「このまま学校を休ませた方がいいの?」登校しぶりの子が動き出す休ませ方

登校しぶりの子どもに、「このまま休ませていいの?」「がんばって行かせた方がいいの?」と悩んでいませんか?この記事では、子どもの気持ちを受け止め、上手に休ませながら自分から動き出す力を育てる関わり方をお伝えします。
 
 

1.息子が荒れていても「休ませたら不登校になるかも…」と思っていた私

 
 
子どもの登校しぶりが見られると、休ませた方がいいのか、それともがんばって行かせた方がいいのか、迷ってしまいますよね。
 
 
今から3年前、当時小学3年生だった注意欠如・多動症(ADHD)と自閉症スペクトラム(ASD)のグレーゾーンの息子は、夏休み明けからどんどん荒れていきました。
 
 
朝の息子の第一声が「ギャー」と叫ぶことから始まる毎日。
 
 
学校に行く時間が近づくと、息子は気持ちを切り替えられず、私はなんとかなだめて車に乗せていました。
 
 
学校の近くに車を停めて、そこから学校まで歩いていく途中、息子は何度もランドセルを道路に放り投げたり、「学校潰れろ!」と呪文のように繰り返したりしていました。
 
 
ようやく学校に着いても、今度は上靴を放り投げてしまいます。
 
 
周りの子たちがジロジロ見ている視線を気にしながら、私は何度も上靴を拾いに行きました。
 
 
恥ずかしさと情けなさで、自分の心が張り裂けそうでした。
 
 
それでも私は、息子を休ませることができなかったのです。
 
 
「ここで休ませたら、もう完全に不登校になってしまうんじゃないか」そう思うと、怖くて休ませる決断ができませんでした。
 
 
 
 
学校に行かなくなることで、勉強が遅れたり、友達とのつながりがなくなったりして、息子の将来の選択肢まで狭まってしまうのではないか。そんな不安もあったのです。
 
 
今振り返ると、あの頃の息子の登校しぶりは「休ませた方がいいとき」だと判断できますが、当時の私は、学校に行かせることがこの子のためにできることだと思っていました。
 
 

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2.「行きたくない」の本当の理由|がんばり続けた脳に起きていること

 
 
登校しぶりが見られるときは、子どもが学校生活の中でどんな刺激やプレッシャーを受けているのか、知ることが大切です。
 
 
2学期後半になると、子どもたちは学校生活の中でさまざまな刺激やプレッシャーを感じる場面が増えることがあります。
 
 
たとえば、友達とのトラブルがあったり、通常とは違う時間割で運動会や発表会の練習が続いたり、宿題の量が増えて思うように進まないといったことです。
 
 
さらに、こうした刺激やプレッシャーを感じた場面で、先生や友達から指摘や注意を受けることも増えがちです。
 
 
周囲から注意される経験が重なると、「また怒られた」「どうせ自分はできない」と感じ、自信をなくしてしまうことがあります。
 
 
 
 
学校生活で受ける刺激やプレッシャーによる脳の疲れと、注意される経験によって自信を失う状態が重なると、次第にストレスが強まり、気持ちを切り替えたり、行動したりすることが難しくなっていきます。
 
 
すると、
・暴言、暴力
・癇癪
・無気力
など、これまで見たことがなかったような状態として現れることがあります。
 
 
この状態の子どもに、
「学校に行きなさい」
「もう少しがんばろう」
「みんな行っているよ」
などと言うことは、さらにがんばらせることになるので、うまくいきません。
 
 
強いストレスがかかった状態のとき、子どもの脳は自分のことを守ろうと働くので、考える・理解するはたらきの脳のエリアはお休みしてしまいます。
 
 
そのため、本来持っている力を発揮することも難しくなるのです。
 
 
だからこそ必要なのは、無理に学校へ行かせようとすることではありません。
 
 
まずは、「行きたくない」「やりたくない」という状態を受け止め、上手に休ませながら、脳を回復させていくことです。
 
 
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3.登校しぶりの子が動き出すようになる上手な休ませ方

 
 
では、登校しぶりの子どもを上手に休ませるには、どのように関わったらいいのでしょうか?
 
 
ここからは、登校しぶりの子を上手に休ませる方法をお伝えします。
 
 
① 子どもの好きなことを思いきり楽しめるようにする
 
 
ゲームでも、YouTubeでも、料理でも、お絵描きでも構いません。
 
 
「学校を休んでいるから、何か勉強させなきゃ」と考えるのではなく、まずは子どもが興味を持っていることを楽しめる時間にします。
 
 
② 好きなことをインプットだけで終わらせない
 
 
好きなことを楽しめるようになったら、そこから「話す」「やってみる」といった機会につなげていきます。
 
 
ポイントは、好きなことをただやらせっぱなしにするのではなく、インプットとアウトプットをつなげることです。
 
 
私が息子とやったことは、例えばゲームなら、「何のゲームをしているの?」「どこが面白いの?」と興味を持って聞いてゲームについて話す機会をつくります。
 
 
料理なら、「何を作りたい?」と一緒に考え、レシピを検索して、実際につくって一緒に食べてみます。
 
 
 
 
このように、子どもの好きなことを入口にして、受け取ったものを「話す」「やってみる」機会につなげていきました。
 
 
すると、「わかってくれて嬉しい」「思ったことをチャレンジできた!」という成功体験につながっていきます。
 
 
こんな風に機会を少しずつ増やしていくと、息子の癇癪や暴言は1ヶ月で激減。ゲームを自分からやめられるようになり、「本当はこうしたい」と気持ちを話せるようになりました。
 
 
登校しぶりの子どもを前にすると、「どうやって学校へ行かせるか」を考えてしまいがちです。
 
 
しかし、上手に休ませながら、好きなことを通して脳を回復させていく。
 
 
そんな関わりを重ねることが、子ども自身がまた動き出す力につながっていきますよ。
 
 
 
 
執筆者:山本みつき
(Nicotto Project 発達科学コミュニケーショントレーナー)
 
 
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