些細なことでカッとなってすぐに暴言や手が出てしまう…これには2つの理由があります。お母さんがこの理由を理解して関わることでADHDタイプのお子さんの暴言や手が出ることはぐっと減っていきますので、やってみてくださいね。
1.些細なことでカッとなって手が出たり暴言を吐く子ども
お子さんが、お友達やきょうだいに暴言を吐いてしまったり、手が出ることに悩んでいませんか?
注意欠如・多動症(ADHD)グレーゾーンの我が家の長男も、自分が何かしたわけでなくても周りのお友達や先生に色々言われると、それだけで怒ってトラブルを起こしていました。
そのせいで息子は「怒りっぽい」というイメージがついてしまい、なにかあるとすぐに疑われる日々…そんな環境だったことで益々暴言が増えていきました。
また、家でも「宿題しなさい~」と声をかけるだけで怒り出したりしました。
声をかけただけなのに!と私もイライラしてしまい、親子バトルが勃発。
息子だけでなく私も宿題が憂鬱に…。
暴言・暴力については何度注意しても叱ってもなくならず、全く良くなる気配はありませんでした。
それどころかどんどん悪化していき、どう対応したらいいの?と毎日悩んで私の心も体も疲れきっていました。
2.ADHDタイプの子どもが暴言・暴力になってしまう2つの理由
ADHDタイプの子が、暴言や手が出てしまいやすいのには2つの理由があります。
◆①自分の想いを言葉で表現するのが苦手
小さい頃から言葉がゆっくりだった、語彙が少なかったというお子さんの場合、思いが伝えられないことで、言葉より先に手が出たり、「バカ」などの短い暴言を使うということが起こります。
お子さん自身も、言ってはいけない、やってはいけないことは分かっているのですが、脳の言語分野などの発達に未熟なところがあると、思っていることをその場ですぐに言葉に変換することが苦手なのです。
◆②脳の誤学習が起きている
暴言や暴力を吐くことにより、気持ちが一時的にスカッとする感じがすることで、モヤモヤしたらこうすれば良いと脳が間違った覚え方をしてしまっているからです。
私たちもイライラする出来事がある時に、周りの人に愚痴を吐き出して聞いてもらうことにより気持ちが一時的に落ち着いた経験があると思いますが、その感覚です。
暴言や暴力は1日でも早くやめさせたいことですが、脳の一部に未発達な部分があることから起きていることなので、怒ったところで解決しません。
むしろ、怒れば怒るほど失敗体験として記憶されてしまい逆効果です。
では、暴言や暴力がある子に対して、どのように対応していけばいいのでしょうか?
3.気持ちを落ち着かせるポイントは言葉の裏にある気持ちの理解
子どもが暴言を吐いた時には、お母さんが一旦一呼吸置きましょう!
そのまま真に受けるのではなく、子どもの言葉の「裏の気持ち」を理解することが大切だからです。
「バカ!」「クソ!」などと言っていても、言葉のインパクトに惑わされず、裏側の本当の気持ちを見てあげてください。
そして、こうだったのかな?ということを言葉にしてみてください。
わからなければ「そんなことが悲しかったんだね」「嫌だったんだね」と子どもが話したことをそのまま受け入れる言葉でもOKです。
子どもの気持ちになり、代弁してあげましょう。
そうすることで、子ども自身が自分の「本当の気持ち」に気付くこともできます。
そして、また同じような嫌な感情に出会った時にだんだん言葉で表現できるようになるので、自然と暴言暴力は減っていきますよ。
ちょっとしたことですぐ怒る子どもの暴言にこれから先が不安になっている…というママは、ぜひやってみてくださいね!
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執筆者:水本しおり
(発達科学コミュニケーションマスタートレーナー)