ADHDグレーゾーンのお子さんの勉強中の姿勢が気になっていませんか?ちゃんと座りなさいと何度注意しても直らない…ちゃんと座って勉強した方が良いと思っているお母さん、実は他に注目した方が良いポイントがありますよ!
1.勉強中にちゃんと座れないADHDグレーゾーンの息子
我が家の注意欠陥多動性障害(ADHD)グレーゾーンの息子は、なにかをしているときに「姿勢悪いなぁ」と思うことが多々あります。
テレビを見ていても、食事をしていても同じ姿勢でいることがありません。ひどい時には寝っ転がってしまったり、急に立ってどこかへ行ってしまったりします。
とくに気になるのが勉強中です。机に突っ伏しながらやっていたり、紙を斜めに置いて自分も傾いてやっていたり、ここでも途中で寝っ転がったりとちゃんと座ってやりません。
声をかけると一瞬座り直しますが、少し経つと元通りになってしまいます。それを見てまた注意するを繰り返して、いい加減にしてよ!とうんざり…。
こんなに毎日言ってるのになんでちゃんと座ってやらないの?とイライラしていました。
息子は息子で、『わかってるよ!うるさいな!』とイラついてしまい、勉強を投げ出してしまうこともありました。
このときはちゃんと座ってやることが正しい、ちゃんと座らせてやることが親の義務くらいに思っていたので、姿勢を注意したことによって息子にどんな変化が起きているかまで気にしていませんでした。
むしろ、姿勢悪く取り組んでいることで、やる気がないのかなとか、やりたくなくて嫌々やっているのかなと思っていました。
このように、ADHDグレーゾーンのお子さんの勉強中の姿勢が気になっていて、何度注意しても直らない!とお悩みではないでしょうか?
姿勢が悪くなってしまいがちなADHDグレーゾーンのお子さんたちは、なぜ何度注意してもちゃんと座って取り組まないのでしょうか。
2.ADHDグレーゾーンのお子さんが姿勢を保つことが苦手な理由
ADHDグレーゾーンのお子さんは脳の働きに一部、苦手を持っています。
その苦手はそれぞれ違いますが、姿勢が悪くなりがちなお子さんの場合はワーキングメモリという場所に苦手があることで姿勢が保てない場合があります。
ワーキングメモリは入って来る情報を記憶したり、整理したりする働きがあります。
この部分に苦手があるということは、勉強という情報が入って来て、それを覚えて、整理するだけでいっぱいになってしまっているということなんです。
わかりやすく言うと、勉強に取り組むだけで脳の中はてんやわんやになっている状態です。
すると、姿勢を保たなければいけないということまで脳が指令を出す余裕がありません。
逆に、姿勢を保とうとすると、こちらは運動を優先する脳の部分が働くので、今度は勉強に意識が向けられなくなってしまうのです。
つまり、姿勢が悪いからと言って、やる気がないとか、やりたくないから姿勢が悪いわけではなかったということです。
息子はまさにワーキングメモリに苦手があるタイプだったので、勉強をやっている途中で姿勢を注意するとそれまでやっていた勉強をやめてしまうことが多々ありました。
姿勢を直すだけなんだから、勉強はそのまま続ければいいじゃん…!と思っていたのですが、息子の中では注意された瞬間にそちらへ意識が行ったことで、勉強のことが消えてしまっていたのです。
姿勢は直したけど、何をしていたのか分からなくなってしまうので、結果勉強に戻れなかったのですね。
そして集中も切れてしまって、もうやりたくない…せっかく勉強に取り組んでいたのに私の一言でやる気を失わせてしまっていたわけです。
では、姿勢が悪いADHDグレーゾーンのお子さんにはどうしてあげたらいいのでしょうか?
3.ちゃんと座ることより取り組めていることのやる気を持続させる静観術
勉強中に姿勢が悪いと感じるADHDグレーゾーンのお子さんへの対応でオススメなのは、静観することです。
どんなに姿勢や体勢が気になっても、スルーしてください!
え!放っておいたら姿勢が悪くなるだけじゃない?と不安になるかもしれませんが、考えてみてください。
せっかくお子さんがやる気になって勉強に取り組めているのなら、姿勢を正すことに脳を使うよりは今取り組めている勉強に脳を使ったほうが良くないでしょうか?
脳は本人がやる気を出して何かに取り組んでいるときは発達が進みますが、ネガティブな感情があると途端に発達のスピードが落ちてしまいます。
ということは、本人が頑張っていることをそのまま受け止めてあげた方が、勉強もできるし脳を発達させることもできて、いいことが多くなりますよね!
また、お子さんにはお子さんのやりやすい姿勢や体勢があったりします。
我が家の息子の場合、途中で突っ伏したりしてだらけているように見えても、本人曰くその姿勢で考えているのだそうです。
確かに、姿勢は悪くても、途中で声をかけたときより勉強が進んでいます。
つまり、考えることに集中するためには、姿勢を正すより、やりやすい姿勢の方がパフォーマンスが上がるのです。
注意することで出来なくなってしまうなら、見守った方がお子さんの為には良いということですね。
ただし、他のものに興味を持ち出したり、意識が逸れているようなときは声をかけて休憩させてあげるなどの対応をしてあげた方がいいこともあります。
そこはお子さんの様子をよく観察してみてくださいね。
そこはお子さんの様子をよく観察してみてくださいね。
最近は息子がちゃんと座れていなくても静観するようになったことで、また姿勢が悪い!と思う私自身のストレスが減りました。
息子も途中で遮られることがなくなったので、調子が良いと5分くらいで宿題が終わっていることもあります♪
ADHDグレーゾーンのお子さんが勉強中にちゃんと座れない、姿勢が気になるというときは、是非静観してみてくださいね!
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執筆者:しまざきあいか
(発達科学コミュニケーション STELLA*School アンバサダー)
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