小学生が洋服の重ね着を嫌がり癇癪になるのは感覚過敏やこだわりが原因。実況中継と共感の声かけで、我が子は長袖も着られるようになり、朝の支度がスムーズに変わった体験をご紹介します。
1.小学生が洋服の重ね着を嫌がり癇癪になるのはなぜ?
「小学生になっても洋服の重ね着を嫌がる」
「着替えのたびに癇癪を起こす」
そんな悩みを抱えていませんか?
寒い季節には長袖の下着やヒートテックを着せたいのに、子どもは強く拒否。
支度が進まず、親もイライラしてしまう…。
こうした困りごとは多くのママが経験しています。
「なんでこんなに嫌がるの?」「甘えているだけ?」 そう感じてしまうかもしれませんが、実はこれには子ども側の理由があります。

2.小学生のわが子も長袖の重ね着ができず毎朝癇癪を起こしていた話
実は私も同じでした。
わが子は年長の頃まで、長袖の重ね着がどうしてもできず、毎朝のように癇癪を起こしていました。
・長袖の下着(ヒートテックなど)を一切着られない
・半袖Tシャツの上から羽織るのも「イヤ!」と大泣き
・何度も着替え直しをしては床に寝転んで大暴れ
朝の身支度は毎回バトル。
時間は迫るのに進まず、私も「早くして!」と怒鳴ってしまう…。
親子で疲れ切っていました。

3.洋服の重ね着ができない小学生が癇癪を起こす原因とは
小学生が洋服の重ね着を嫌がり、癇癪を起こすのには理由があります。
①感覚過敏
生地のゴワゴワ感や縫い目のチクチクを強く不快に感じるため、着ること自体が大きなストレスになる子がいます。
神経発達の研究でも、刺激を敏感に受け取りやすい子は、衣服の感触が大きなストレスになるといわれています。
その結果、「着たい・着たくない」ではなく「身体がどうしても無理と反応してしまう」 という状態なのです。
②こだわりの強さ
「こうじゃなきゃイヤ!」という気持ちが強く、変化を受け入れることが苦手な子もいます。
重ね着や季節の変わり目は「いつもと違う状態」になるため、不安から癇癪につながりやすくなります。
その結果、服を着るという日常の行為が子どもにとっては大きな負担となり、癇癪という形で表れるのです。

4.癇癪を減らすために実践した実況中継と共感の声かけと成長変化
では、どうすればいいのでしょうか?
私が実践して効果があったのは、発達科学コミュニケーション(発コミュ)のテクニックでした。
特に有効だったのは 実況中継+こまめな褒め言葉+共感の声かけです。
「今、右の袖を通せたね!すごい」
「チクチクするの嫌だよね。わかるよ」
「あと少しで着られそうだね、頑張ってるね」
このように、できている部分に注目して実況することで「できた!」という成功体験が積み重なります。
また、「嫌だよね」と共感を添えることで、子どもは安心感を得られます。
この声かけを続けた結果、我が子は少しずつ変わっていきました。
・袖を通すだけで泣いていたのが、「一度試してみよう」と挑戦できるようになった
・少しずつヒートテックに慣れ、着られるようになった
・自分で長袖の下着や洋服を選び、重ね着ができるようになった
支度の時間が短くなり、朝の癇癪も減少。
親子で笑顔が増えました。
着替えの成功体験は、宿題や学校の支度全般など他の場面への前向きさにもつながっています。
小学生が洋服の重ね着を嫌がって癇癪を起こす背景には、感覚過敏やこだわりの強さがあります。
無理やり着せるのではなく、実況中継で「できている部分」を褒め、気持ちに共感することで、子どもは少しずつ受け入れられるようになります。
毎朝の着替えにイライラしているママへ。
声かけを工夫するだけで、親子の時間はもっと穏やかに変えられますよ。

執筆者:かさい さち
発達科学コミュニケーション トレーナー






