育児本を参考にしてもADHDの子どもにどう接したらいいかわからない!と感じることはありませんか?それはADHDに合わない対応をしているからかもしれません。脳の仕組みを知って、子どもがどんどん行動してくれる接し方に変えていきましょう!
1.本の通りにしてるのに…ADHDキッズへの接し方がうまくいかない理由
注意欠陥多動性障害(ADHD)の子どもを育てていると、「本やインターネットの子育て情報通りにしているのに子育てがうまくいかない」と感じることはありませんか?
私のところに相談にこられるママ達の中にも、たくさん本を読んだり育児情報をインターネット検索したりしたけれど、子どもの困りごとが全然解決しなくて悩まれている方が大勢いらっしゃいます。
本などに書かれている一般的な接し方の多くがADHDの子どもに合わない理由には、ADHDの特徴で脳の前頭葉がゆっくり発達する傾向があることが関係しています。
脳には前頭葉という場所があり、記憶の整理、感情・行動の制御などの人間らしい行動をするために重要な実行機能と呼ばれるはたらきをしています。
実行機能は目標(宿題をやろう、片付けをしようなど)を達成するために感情や行動を調整するはたらきです。
この機能があるからこそ、やらないといけないことや嫌なこと・苦手なことにも取り組むことができるんです。

ADHDの子どもは前頭葉の発達がゆっくりな傾向があるので、実行機能のはたらきに苦手さを抱えていることが多いです。
一般的な育児書などに書かれていることは、
「4歳になったら社会性が身についてくるので集団遊びをしましょう」
「5歳になったら手先が器用になるのでお箸の練習をしましょう」
のように子どもの年齢に合わせて一般的にできることを目標にしていることがほとんどです。
「4歳になったら社会性が身についてくるので集団遊びをしましょう」
「5歳になったら手先が器用になるのでお箸の練習をしましょう」
のように子どもの年齢に合わせて一般的にできることを目標にしていることがほとんどです。
しかし実行機能が弱いADHDの子どもには、〇歳になったら、これをさせた方がいい・やめさせた方がいい!のような年齢に合わせた対応がうまくいかないことが多いです。
例えば指先を細かく動かすことが苦手なADHDの子どもに、「もう5歳なんだから、お箸使えるようにならないといけないよ!」と無理やりやらせようとすると、ただ嫌な記憶になってしまって、やってみようと思えなくなってしまうのです。
そのため、本で書かれているおすすめの対応だったとしても、「やってみたい!」「楽しい!」と感じられることでなければADHDの子どもには効果が発揮されないのです。
2.本当にその方法でいいの?誤った接し方が引き起こす子どもの二次障害
「ADHDの子どもが嫌なことに取り組むのが苦手なことはわかったけど、やらなきゃいけないことは無理にでもやらせないと将来この子が困るよね?」と考えるママも多いと思いますが、実は無理やりやらせてしまうと二次障害が起こる可能性があるので危険です。
脳はネガティブな感情を抱きやすい性質がありますが、前頭葉の実行機能が働くことで感情を整理して気持ちを落ち着かせることができます。
実行機能が弱いADHDの子どもがやりたくないことや苦手なことをさせられると、「何でやりたくないのに無理やりやらせるの!」と不満や怒りなどの感情を溜めこんでしまいます。
そうなると癇癪や暴言・暴力という形で感情を爆発させる二次障害に繋がってしまいます。
子どもの年齢で考えるとできた方がいいという理由で子どもに無理やり行動させていると、効果がないだけでなく、子どもの脳や心の発達に悪影響を及ぼすことになりかねません。
あるいは、「今できないなら、できるようになるまで待ってなにもしないでいいよね?」と様子見することも別の二次障害を引き起こす可能性を高めてしまいます。
ADHDの子どもは感情を整理することが苦手なので、失敗経験などのネガティブな記憶を溜め込みやすくなります。
「周りのお友達はできているのに自分だけができていない…」
「やらなきゃいけないって分かってるのに、何で動けないんだろう…」
こんな風に苦手でなかなかできないことへの罪悪感や劣等感を感じることが増えてくると、自信を失くして自己肯定感が下がってしまいます。

そのため、できないことを癇癪などで表すこともあれば、やる気がなくなったり、無気力やうつ症状が見られる二次障害になってしまうこともあります。
癇癪やうつ症状などの二次障害が起きてしまうと、解決まで時間がかかってしまい子どもたちが長期間苦しむことになってしまいます。
「無理やりやらせる」「様子見する」誤った対応は今すぐやめて、ADHDの子どもに合う接し方に変えていきましょう!
3.まずはママの接し方を変えよう!最初に変えるべき3つのこと
ADHDの子どもに行動してもらうために、まずはママの接し方を変えてみてください。
最初にママに変えてほしい3つのことをお伝えします。
①正しいことではなく、楽しいことをする
まずは、ママも子どもも楽しいと思えることをやりましょう!
「ママの気持ちが子どもに移る」という言葉を聞いたことありますか?
子どもはママのことをよく見ているので、ママが楽しそうにしていると自分も楽しい気持ちになってきます。
更に、ADHDの子どもは楽しいことや好きなことだと、どんどん行動に移すことができるので、子ども自身が「楽しい!」と思える方法にしてあげるとやる気も溢れてきます。
ですから、「この年齢ならできていた方がいい」のように正しいと思うことを嫌々やらせるのではなく、ママも子どもも楽しいと思えることを取り入れるようにしてください。
②できていなくてもOK!の気持ちでスルーする
できていないところや間違えているところをついつい注意していませんか?
ADHDの子どもは注意されると自己肯定感が下がって、ますます行動できない脳の状態になってしまいます。
できていなくてもOK!間違っていてもOK!の気持ちでスルーして、できているところや好ましい行動をたくさん褒めて、子どもの自己肯定感を高めてあげてください。

③子どもが行動しやすい指示の出し方をする
「あれして!」「これして!」と自分のやってほしいことを子どもにそのまま指示して、子どもが言うことを聞かないと怒ることを繰り返しているママもいると思います。
実はこの指示の出し方では子どもは素直に行動しようと思ってくれません。
まずは、笑顔でゆっくりと優しい声で子どもに呼びかけて、子どもが反応をしてから指示をするようにしてみてください。
「これだけでいいの?」とびっくりされるかもしれませんが、指示の出し方を変えるだけで子どもは素直にママの話を聞いてくれるようになりますよ。
うまく対応できていないなと感じたら、まずはママが3つの行動を変えることで、子どもがどんどん行動したくなる環境を整えてあげてくださいね。
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執筆者:水本しおり
(発達科学コミュニケーションマスタートレーナー)
(発達科学コミュニケーションマスタートレーナー)
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