「私がいることで、学校に行けるなら…」と不安の強い子どもと一日中付き添い登校をしているママに伝えたい!付き添ってる時間を不安な気持ちで過ごす時間から子どもを伸ばす時間へチェンジしてみませんか?くり返される付き添い登校にも必ず終わりが訪れます!
1.付き添い登校は思っている以上に負担が大きい
学校への登校しぶりから始まり、学校まで送り、教室まで来て、あと1時間一緒にいて欲しい。
など、いつの間にか1日中付き添い登校となってしまっていた…というママはいるのではないでしょうか?
ママがいれば学校で過ごすことができる。というのは、「ママが一緒」という安心感があるため、
不安の強い子どもは付き添い登校へ発展するケースがあります。
付き添い登校をするママの負担は精神的にとても大きなダメージを受け、家事や仕事が出来なくなってしまうママもいます。またうつ病などを発症してしまうケースもあるので一筋縄ではいかないというのが分かります。
2.私も付き添い登校の経験者です
私にはASD(自閉症スペクトラム)の診断を受けた小学校3年生の息子がいます。母子分離不安になり、1年近く付き添い登校を経験しました。
最初は5分、10分、先生に挨拶に行くだけの学校への付き添いでしたが、少しずつ、保健室、図書室などの別室登校へ。
学校に行くようになったことは嬉しかったのですが、息子に合わせて、付き添いながら過ごす時間は私にとって、とてもツラい時間でした。
長い時間、ただ子どもを眺めているだけ、ちょっとでも嫌なことがあると癇癪で、「帰る〜!!」 と服を引っ張ったり、叩いてきたり。
周りからの目も気になるし、息子の同級生の子どもたちから、
「なんで〇〇くんママは毎日学校にいるの?」
と返答に困る質問が飛んできたりしました。
もう疲れた、こんなに一日中一緒にいるのに。なんで?という気持ちが溢れてきて、学校からの帰り道に子どもに
「なんでひとりで学校にいけないの?」
「ずっと一緒にいたら何もできない!」
などと子どもを責める毎日を過ごしていました。
この時は息子の特性を理解できておらず、とてもかわいそうなことをしてしまったと思っています。
3.息子の特性を知ることの大切さ
親子共々に、ツラい毎日を過ごしていたのですが、発達科学コミュニケーション(発コミュ)に出会い、息子の特性を知ることで対応を変えていきました。
私の息子はASDの診断を受けていたのですが、ASDの特性として「見通しの立たない状況になると不安を感じやすい」という特性があります。
また、見通しを立てることが苦手なため、想像する力も弱く、経験したことのない状況や初めての場所などに遭遇してしまうと、何が起こるか分からずに混乱して暴れてしまうことがあるということも分かりました。
また、不安な気持ちを抱く自分は悪いんだ…と自分の感情を悲観的に捉え、自分の気持ちに蓋をしてしまうと、自分の気持ちを話さなくなってしまいます。
そのような子どもには先ず自信をつけることがとても大切になるので、子どもを徹底的に肯定する必要があるということを教えてもらいました。
そして、子どもとの会話がシッカリできるような関係性を築き上げることを目標にたくさん褒めるようにしました。
その結果、伏し目がちだった息子の表情はみるみる変化していき元気を取り戻すことができたのです。
実は、付き添い登校で一日中子どもと一緒にいるママとって、発コミュはとっても早く効果が期待できるメソッドなんです!
ママが子どもの成長を伸ばすメソッドになっているので、付き添い登校中で子どもと一緒にいる時間が長いママにこそ是非!やってみて欲しいと思います!
4.不安が強まると付き添い登校はくり返される
我が家は発コミュを開始してから、たった3ヶ月で付き添い登校を一旦卒業しました。
しかし、どうしても不安が強まると付き添い登校をくり返してしまうこともあります。
我が家の息子の場合、担任の先生が新型コロナウイルスの病気療養のために10日ほどお休みされることになった時、大好きな先生がお休みということで息子の不安は一気に膨らみました。
いつもいる先生が学校にいない…、という経験したことのない状況に陥ってしまったのです。
しかし、発コミュ対応を心がけてからは自分の気持ちを言えるようにもなり、息子は
「先生がお休みだから、一緒にいて欲しい」
と伝えてくれました。そこで再度付き添い登校をすることにしましたが、この付き添い登校中の時間を子どもの成長のチャンスに変えたい!ということで次のことを実践しました。
5.子どもを伸ばすとっておきのポジティブアクション
①観察する目をもつ
久しぶりの付き添い登校は息子の頑張りを近くで見れる貴重な時間だと思ったので、それならば、以前の息子と今の息子で成長しているところを見つけ出そう!と決めました。
すると、
・担任以外の先生に気持ちを伝えることができている
・お友達との会話が増えている
・楽しそうに授業を受けている
など、息子の良いところをいっぱい見つけることができました。
また、その日その日、できているところを見つけるようにしていました。当り前のことでも、昨日も今日もできていることでも、見つけてメモを取るようにしていました。
そして、毎日帰宅後に「〇〇できていたね」「〇〇していたね」などと伝えるようにしました。
②ジェスチャーをつかって褒める
とは言っても、学校に付いて来て欲しいというくらいなので、不安はまだあります。
違う先生との関りが不安なところもあり、チラチラと私のことを確認する素振りが見られていました。教室で付き添いをしていたら、声を出して褒めることは難しいので、こんな場合は、ジェスチャーで対応します!
ジェスチャーだけでも十分、肯定することになるのです!
目が合うたびに
・ニコニコ笑顔!
・グッジョブサイン
・オッケーサイン
ちゃんと見てるよ! できてるよ! 頑張ってるね! が表情・ジェスチャーで子どもへ伝わります。
これで、子どもの背中をそっと押すことになるんです!
帰ってから、 頑張っていたね。 見ててすごいと思ったよ。先生に気持ちが伝えられてよかったね。 など、振り返って言葉で伝えることを加えると、親子の信頼関係が増して、不安から自信へと繋がっていきます。
でも、疲れていて褒める余裕なんてない。というママもいらっしゃるかもしれません。そんな時はジェスチャーで見てるよ!のサインを届けて、切り抜けてください。
ママが無理をしないこともとっても大切なことです。
執筆者:堀 このみ
(発達科学コミュニケーション)
(発達科学コミュニケーション)