やめてって言われてもしつこく絡んでしまう、話し続けてしまう…嫌がられてしまう子どもの友達関係に、このままで大丈夫かな?と心配になっていませんか?そんなときに試してほしい「コミック会話」について紹介します!
1.明らかに嫌がっているのに気付かないADHDグレーゾーンの子ども
相手がなにをしているかや、気持ちを考えずに何度も声をかけたり、しつこく絡んで怒らせてしまうといった様子が見られる子がいます。
そんな様子だと周りからは敬遠されたり、あるいは意地悪な子だと思われてしまうことも多いですね。
これは注意欠如・多動症(ADHD)の子どもにとくに見られやすい状態だったりします。
相手がどんな状態か関係なく一方的に話しかけてしまったり、しつこいと感じるほど続けてしまう。あるいはパッと言ったり物を取ったりしてしまったりします。

ADHDキッズは人が好きというタイプが多いので、基本一緒に過ごしたい。
けれども嫌がられていることに気付かず何度も同じことをしてしまって、避けられたり拒否されたり、ときには責められたりして傷ついたり落ち込んでしまうことも…。
それが不満やストレスになり、暴力を振るってしまったり、心にもない発言をして言い争いになったりと余計にトラブルになるという悪循環を生んでいることもあります。
しかも、次の日にはまた同じことをしてしまうということも少なくないため、周りからは「自己中心的だ」「なんでわからないのだろう」と思われてしまい、誤解されることも多いです。
毎日のように友達とのトラブルが起きているときは、この悪循環サイクルに陥っていることが考えられます。
2.実は本人は100%好意!しつこく感じる行動になってしまう理由
実は、ADHDグレーゾーンキッズがしつこく感じるほど絡んでしまったり、話しかけたりするのは、本人には全く悪気や悪意はないことがほとんどです。
ただ「楽しいから」とか「もっと話したいだけ」という純粋な気持ちからの行動なのです。
ADHDグレーゾーンの子どもは、脳の前の方の部分の発達がやや遅れていることが多いため、特定の活動に人より苦手さを持っていることがあります。
例えば、理解する力が弱い場合、今どういった状態かを正確に捉えたり、相手がどう思うかやどう感じるのかということを想像しにくいということがあります。
そのため相手が拒否反応を見せていても気付きにくく、今やっている自分が楽しい!と感じていることをそのままやってしまうのです。
また、自分が思っていることや感じていることはみんなもそうだと思い込んでいることもあるので、「自分は楽しい」=「みんなも楽しい」と思っていて続けてしまうことも。

ADHDの特性の「衝動性」から、考えるより前に体が動いてしまっていることもあります。
その場合、これはやめた方がいいとわかっていたとしても止められないこともあるのです。
こんな状態が続くと、このままでこの先子どもの友達関係は大丈夫なのか、仲間外れにされたり、トラブルばかりになるのではないか?と心配になりますよね。
3.子どもの友達関係を好転させるのに有効な「コミック会話」
相手が嫌がっているのにやめられなかったり、しつこくて距離を置かれてしまったりして子どもの友達関係が心配になっているママにやってほしいのは、子どもに今の状態を把握させることです。
そのために使ってほしいのが「コミック会話」!
コミック会話のやり方
①そのときにいた人を描く
コミック会話はその名の通りコミックのようにイラストを描いていきます。
コミック会話はその名の通りコミックのようにイラストを描いていきます。
絵の上手い下手などは関係ないので、棒人間でも構いません!
その場にいた人を描きましょう。例えば、「自分」「A君」みたいな感じでOK!
その場にいた人を描きましょう。例えば、「自分」「A君」みたいな感じでOK!

②吹き出しにそのとき話した言葉をそのまま書く
吹き出しなどをつくり、言ったこと・言われたことを思い出しながら書いていきます。感情は入れず、そのときに出た言葉だけを書いていきます。
吹き出しなどをつくり、言ったこと・言われたことを思い出しながら書いていきます。感情は入れず、そのときに出た言葉だけを書いていきます。
ADHDキッズは思い出すのが苦手だったり、そのときあったことを自分の解釈で受け取っていることもあるので、「そのときあなたはどう言ったの?」とか「相手はなんて言ってた?」などフォローしながら様子を思い出すようにしてくださいね!
③描いたものを見直す(客観的に見る)
出てきたことを子どもと一緒に見直してみてください。
そうすると、あれ?こんな風に言っていたのか、など冷静に振り返ることができます。
出てきたことを子どもと一緒に見直してみてください。
そうすると、あれ?こんな風に言っていたのか、など冷静に振り返ることができます。
自分が思っていたことと違った、とか、これはやめてほしいと言われていた、など客観的に見ることで気付くことができます。
このように目で見て実際に起きていたことがわかると、自分の行動の振り返りにもなるので、次はこうしようと考えるキッカケづくりになります。

この方法を行うときに注意してほしい点は、ADHDキッズにありがちなのが途中で「あいつが悪い!」などの暴言混じりの発言だったり、突然怒り出したりすること。
こんな風に感情が出てきたときは、思わず指摘したくなると思いますが、否定せずに「そうなんだね」と本人の気持ちを受け止めてあげるのがポイントです。
同意できないときは同意しなくてOK!ただ「そっか。」と聞いてあげてくださいね!
これから成長していく中で色々な出逢いがあり、人間関係も複雑になっていく前に、友達との良い距離感や付き合い方を覚えさせてあげたいですよね。
子どもの友達関係が心配なお母さんは、客観的に見られる「コミック会話」を一度試してみてくださいね。
執筆者:しまざきあいか
(発達科学コミュニケーション STELLA*School アンバサダー)
(発達科学コミュニケーション STELLA*School アンバサダー)
コミック会話をするためには、日ごろから子どもがお母さんに自分の気持ちを話せる親子関係が必須です。あまり話してくれないな…と感じる段階ならまずは徹底的に子どもを肯定する、認めることから始めてみてくださいね!ADHDキッズの正しい育て方は無料のメールマガジンでも学べます。