ルールや約束が守れない発達障害・ADHDグレーキッズが守る力を身に付けられる3ポイント

子どもがルールや約束を守れないことにイライラしていませんか?発達障害・ADHDグレーキッズは特性や脳の働きが原因で周りからルールや約束を守れない子だと思われてしまいやすいんです。そんなときは3ポイントだけ気を付けてみてください!
 
 

1.息子が幼いころから困っていた行動の一つ「ルールや約束が守れない」

 
 
我が家の息子は注意欠如・多動症(ADHD)グレーゾーンです。
 
 
幼いころからなんとなく周りとの違いを感じていましたが、そんな息子の行動で困ったことの1つが「ルールや約束が守れない」ということでした。
 
 
例えば
「今日はちゃんと宿題するから、先にゲームしてもいい?」
「このテレビ見たら、すぐやる!」
「今日は買い物に行ってもなんか買ってって言わないよ!」
なんて自分から言ってきます。
 
 
そんな息子の言葉に、自分で言ったのだから守ってくれるだろうと期待していたら、実際は
・ゲームを全然やめず、宿題までできなかった
・延々とテレビを見ていて、結局寝る時間まで動かない
・これ買って!!と、駄々をこねて、買ってもらえないと怒ってしまった
という結果になることばかりでした。
 
 
 
 
「いつも同じことを言っても守らないんだよな…でももしかしたら今日は守れたりして…?」と期待して子どもの言葉を信じたぶん、破られたときには「やっぱりできなかった!」「やっぱり嘘だった!」と余計に腹が立ってイライラしたり、怒ってしまったり…。
 
 
私も過去にはそんな経験が何万回⁈と思うくらいありました。
 
 
こんな風に、ルールや約束を守れない子どもに「どうして嘘をつくの?」「どうしたら約束を守るの?」「ルールを守れる子にしたい!」と思っているお母さんは多いのではないでしょうか。
 
 

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2.ルールや約束を破ったと思われてしまう発達障害・ADHDグレーキッズの3つの特性

 
 
発達障害・ADHDグレーキッズはルールや約束を守れないということが多いです。
 
 
そんな子は初めから「約束なんて破ってやれ!」と思って嘘をついているのでしょうか?
 
 
実は、ルールや約束を守れない子どもは発達障害やADHDの特性から、約束を守ることが苦手なのです。
 
 
その特性がどんなものか3つお話します。
 
 

◆自分の感情や行動が上手くコントロールできない

 
 
子どもが約束を口にしたとき、最初から破るつもりで嘘の約束をしているのではありません。
 
 
「自分がしていることが楽しい」と感じたときや、目の前にやりたいことや欲しいものが現れたときに、理性よりも感情が先に動いてしまうのです。
 
 
そのため、自分の感情や行動を自分で上手くコントロールすることができない状態になってしまっています。
 
 

とくに、ADHDタイプのお子さんの代表的な特徴として「衝動性」があります。

 
 
衝動性は、思い立ったらもう行動している!という特性です。
 
 
つまり、目の前に自分の興味のあるものが現れたときに、考えるより先に行動になってしまうのです。
 
 
その衝動的に起こる行動は本人にとってコントロールできるものではないのですが、周りからは約束した行動とは違うので「嘘をついた」「約束を守れていない」と受け取られてしまいます。
 
 

◆不安から嘘になることがある

 
 
お母さんが「当たり前」と感じていることも、発達障害のお子さんにとっては「当たり前ではない」ことがあります。
 
 
これくらいできて当たり前と思われていることが「できなかった」という失敗が多くなると、「また自分だけできないかもしれない」と不安になり、嘘で乗り切ろうとしてしまいます。
 
 
このような不安による自信のなさが、嘘をつくという行動になっているかも知れません。
 
 
また、自分に自信がなくなると脳の発達が進まなくなり、理性の働きにくい状態のままになってしまうので、感情が上手くコントロールできなくなってしまいます。
 
 

◆言葉のとらえ方が違う

 
 
発達障害・ADHDグレーキッズは、物の考え方や感じ方、表現の仕方が違うことがあります。
 
 
例えば、「今日はちゃんと宿題するから、先にゲームしてもいい?」と言ったのに、ゲームをずっとやっていて宿題をなかなか始めないということがあったとします。
 
 
この場合、ある程度ゲームをやったら宿題をすると思って先にゲームをすることを許す、という方が多いと思います。
 
 
だからこそ、なかなか宿題を始めないと気になってしまったり、やらないのではないかと心配になってイライラしてしまったりします。
 
 
だけど、お子さんはすぐにゲームをやめて宿題をするという約束はしていません。
 
 
今日中に宿題をすればいいと思ってゲームをやり続けているのかもしれません。
 
 
あるいはゲームをして夕飯を食べた後に、するつもりだったのかもしれません。
 
 
つまり、お母さんが思っていることやタイミングがお子さんとは違っていたというだけで、嘘をついたわけではないのです。
 
 
このような特性でルールや約束を守れないということが繰り返されると、「守る」ことから「破る」という行動のパターンが身についてしまいます。
 
 
ここで「どうして守らないの?」と怒ったり、厳しく言い聞かせようとすると、子どもは「また守れなかった」「できなかった」という負のセルフイメージを抱いてしまいます。
 
 
そしてどんどん自分に自信をなくしていってしまうことになるのです
 
 
それは、発達障害・ADHDグレーキッズたちが約束を嫌う原因にもなってしまいます。
 
 
 
 
このようなことにならないためにも、お母さんが適切な対応をしてあげることが大切です。
 
 
約束を守れないのは「子どものせいではなく発達障害からくる特性」であると理解すると、捉え方が変えられるのではないでしょうか。
 
 

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3.大人になっても必要なルールや約束を守る力を身に付けられる3ポイント

 
 
では発達障害・ADHDグレーキッズにルールや約束を守らせたいときはどんな対応をしたら良いのでしょうか。
 
 
まずは脳を発達させるために、「できた」という自信をつけることが必要です。
 
 
また、自分はルールや約束を守れた、という成功体験を繰り返すことが大事です。
 
 
そのための3つのポイントがあります。
 
 

①まずは小さなルール・約束から

 
 
守れないルールや約束は、お子さんにとってハードルが高いということです。
 
 
いきなりハードルの高いものを求めても、超えることはできません
 
 
そんなときは、ルールや約束の内容を細かく分けてみて、ハードルを超えられそうなものを設定してあげましょう。
 
 

②「やめなさい!」ではなく「やろう!」の声かけ

 
 
お子さんがなにか夢中になっていることを中断させたいときに、どのように声をかけていますか?
 
 
「ゲームをやめて、宿題しなさい!」というような、何かを「やめさせる」指示をしていませんか?
 
 
とくにADHDタイプキッズは、この指示の出し方だと行動に移せないことが多いです。
 
 
約束したのだからきちんと守らせたい!という思いから、ついやめさせようとする指示を強く言いたくなりますよね。
 
 
しかし、それではますます行動に移せなくなってしまうのです。
 
 
例えば、「時間になってもゲームをやめて宿題をしない」という状況のときは、「ゲームあと一回やったら、宿題やろう!」というように「やろう」の声かけに指示の出し方を変えてみてください。
 
 
前向きな行動の言葉に変えてあげることで、子どもが受け入れやすくなります。
 
 
「守れないと怒られる」や「我慢ばかり」という約束に対する嫌なイメージを「やろう」という前向きなイメージにすることで、自分から約束を守ろうという気持ちになれます。
 
 

③ルールや約束に対するお互いの考えを確認する

 
 
お母さんが思っていることと、お子さんが思っていることが違っていると、お子さんがルールを守らなかった、約束を破って嘘をついたと感じてイライラしてしまいます。
 
 
そう思う前に、お子さんとお母さんでお互いにどう考えているのか確認をしてからルールや約束を決めるようにしましょう。
 
 
「ゲームをやってから宿題をやる」という場合なら、「お母さんは1時間くらいやったら宿題やるのかなーと思ってるんだけど、あなたはどう考えているの?」と具体的に聞いてみると良いと思います。
 
 
この3つのポイントを押さえて、お子さんに対応してみてください。
 
 
そして、守れたらめいっぱい褒めてあげて、守ることの成功体験を積んで行ってほしいと思います。
 
 
その小さな成功体験の積み重ねが「自分はできる」という自信を育てるので、気持ちも安定していきます。
 
 
 
 
そうなると脳の発達が進みやすくなるので、だんだんと理性も働くようになります。
 
 
ルールや約束を守るということは、感情をコントロールしたり、我慢することでもあります。
 
 
子どもにとってはすごく頑張って努力したけど、できないということもありますので、そういうときは頑張った気持ちを認めてあげてくださいね。
 
 
ルールを守れない子どもにイライラする気持ちを手放して、発達障害・ADHDキッズが「ルール守れたよ!」と言えるようにするのは、お母さんの声かけのウデ次第です!
 
 
ルールや約束を守れない子どもにお悩みの方はぜひ、試してみてくださいね。
 
 

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執筆者:水本しおり
(発達科学コミュニケーションマスタートレーナー)
 
 
発達障害・ADHDグレーキッズの特性や脳の働きでまわりから誤解を受けやすい場面はほかにも色々あります。お子さんが傷つく前に、どう対応してあげたら良いのかを知ってあげてほしいです。お子さんのタイプごとにお話できる個別相談を実施中です。
 
 
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