子どもがすぐに怒ることで悩んでいませんか?その怒りっぽさは子どものSOSかもしれません。子どもの本当の気持ちを知ってあげることで、怒りっぽさが落ち着いていくママの関わりを紹介します。
1.ちょっとしたことですぐに怒る!問題児扱いされ授業に入れてもらえなかった息子
わが家の長男は注意欠陥多動性障害(ADHD)グレーゾーンです。
長男がとても怒りっぽかった小学2年生の頃、学校の授業に入らせてもらえない時期がありました。
ちょっとしたことでキレてお友達とトラブルを起こすので、先生から問題児扱いされてしまっていたのです。
そのため、違う教室で先生と個別に授業を受けていました。
家でもゲームに失敗したらゲーム機にあたるなど、すぐに怒る姿を見て私もイライラする毎日。
そんなことくらいでなんで怒ってしまうの⁈と、理解できませんでした。
そして、すぐに怒る息子に対して叱ることが増えて息子はさらに怒りっぽくなっていきました。
本当は大切な子どものはずなのに、可愛く思えない。このままじゃいけないとわかっているけど、叱ることをやめられずに自己嫌悪…。
どうしたらこの負のループから抜け出すことができるのかわからなかったのです。
2.怒りの感情をどうすればいいかわからない…ADHDキッズがすぐに怒る理由
では、なぜ息子のようなADHDタイプの子どもはすぐに怒るのでしょうか?
まずお母さんに知っていてほしいのは、お子さんは怒りたくて怒っているのではないということです。
ADHDタイプの子どもは、自分の感情をコントロールすることが難しいことがあります。
思ったらすぐ行動に出てしまうため、頭ではやってはいけないと理解していても、気持ちを抑えることができません。
一度怒りの感情が湧いてくると、物を投げたり、暴言を言ったり、嫌味なことを言ったり、やめてと言われていることをしつこくやって嫌がらせをしてみたり…。
だけど実はそんなことをしてしまう自分に対して、心の中では「悪いやつだ」と自分のことを責めていたりします。
その上、周りに怒られることでさらに傷ついてしまい、それを隠すために強がったり悪態をついてしまうことがあるのです。
怒りをぶつけられる身になれば、いい加減にしてよ!と思う行動の数々ですが、怒りの感情をどうすればいいかわからない子どもの気持ちになってみれば、とても悲しくて孤独だと思いませんか?
3.怒りっぽい子の本音は?気付いてほしい子どものSOS
すぐに怒る子どもはその反面、信頼している人にはとても甘えん坊だったり、穏やかな時にはスキンシップをたくさん求めてくる子が多い気がするのは、孤独を感じているからこその感情からくるものなのかもしれない、と私は思っています。
怒りっぽさは、相手にとっては嫌なことをしてしまうので、嫌がられたり、誤解されることが多いです。
だからこそ、せめてお母さん達には知っていてほしいんです。
子どもの怒りっぽさはSOSです。
いろんな思いを抱えて苦しいよ!
気持ちを上手に伝えられないよ!
誰かに僕をわかってほしいよ!
僕を受け入れてほしいよ!
僕を愛してほしいよ!
気持ちを上手に伝えられないよ!
誰かに僕をわかってほしいよ!
僕を受け入れてほしいよ!
僕を愛してほしいよ!
こんな思いを、まだまだ小さなその胸に抱えているかもしれません。
それを知るだけでお子さんの怒りっぽさを優しく見守れるようになります。
4.こんなに変わるの?というほど怒りっぽさが落ち着くママの会話術
では、どうすれば子どもの怒りっぽさを落ち着かせてあげることができるでしょうか?
まずは「この子はなんで怒っているんだろう?」という目で子どもを見てあげてください。
例えば「ママ、嫌い!いなくなれ!」と子どもが言ったとします。
そんなことを言われると、お母さんからしたら「なんでそんなこと言うの⁈」と怒りたくなるし、悲しくもなるかもしれませんね。
けれど、そこで感情的に怒るのは待ってください。
それは本心ではなく、言葉の裏に本当の気持ちが隠れていることがあります。
そのためにまずは、お子さんの気持ちを吐き出させるお手伝いをしてあげてください。
「何が嫌だったの?」「そっか、そうなんだね。」「他にはなにかある?」というように、子どもの感情を一切否定せず、すべて吐き出させてあげることがポイントです。
そうすると「もっと遊びたかった」「お友達に嫌なことされて悲しい気持ちになった」など子どもなりに怒っていた、その理由がわかると思います。
そして次にその気持ちに「嫌だったんだよね」「もっと遊びたかったよね」といった共感をしてあげましょう!
このように子どもが吐き出した感情に対して、お母さんが共感してくれることで、子どもは「お母さんは自分のことをわかってくれている」と感じることができます。
そうすることで怒りっぽさも落ち着いていきます。
「すぐに怒る」のは子どものSOSです。子どもの怒りっぽさに悩んでいるママは、子どもの本音を知り、その気持ちを理解してあげるということをしてあげてくださいね。
執筆者:水本しおり
(発達科学コミュニケーションマスタートレーナー)
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