なんでそんな言い方するの?と子どもの言葉遣いが気になったことはありませんか?その裏にはADHDタイプの子どもがひどい言葉遣いになる理由があります。やめさせたい!と思ったときに叱るのはNG!どう対応したらいいのかを紹介します。
1.子どもの言葉遣いが気になる!良くも悪くも柔軟な子どもの脳
「そんな言葉、どこで覚えたの⁈」「なんでそんな言い方するの?」子どもの言葉遣いが気になることってありますよね。
動画やSNSで情報が溢れる近年はとくに、子どもが「よくそんな言葉知っているね!」ということを言ったりもします。
しかもなんとなくシチュエーションが合っているところで言うので、てっきり意味を知って言っているのかと思ったら、なんとなく使っているだけで言葉の意味はわかっていないということも多いです。
良くも悪くも子どもの脳は柔軟。
音の響きや、動画の中でさも面白そうに言っていたり、印象的な言葉は「面白い」とか「すごい」と感じるので脳が記憶しやすいんです。

なぜなら脳は、楽しい!面白い!といった感情があるときや、すごい!わかった!と感じたときに活性化するからなんです。
脳の中の伝達がスムーズになり、伝達の神経が伸びたり太くなることで発達は進みます。
だから、例え意味が分かっていなくても、「なんだか面白い言葉だ」とか「言いやすい言葉だ」と感じるとしっかり記憶しているのです。
2.気になる言葉遣いになりやすいADHDタイプの子どもたち
その中でも注意欠如・多動症(ADHD)タイプの子どもたちは、脳のはたらきに苦手な部分があって、言葉にすることに課題があることが多いです。
主な理由は3つ。
①言葉の理解に苦手がある
子どもはただでさえ意味をわからないまま言葉を使っていることが多いですが、とくにADHDタイプの子は理解することへの苦手さが見られることが多いので、言葉の意味を考えず発してしまいます。
②相手の気持ちを考えることが苦手
言葉の意味・状況への理解力や、情報をまとめる力の苦手さから、言われた相手がどう思うかどう感じるかなどを想像することが難しいことがあります。
③適切な言葉にするのが苦手
ADHDタイプの子は自分が思っていることや、言いたいことを言葉にする「言語化」が苦手です。
これらの理由から、パッと言いやすいキツイ表現の言葉や、大人が顔をしかめる言葉遣いをしてしまったりするのです。
3.そんな言葉どこで覚えたの?咄嗟に出た子どもの言葉に衝撃!
わが家の子どもたちもADHDタイプの特性を持っているので咄嗟に出てくる言葉遣いが気になっていました。
私がその言葉を無意識に使ってしまっていて真似しているのかな?と自己嫌悪に陥ったこともあります。
どう考えても使ったことのない言葉が飛び出して来たときは衝撃を受けました。
とくに娘は感情の起伏が激しいので怒ったときにかなりひどい言葉遣いが出て来ます。

女の子なのに、そんな言い方しないでほしい…!と心配でしたし、端から聞いていたら「このお子さん、どんな躾を受けているんだろう」と思われるだろうなとドキドキしました。
どうにかやめさせたいと思ってしていた対応は、「なにその言い方!」「そんな言葉使わないで。」と叱ること。
ひどい言葉が出てきたときにはすぐに指摘してやめさせようとしていましたが、実はこの対応はNGだったんです。
4.知ってほしい暴言の裏側…言葉遣いが気になったときの対応
子どもの言葉遣いが気になると、お母さんはすぐやめさせようとして注意したり叱ったりすると思いますが、この方法はADHDタイプの子どもには合っていません。
どうすれば良いかというと、ひどい言葉を言っていてもスルーすること!
その言葉には触れずに、聞こえていない!というくらいのスルーをします。
そうすると子どもは段々自分で落ち着くのが早くなっていきます。
そしてそのときに考えてほしいのは、暴言の裏側です。
言葉の意味程ひどいことを思って言っていないかもしれない、自分が言いたいことがうまく言えずに暴言になってしまっている、全く悪気なく使ってしまっているということもある、という風に言葉の裏側がわかってくるとお母さんもイライラすることは減っていきます。
オススメはスルーして子どもが落ちつくのを待つ間に、子どもの様子を思い出してなんで今暴言になったのかな~?と色々想像して仮説を立ててみること。
大人も暴言に巻き込まれなければ冷静に分析できたりします。

もし思い当たることがあれば、子どもが落ち着いてから「こういうことを言いたくて今の言葉を言ったの?」と確認してみてください。
お母さんが自分のことをわかろうとしてくれている、と感じられると自分から気を付けるようにもなります。
子どもの言葉遣いに悩んでいたら、スルー&子どもの言葉の裏側探しをやってみてくださいね!
公共の場ではスルーが難しいこともあると思いますので、まずはお家でスルーして子どもを落ち着かせることから始めてみてください。
実践していると少しずつ変化があり、公共の場で言葉遣いが気になる場面が減っていきますよ。
執筆者:しまざきあいか
(発達科学コミュニケーション STELLA*School アンバサダー)
(発達科学コミュニケーション STELLA*School アンバサダー)
怒りの感情はうつりやすいので、お互いにイライラしてしまうことも多いです。子どもの感情や行動に巻き込まれないためには、理由を理解した上で対応を知っていること。ブレない子育ての方法がわかっていると心の余裕が違います。まずは知ることから始めませんか?