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字が雑な小5女子が
私に教えてくれたこと
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今日は、
私が塾講師をしていたころに
出会った
小5の女の子のお話です。
その子は、
気分のムラが字に出る子でした。
調子がいい日は、
それなりに落ち着いて書ける。
けれども、
わからない問題にぶつかったり、
気持ちが崩れたりすると、
字がどんどん乱れていく。
数字も斜めになる。
マスからはみ出す。
途中式も読みにくくなる。
私はその字を見るたびに、
つい言っていました。
「もっと丁寧に書こう」
「これじゃ読めないよ」
「雑に書くから間違えるんだよ」
もちろん、
その子を責めたかったわけでは
ありません。
丁寧に書けば、ミスが減る。
見直しもしやすくなる。
本人のためになる。
そう思っていたのです。
けれども、
字が乱れているときに
「丁寧に書いて」と言っても、
その子の表情はさらに曇りました。
ふてくされたような顔になり、
ますます字が雑になることも
ありました。
そこで私は、
字が乱れているときに
すぐ注意することを減らしました。
その代わり、
丁寧に書けているときを
探すようにしたのです。
するとある日、
とても丁寧な字を書いている日
がありました。
私はそのとき、
「今日の字、すごく丁寧だね」
と伝えました。
するとその子は、
少しうれしそうな顔をして、
こう言ったのです。
「ムラがあるんだよねー」
私はその一言を聞いて、
ハッとしました。
この子は、
自分のことがちゃんとわかっている。
字が雑になる日があることも、
丁寧に書ける日があることも、
ちゃんと感じている。
そして、
気分にムラがあることを
自分なりにわかっていたのです。
ただ、それを
注意される形で突きつけられると、
反発してしまう。
でも、
できている瞬間を
見つけてもらえると、
自分の状態を
素直に言葉にできる。
この経験は、
私にとって大きな学びでした。
発達グレーゾーンの子は、
気持ちの状態が
字や行動に出やすいことが
あります。
疲れている日。
不安が強い日。
難しい問題にぶつかった日。
失敗したくない気持ちが強い日。
そんなとき、
字が汚いことを直そうとしても、
なかなか変わりません。
まずは、
できている事実をそのまま伝え、
子どもが自分のよい状態に
気づけるように
言葉にしてあげるのです。
すると、
「あ、こういうときは
丁寧に書けるんだ」と、
自分でわかるようになります。
きれいな字を書く力は、
ちゃんとその子の中にあります。
必要なのは、
その力が出ている瞬間を
大人が見逃さずに
返してあげること。
今日はここまでです^^


