き」というまっすぐな気持ちがあります。
焦って引き離すよりも、まずは心を満たすこと。
そして、少しずつ“安心して離れられる経験”を積み重ねていきましょう。



