行事前の「行きしぶり」が学校へ行くに変わる!ADHDグレーゾーンの子への3つのサポート

ADHDグレーゾーンの息子が行事をきっかけに、行きしぶりが始まった経験を紹介。「行きたくない」から、どうやって自立させ行事への参加へつなげたのか、お母さんができるサポート対応法をまとめました。
 
 

1.「いきたくない!」行事シーズンに増える行きしぶり

 
 
行事の季節になると「学校に行きたくない」と言うお子さんはいませんか?そんな子どもへの対応でうまく行った対応法を紹介します。
 
 
卒園式や運動会、発表会の練習が始まると、然登園や登校を嫌がりだす。そんな姿に戸惑う親御さんも多いと思います。わが家の息子も、まさにそのひとりでした。
 
 
年長の3月の卒園式の練習の頃から、突然行きしぶりが始まったのです。
 
 
私も、突然の出来事にびっくりしたのと同時に、「どうしたらいいのだろう?これが、ゆくゆくは不登校に繋がってしまうのではないか?」と、不安で胸がいっぱいになったのを今でも鮮明に覚えています。
 
 
子どもの不安を和らげようと、入学式前日には会場と教室を見せてもらい、簡単なリハーサルも行いました。
 
 
できる対策は全て行いましたが、当日の朝になると「行きたくない」と言うのです。
 
 
とてもショックでした。
 
 
 
 
付き添い登校を続け、ようやく通学団で学校に行けるようになりましたが、運動会が近づくと再び「学校に行きたくない」と言い出したのです。
 
 
普段は元気いっぱいで衝動性の強い息子ですが、行事前になると突然繊細になることに戸惑いました。
 
 
しかし、注意欠如多動障害(ADHD)の学びが深まるにつれ、息子の行きしぶりは、わがままではなく脳の特性によるものだと理解できるようになりました。
 
 
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2.なぜADHDグレーゾーンの子は行事で行きしぶりになるの?

 
 
息子は、普段はADHDの3つの特徴の中でも衝動性が当てはまり、元気いっぱいです。
 
 
それでも、行事前に行きしぶりになる理由は、脳の特性が関係しています。
 
 
ADHDの子どもは、脳の中の「前頭前野」という部分の働きが少し弱い傾向があります。
 
 
前頭前野は、感情をコントロールしたり、予定を立てたり、集中を続ける働きをしています。
 
 
行事のように「いつもと違う流れ」や「予測できないこと」が増える日は、この部分が一気に忙しくなり、頭がフル稼働して疲れやすくなります。
 
 
 
 

行事の場は、刺激が多く、自己コントロールの負荷も増える環境です。

 
 
・先生や友だちの声が同時に聞こえる

・音楽や笛の音が鳴る

・気温や光などの感覚刺激も強い

・待つ、合わせる、静かにする

といった場面が増えることで、負荷がかかり過ぎてがんばるエネルギーが切れてしまうのです。

 
 
そのため、「行きたくない」「もうやりたくない」という気持ちが自然に出てしまいます。
 
 
さらにADHDの子どもは、「見通しを立てる力」も苦手な傾向があります。
 
 
たとえば「運動会の練習が始まる」と言われても、当日の雰囲気や流れを頭の中でイメージするのが難しいことがあります。
 
 
いつ、どこで、何をするのかがはっきり分からないので、不安がどんどん大きくなってしまうのです。
 
 
「できるかな?」「失敗したらどうしよう?」と心の中にモヤモヤが生まれそれも負荷になります。
 
 
こんな理由から、頭も心も疲れきってしまうと、行きしぶりや泣いて拒否する行動として表れるのです。
 
 
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3.わが家で実践した行きしぶりへの3つの対応方法

 
 
わが家で実践した効果的なサポート方法は、次の3つです。
 
 
①「行かせよう」とする前に、まずは気持ちを受け止めることから始める
 
 
息子への関わり方を少しずつ変えていきました。
 
 
行きしぶりが出たとき、私が最初に意識したのは、無理に説得しないことでした。
 
 
「大丈夫!行けるよ!」と励ますよりも、まずは息子の気持ちをそのまま受け止めてあげること。
 
 
たとえば、「運動会やりたくない」と言ったとき、「そんなこと言わないで!」ではなく、「そうか、やりたくない気持ちなんだね」「練習が疲れちゃったんだね」と返すようにしました。
 
 
行きしぶりの時は、「気持ちを変えさせる」よりもまずはお母さんが「気持ちを聞いてあげる」ことが、実は近道になります。
 
 
②「できた」を積み重ねて、小さな成功体験を作る
 
 
次に意識したのは、スモールステップでの成功体験を積み重ねることです。
 
 
「行きたくない」と言った時は休ませる事もありました。
 
 
また「練習が辛い時は保健室で休んでもいいんだよ」と声をかけたり、通学団で行けない日は車で送迎する日もありました。
 
 
大切なのは、子どもの行動に一喜一憂することなく、どんな小さなことでも認めることです。
 
 
「今日は玄関まで行けたね」

「今日は少しだけ練習に参加できたね」

 
 
この“できた”の積み重ねが、「次も頑張ってみようかな」という前向きな気持ちを作ります。
 
 
焦らず、少しずつ“できた”を増やすことが、長い目で見て一番の近道でした。
 
 
 
 
③先生やスクールカウンセラーと協力し、学校との連携をとる
 
 
お母さんが一人で悩んでいても、先の見えない状態でネガティブな感情ばかり出てしまいます。
 
 
そんな時に私を支えてくれたのは、学校との連携でした。
 
 
担任の先生には、連絡帳で「運動会前でストレスがかかっている状態です」と具体的に伝えました。
 
 
スクールカウンセラーは公認心理士や臨床心理士の資格を持っており、発達障害の特性やサポート方法に詳しいため、私と先生の間のパイプ役として相談にのってもらいました。
 
 
運動会、学習発表会、授業公開日と行きしぶりが続いていましたが、この3つの対応を1年間続けました。
 
 
その中で、担任の先生が息子の様子を気にかけて声をかけてくださったり、スクールカウンセラーが私の不安にも寄り添いながら先生との間をつないでくれたりしてくださったことが、私にとっても大きな支えになりました。
 
 

4.焦らず見守ることで叶った行事への参加と行きしぶりの改善!

 
 
初めての行きしぶりから、1年がたった2年生の4月の始業式。息子は、通学団で1人で歩いて学校に行くことができたのです。
 
 
その姿を見た瞬間、胸がいっぱいになりました。
 
 
「1年間続けてきたスモールステップの積み重ねが、ちゃんと息子の力になっていたんだ」と感じられた瞬間でした。
 
 
その後の授業公開日も運動会も、今年は行きしぶることなく登校できています。
 
 
行きしぶりが続くと、「また今日も行けなかった…」「私の関わり方が悪いのかな」と、つい自分を責めてしまうお母さんも多いと思います。
 
 
 
 
今振り返ると、あのとき必要だったのは「すぐに解決すること」ではなく、「息子の気持ちをわかろうとする姿勢を持ち続けること」だったのだと思います。
 
 
そうして少しずつ積み重ねた時間が、息子の中で「安心」と「自信」になり、自分のペースで前に進む力を育ててくれました。
 
 
だからこそ、焦らずに、「今日は玄関まで行けた」「昨日より少し笑顔で登校できた」と小さな一歩を大切にしてほしいと思います。
 
 
その小さな一歩こそが、子どもの成長の証です。
 
 
どうかお母さん自身も、自分を責めずに、“できた”の一歩をお子さんと一緒に喜んでいってくださいね!
 
 
 
 
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執筆者:くるまえり
(発達科学コミュニケーション STELLA*Schoolアンバサダー)
 
 
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