親が子どもに「早くして!」と言ってはいけない本当の理由

時間のないときに限って、ノロノロしているように見える子ども。ついつい「早くして!」と言っていませんか?「早くして!」は脳を育てるチャンスを奪ってしまう危険な言葉です。では、どのように子どもの行動を促せばいいのでしょうか?子どもの行動をスムーズに促せるのに1番大切なのは、親が〇〇することなんですよ。
 
 

1.ノロノロな子どもの行動にイライラしていませんか?

 
 
もう幼稚園に行く時間。
 
 
今出ないと間に合わない!
 
 
そんな親の焦りとは裏腹に、子どもはノロノロしているように見えますよね。
 
 
そして、ついつい子どもに「早くして!」「置いていくよ」なんて言っていませんか?
 
 
でも、まだ幼い子どもに「早くして」といくら急かしたところで、何分も変わりません。
 
 
ましてや「置いていくよ」は脅しにしかなりません。
 
 
では、早くしてほしいときは、どうすれば良いのでしょうか?
 
 
 
 

2.子どもに「早くして!」と言っても、何ひとついいことはない!

 
 
なぜ、子どもは早く行動ができないのでしょうか?
 
 
それは、早くしたくても、まだできないだけなのです。
 
 
子どもなりに早くしようとしても、大人の目には遅いと見えるのは、それだけまだ、脳が育っていないのです。
 
 
ましてや「早くして!」と言われると、子どもは焦ってしまい、余計に時間が掛かって遅くなることも。
 
 
そして、ママもさらにイライラ、ヒートアップして悪循環。
 
 
子どもに「早くして!」と言っても、何一ついいことはありません。
 
 
しまいには、そんな姿にもう待てないと「もうママがするから」と親が手伝ったり、やってあげたりしていませんか?
 
 
脳が発達してくれば子どもは自然と早く行動できるようになるのに、親が子どもの脳の発達のチャンスを奪っているのです。
 
 
そればかりか、できなかったというネガティブな記憶で子どもの自己肯定感も下がってしまいます。
 
 
 
 

3.脳を育てるチャンスを奪っていたことに気づいていませんでした…。

 
 
出かける前、遊びを終わらせない娘。
 
 
着替えない娘。
 
 
靴をなかなか履かない娘。
 
 
そんな姿に私は、
 
 
「早くして」「もう先に行くよ」といつも言っていました。
 
 
私の言葉に慌てた娘は、いつも「待って~!」と言いながらもノロノロ。
 
 
私には時間がない。
 
 
娘には時間の概念がまだない。
 
 
そして、もう自分でやった方が早いと、私はおもちゃを片づけ、着替えさせ、靴を履かせ…
 
 
待てない私は、これが脳を育てるチャンスを奪っているとも気付かずに、先回りしてやってしまっていました。
 
 
 
 

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4.親が待つと子どもの脳が育つ

 
 
脳は、行動しているときより、行動する前が一番活性化しています。
 
 
例えば今、「1分間スピーチをしてください」といきなり言われたら、スピーチするまでにめちゃくちゃ考えますよね?
 
 
でも、いざ話し始めたら、考えながら話すというより、意外と口をついて言葉が出てくるものです。
 
 
つまり、話しているときよりも、話し始める前の方が、あれを話そうこれを話そうと一番脳を使っているのです。
 
 
つまり、行動する前(話し始める前)は一番頭を使っている時間であり、脳が育っている大切な瞬間なのです。
 
 
親からすれば「着替えなさい」という1つの行動ですが、子どもからすれば、何から着替えようか、どこから着替えようか?ズボンを脱ごうか?といろいろ考えを巡らせています。
 
 
まだ着替えていないけれど、着替える前の子どもの脳はちゃんと考えています。
 
 
だからこそノロノロしているときは、「早くして!」と言わず、待ってあげてほしいのです。
 
 
 
 

5.子どもの行動をスムーズに促すための近道は親が〇〇することです

 
 
そうは言っても、時間の無いときに待つって意外と難しいものです。
 
 
私は、まず自分が時間に余裕を持つことにしました。
 
 
目標の30分前から「今から出かけるよ」と声を掛けます。
 
 
これで、娘には今すぐの行動を促しながら、自分には30分余裕があります。
 
 
そして「待って〜」という娘に優しく「待ってるよ」と声掛けします。
 
 
この行動を繰り返すうちに、いつの間にか30分前では早すぎるくらいに、さっさと行動できるようになりました。
 
 
脳が育った証拠です。
 
 
脳が育つことが、子どもがさっさと行動できるようになる一番の近道だということを私たち親が理解することで、いつもより待てるような気がしませんか?
 
 
「ゆっくりでいいよ!」「あとどれくらいでできそう?待ってるね」など、今、脳が育ってるんだなーと笑顔で優しく見守ってあげて下さいね。
 
 
 
 
執筆者:
発達科学コミュニケーション トレーナー
増満咲奈
 
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