ふとした瞬間の子どもの言葉遣いが気になるママへ。暴言ではないけれど人を小バカにするような言い方の奥にはADHDや発達凸凹の特性が関係することも。自然に整う対応の3ステップを紹介します。
1.親子関係はよくなったのに…息子の言葉遣いにモヤモヤする日々
「子どもの言葉遣いが気になる…」そう感じることはありませんか?
私自身、我が家の注意欠如・多動症(ADHD)の息子が小学2年だった時、思わず口にする“ひとこと”にモヤモヤさせられた経験があります。
たとえばある日、私が床に座ってパソコンを打っていたときのこと。
「足がつりそうで痛い〜」とつぶやいた私に、息子は「温めたらいいじゃん」とアドバイスしてくれました。
動けずにいる私を見て、「毛布かけとけばいいじゃん。暑くても取らないでね。また足が痛くなるよ。」と毛布を持ってきてかけてくれたのです。
そう言ってくれる姿に、成長を感じて胸が熱くなりました。
ただ、その後に続いたのは、「お母さん、アホですか?」
息子なりに考えて行動してくれたこと自体は嬉しいのに、最後の“言葉”にモヤモヤ。
感謝と同時に、「どうしてわざわざ人を小バカにするような言い方をしてしまうのだろう?」と感じて気になってしまったのです。

実はADHDキッズはこんな風に、はたから見ると「その一言いらないよね?」と感じるような言葉を言ってしまうことがあります。
本人たちに悪気は全くないのですが、その一言が引っ掛かりモヤモヤしたり思わずイライラしてしまうというママはきっと私だけではないと思います。
とくに私の場合は発達科学コミュニケーションを学び実践していて、子どもの癇癪が減り親子関係もグンと良くなっていたので、この言葉遣いだけがなかなか直らないことが気になっていました。
2.子どもが小バカにするような言葉を使う理由
ADHDや発達凸凹の子どもの言葉遣いが相手を小バカにするような言い方になってしてしまうのには、主に3つの理由があります。
⚫︎気持ちをうまく言えないから
本当は「ありがとう」「やめてほしい」「嫌だった」「心配、不安だ」などと伝えたいのに、言葉で表現するのが苦手でうまく伝えられません。
結果、思ったことをストレートに伝えられず、つい遠回しに「小バカにするような言い方」になってしまうことがあります。
⚫︎感情をコントロールするのが苦手だから
照れやイライラが抑えきれず、思わず口に出してしまうことがあります。そのとき、恥ずかしさや心配からくる苛立ちなどを隠すためについ小バカにするような言葉を言ってしまうことがあります。
本来なら脳の「ブレーキ役」が働いて落ち着けるのですが、ADHDや発達凸凹の子はその働きが未熟で、言いたい気持ちを止めるのがとても難しいのです。
ママが子どもに「そんな言葉遣いやめて」と声をかけても、感情があふれている瞬間には耳に入っていないことも。「わかっていても止められない」という特性があるため、その場で注意することではうまくいきません。

⚫︎相手の気持ちを想像できないから
「この言葉を言ったら相手はどう感じるか」を想像することが難しい場合があります。
「自分では冗談のつもり」でも、相手からすると見下されたように感じてしまうので、結果として悪気はないのに人を小バカにしたような言い方になってしまいます。
さらに、発達特性に限らず、友だちやメディアの影響で言葉を真似してしまうこともあります。
小学生になると急に世界が広がり、漫画やテレビのセリフ、友達同士の言い回しを「面白いから」「かっこいいから」と使うことも少なくありません。
それでは、どうすれば子どもの言葉遣いの中にある小バカにするような言い方をなくすことができるのでしょうか?
3.今日からできる!子どもの言葉遣いが自然に整う3ステップ
私が実際に試してとても効果があったシンプルな3ステップをご紹介します。
①良くない言葉はスルーする
まずは、子どもの言葉遣いを注意する代わりに受け流します。
実は「ママが反応してくれる」こと自体がお子さんにとっては嬉しくて、もっと同じことを言いたくなってエスカレートしてしまうことがあるのです。
だからこそ、良くない言葉が出ても見て見ぬふりをして、視線や体を向けず、否定的な言葉や態度を示さないようにします。
②子どもの良い行動を見つけて伝える
一方で「使ってほしい言葉」「してほしい行動」を見つけたら、すかさず声をかけるようにします。
たとえば「おはようって言えたね」「呼んだら返事ができたね」など、子どもの良い言葉遣いや行動を見つけた瞬間に伝えるのがポイントです。
そうすると、お子さんは「こうしたら褒めてもらえるんだ」と理解していきます。その積み重ねで、自然と良い行動が増えていくのです。
このように、普段から子どもの良い行動を見つけて伝えることで、結果的に小バカにするような言い方を減らす土台になります。
③「ありがとう」を具体的に言う
「ありがとう」だけでなく「◯◯してくれてありがとう」と行動を入れて具体的に伝えることで、お子さんは「自分のどんな行動が良かったのか」を理解できます。すると「またやってみよう」という気持ちが芽生えます。
例えば、「カーテン閉めてくれてありがとう」と伝えると、お子さんは「カーテンを閉めたら喜ばれた」と実感できるのです。
つまり、「自分の気持ちは伝わっている」と安心できるので、小バカにした言い方をしなくなり、素直な表現が増えていきます。

我が家では、この方法を続けていくうちに、あれほど気になっていた子どもの言葉遣いの中の小バカにしたような表現が、今では全く出なくなりました。
それどころか、「ママ、ご飯作ってくれてありがとう!」と、息子の方から自然に感謝の言葉を言ってくれるようになったのです。
つまり、子どもの言葉遣いを整える一番の近道は「注意すること」ではなく「良い行動を見逃さず、感謝を具体的に伝えること」。
たったそれだけで、子どもの心も言葉遣いも、自然に整っていきますよ。
この方法は子どもの言葉遣いに悩んでいるママも、今日からすぐに取り入れられます。
ぜひ参考にしてみてくださいね。
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執筆者:長谷川アン
(発達科学コミュニケーション STELLA*School アンバサダー)
(発達科学コミュニケーション STELLA*School アンバサダー)
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