自分の気持ちを言えない子が、本当の気持ちを話せるようになるまで

子どもの話を聞く母と楽しそうに話す男の子
自分の気持ちを言えない子どもを見ていると「大丈夫なのかな?」そんなふうに心配になってしまいますよね。この記事では、興味のある話と事実しか話せなかった子どもが、自分の気持ちを話せるようになった関わり方のヒントをお伝えします。
 
 

1.お子さんは、自分の気持ちを言えていますか?

 
 
自分の気持ちを言えない子に、もどかしさを感じているママはいませんか?
 
 
お友達が自己主張をしっかりするのを見たりすると「うちの子、大丈夫かな?」と不安に感じてしまうこともあるかもしれません。
 
 
そんな子どもに向かって、
 
「しっかり自分の意見を言いなさい」
「なんで黙ってるの?」
 
そう声をかけたとしても、かえって言葉が出てこなくなってしまうこともあります。
 
 
この記事では、自分の気持ちを外ではもちろんママにも言えなかった子どもが、少しずつ気持ちを伝えられるようになってきた関わり方のヒントをお伝えします。
 
 
悩む女性
 
 

2.興味のあることと事実しか話せなかった息子

 
 
私の息子は、自分の気持ちを言葉にするのが苦手な子どもでした。
 
 
学校では、お友達と話すのが苦手で一人で過ごすことが当たり前。
 
 
話しかけられれば答えるけど、自分から話しかけることはほとんどありませんでした。
 
 
家ではたくさんお話してくれるため、一見するとおしゃべり上手に思えました。
 
 
「家で話せてるのなら良いのかな?」
 
そんなふうに思っていて、当時の私は特別問題だとは感じていませんでした。
 
 
しかし今振り返ってみると、家でも息子が話していたのは自分の興味のあることや事実の話だけ。
 
 
  • 何がしたいのか
  • どう思うのか
 
このような自分の考えや気持ちを話すことは、親にさえほとんどできていなかったのです。
 
 
やりたいことや意見を聞いても、
 
「わからない」
「どっちでもいい」
 
という答えが返ってくることが日常でした。
 
 
困っている男の子
 
 

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3.「自分の気持ちを言葉にするのが苦手」という特性

 
 
そんな中、発達科学コミュニケーション(発コミュ)の学びの中で、ある気づきがありました。
 
 
それは自閉スペクトラム症(ASD)の特性をもつ子どもの中には「自分の気持ちを言葉にするのが苦手」な子がいるということです。
 
 
息子にもその特性がありました。
 
 
また、不安が強いタイプ、緊張が強いタイプの子どもには「ゆっくり聞いてもらう」という経験が大切だということを学びました。
 
 
それまでの私は、息子の話を急かしてしまうことがありました
 
 
「しっかりと待ちながら聞く」ということが足りていなかったのではないか、と気づかされました。
 
 
また、子どもに意見や決断を求め「それはいいね!」と、自分の意見が認められる経験をさせていくことが必要だと学びました。
 
 
「自分の意見が受け入れてもらえた」
「言っても大丈夫なんだ」
 
このような経験を積み重ねていくことが、自分の気持ちを言う練習になることを知りました。
 
 
それまでの私は、
 
「こっちの方が良いんじゃない?」
「でもさ…」
 
このように、息子が言ったことをいったん否定する会話を多くしていたことに気づきました。
 
 
息子の話を受け取らず、親の考えを伝えることを優先していたのです。
 
 
これでは外ではもちろん、親にも本当の気持ちを話すことができません。
 
 
まずは息子が言ったことを、そのまま受け入れることが必要だと学びました。
 
 
ポイント
 
 

4.「最後まで話させる」&「息子の発言を肯定する」関わり

 
 
そこで私は、次の二つのことに気をつけて息子の話を聞くことにしました。
 
 

① 話を急かさずに、最後まで話させる

 
「それって、〇〇ってこと?」
「早く言って」
 
このように端折ったり、急かすことをやめました。
 
 
息子が言葉につまっても、じっくり最後まで聞いてあげることを心がけました。
 
 

② 息子の発言を肯定する

 
「それはいい考えだね!」
「お母さん、思いつかなかった!」
 
このように息子の発言を認めていきました。
 
 
そうすることで、少しずつ息子は自信を持って話すことができるようになってきました。
 
 
会話の中で、以前よりも自分の気持ちを話そうとしてくれることが増えていったのです。
 
 
ハートの積み木と人
 
 

5.知らなかった息子の気持ちが聞けた出来事

 
 
そんな関わりを続けていくうちに、少しずつ息子が自分の気持ちを話してくれるようになったことに気づきました。
 
 
ある日、そろそろ髪を切りに行こうか?という話をしていたときのことです。
 
 
「本当は髪を短く切るのは嫌だった」という本当の気持ちを聞かせてくれたのです。
 
 
私は、何度も美容室に連れて行くのが面倒で、息子の気持ちも聞かずに短い髪をオーダーしていました。
 
 
けれど、息子はあまり短髪が好きではなかったのだと、初めて知りました。
 
 
息子が自分の気持ちを言った後「言えた!」と満足そうにしている顔が、今でも忘れられません。
 
 
私は知らないうちに、息子が気持ちを話せないような雰囲気を作ってしまっていたのだと思います。
 
 
もしお子さんが自分の気持ちを話せないことを、もどかしく感じているママがいたら、
 
「ちゃんと最後まで話を聞いてあげてるかな?」
「話してくれたことを、いいね!と認めてあげているかな?」
 
そんなふうに、一度、子どもとの会話を振り返ってみてほしいと思います。
 
 
ママがしっかりと聞いてあげ、認めてあげること。
 
 
それが「子どもが気持ちを言えるようになる」ための一番大切な一歩なのだと思います。
 
 
親子で楽しそうに会話をしている様子
 
 

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執筆者:三谷 のぞみ
発達科学コミュニケーション アンバサダー
 
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