まだ幼い子から何も話してもらえない、子どもからシャットアウトされたママと子のうまくいかない親子関係の原因はママにあった。でも大丈夫!私が実践し親子関係が改善した3つのシンプルな方法で、“話してくれない子”が自分から話し始めた!変化のステップをご紹介します。
1.まだ幼児の我が子との親子関係が悪くなったのはどうして?
子どもって保育園や幼稚園であったことをたくさん話してくれるイメージがありますよね。
「今日このおもちゃで遊んだよ」
「先生と折り紙してお花作ったよ」
「お友だちとおままごとしたよ」
私もそうなるものだと思っていました。
でも、わが家の長女は保育園でのできごとを話してくれませんでした。
「今日なにしてあそんだの?」
「忘れた」
話し始めも遅かったので、なんて言っていいのかわからないのかなと思い、イエス・ノーで答えられる質問に変えてみても、
「今日お外であそんだの?お部屋であそんだの?」
「忘れた」
どんな質問をしても「忘れた」の返事のみ。
こんな様子で長女から直接様子を聞けることはほとんどありませんでした。
思春期でもないのに、そっけない返事ばかり…
こんな親子関係のお家はありませんか?
実は、同じように悩んでいるママは少なくありません。

2.幼児の我が子からシャットアウトされたママと子の関係
こんな長女の保育園の様子を知れるのは、先生とママ友からの情報だけでした。
「今日うちの子と一緒に公園でどんぐりたくさん拾ったんだって」
ママ友からそう聞いて、話題を子どもに振っても、 「何個くらい拾ったの?どんな形があった?」にはやっぱり「忘れた」といつもの答えしか返ってきません。
先生が「昨日、縄跳びで100回飛べたのすごかったですね!」と嬉しそうに話してくれても、私は何も知りませんでした。
こんな嬉しいことも、自慢したいことも私には話してくれない、そんな親子関係でした。
なんでうちの子は話してくれないの?
話したくないのは私だから?
こんなに話しかけているのになんで?
聞き方を工夫しても変わらない…。
会話が続かないし、何を話したら良いかわからなくなり、だんだん会話しないようになり、余計に話しにくい雰囲気になっていました。
子どものことが全然わからない。
保育園で何をしているのか、どんなことを考えていて、どんなことを楽しいと思っていて、困っていることはないのか。
なに1つも本人から聞けないんです。
思春期になったら親子関係が悪くなることもあるかもと思ってはいましたが、我が家の長女はまだ幼児です。
ママ友や先生から話を聞くたび、様子を聞けて少し安心はするけれど、それ以上に親子関係が良くないことを突きつけられて、悩む日々でした。
このまま小学校に入ったらどうなるんだろう。
子どもの様子も気持ちもわからないまま、小さなSOSを見落としてしまうんじゃないかと、とても怖かったんです。
「このままじゃよくない」とはわかっていても、原因がわからないから、改善のしようもない。
そんな袋小路のような気持ちでした。

3.親子関係がうまくいかない原因はママだった…
発達科学コミュニケーション(発コミュ)を学んで、なぜこんなに親子関係が悪くなってしまったのかの答えを見つけることができました。
それは、子どもに『否定の注目』を多くしていたからです。
『否定の注目』とは、注意する、叱る、眉間にしわを寄せる、怒鳴る、怒りのオーラ、ため息をつくなどのことです。
できている時はスルー。
できていない時だけ「早くしなさい」「まだやってないの?」と注意。
言葉を我慢した日は、表情が怖くなり、ため息が増える。
子どもは、「どうせ注意される」「どうせ怒られる」と感じると、安心して話せなくなります。
忙しいママほど、無意識に“できてないところ”に注目しがち。
私も例外ではありませんでした。
親子の会話が続かないのは、長女が話したくなかったのではなく、安心して話せる土台を私がつくれていなかったからだったのです。

4.私が実践した親子関係を改善した3つのシンプルな方法
発達科学コミュニケーションでは、最初に子どもとの「肯定的な関わり」を増やすことを学びます。
肯定的な接し方はぜんぶで10個あり、褒めることもその1つです。
ガミガミイライラママの私が実践した親子関係の関係改善方法は主に3つです。
①実況中継する
「ソファで横になっているんだね」
「お菓子食べているんだね」
「YouTube見てるんだね」
褒めるのではなく、やっていることをそのまま伝えるだけ。
これによって、子どもの「見てもらえている」という安心につながります。
当時は褒める行いは少なく、どこを褒めていいかわからなかったけど、これならできる。
そう思っていちばん実践したかもしれません。
②できていないことは一旦スルーし、できていることを褒める
「帰ってきてすぐ手を洗ったんだね」
「ご飯食べ始めたんだね」
「パジャマ持ってきたんだね」
今まで考えたこともない褒めポイントです。
とにかくできていることだけに注目して褒める。
できていないことを注意していた育児スタイルの真逆です。
③ジェスチャー
子どもの近くに行って話したいけど、ご飯を作っている時や仕事で疲れてもうしゃべるのもしんどい時にはコレ。
表情だけはしっかり笑顔で
・大きくうなずく
・拍手する
・グッジョブのサインを出す
これです。
これも立派な肯定の注目になります。
特に我が家の長女は視覚からの情報キャッチが強いタイプなので、ジェスチャーはよく使いました。
否定は0にし、肯定の注目は100
私はしつけや教育なんて気にせず、「関係改善」を最優先にこの3つを夢中で実践しました。

5.「ねぇ、ママ聞いて!」が戻ってきた日——親子関係が変わった瞬間
肯定の注目を始めて1週間もすると、子どもの反応が変わってきました。
子どもに話しかけても「やだ」「忘れた」とほとんど返ってきていましたが、名前を呼ぶとこっちを見て話を聞こうとするようになりました!
少しずつ私の言うことを聞いてくれて、「ご飯食べようか」に「やだ」と言っていた子が、「あとこれだけ見たら」と見通しがつくような返事をくれるようになりました。
保育園でのできごとについても、私から話題を振ると簡単なことから話してくれるようになりました。
2週間した頃には、夜寝る時にポツリと話してくれました。
「保育園の友だちに『「なんでこっち見てるの』」と言われて嫌な気持ちだった」
そんなことを、ひとりで抱えていたなんて…。
他にもきっとひとりで抱え込んだことがたくさんあるんだろうな…。
まだ5歳6歳の子がどんなに辛かっただろう…。
気づいてあげられなかった。
それに気づいた時涙が止まりませんでした。
私が変わったことで、長女が「ママに話していいんだ」と思ってくれた。
親子関係をなんとかしたいとすぐ行動して、本当によかったと心から思いました。
子どもは、親に話したくないわけではありません。
安心して話せる環境が整えば、自然と心を開いてくれます。
ママが少し視点を変えるだけで、親子の会話は必ず戻ってきます。
小学生になった今は自分から学校であったことを話してくれます!
子どもの「ねぇ、ママ聞いて」がとっても好きな私です。

執筆者:江口 あみこ
発達科学コミュニケーション アンバサダー






