発達障害・グレーゾーンの子どもの自立心が向上する!お母さんの精神的自立のススメ

夫婦が自立している姿を見せることが、発達障害・グレーゾーンの子どもの自立につながると言われています。だからまずはお母さんから精神的自立を目指してみませんか?スモールステップで「自立してます!!」と言えるようになる方法をお伝えします!!
 
 

夫婦の自立が、発達障害・グレーゾーンの子どもの自立につながるってホント?

 
 
お互いに自立した夫婦、という言葉を聞いて、皆さんはどう感じますか?
 
 
なんか自立ってカッコいい響き、と思うでしょうか?それとも、なにか冷たい感じがして嫌だな、と思いますか?
 
 
どう感じるかは、皆さんがどのような夫婦関係を理想としているのかによります。でも、夫婦が自立できていないと、発達障害・グレーゾーンの子どもたちも自立できないかもしれない、と聞くとどう思われるでしょうか?
 
 
実は、子どもたちは夫婦の会話からさまざまなことを読み取っています。ちょっとした日常の会話から、お父さんとお母さんの関係性が子どもたちに伝わってしまうのです。
 
 
家庭は子どもが最初に出会う「社会」ですので、そのとき感じたお父さんとお母さんの関係性が当たり前だと思って育っていきます。
 
 
さらに、自立の仕方を知らないお母さんは、子どもに自立を教えることができません。その結果、子どもの自立心が育たないまま成長することになってしまうのです。
 
 
夫婦の自立は、カッコいいか、嫌かどころではなく、発達障害・グレーゾーンの子どもの将来を左右するほどの大問題なのです。
 
 
 
 

夫婦が自立できていないと、おうちの中がどんよりしてしまうことがあります

 
 
それでは、夫婦が自立できていないとどうなるのでしょうか?
 
 
自立の反対語は依存です。自立できていない夫婦はお互いに保護と依存の関係にあることが多く、その結果相手の言葉や態度に振り回されてしまいます。
 
 
例えば、夫に理解してもらいたいといった精神的な要求や、家事を手伝ってほしい、子育てに協力してもらいたいといった生活面での要求、何かを買ってもらいたいといった経済面での要求を求めてしまい、いざそれを夫が満たしてくれないと、とたんに不満を抱いてしまう。
 
 
多かれ少なかれ、そんな経験あるよ、というお母さん、多いのではないでしょうか?
 
 
日本では昔から妻が夫に頼るという依存の文化があり、今もまだ根深く残っているご家庭も多いです。
 
 
お父さんが怒ると、それにお母さんが振り回されてうつうつとしたり不機嫌になる。それが子どもにも伝わって振り回される…。これでは、家庭内の雰囲気もどんよりしてしまいます。
 
 
また、その影響がお母さんから子どもへの「過干渉」という形で現れる場合もあります。お母さんが子どものお世話に一生懸命になり、子どもが自分でできることも全部お母さんが先取りしてやってしまうのです。
 
 
このような環境で、子ども自身の自立心を育むことは、難しいかもしれませんよね。
 
 
ですので、早い段階でご夫婦が、特にお母さんが自立を目指す必要があるのです!!
 
 
でもね、考えてみてください。今まで、自立する方法、って習ったことありますか?多くのお母さんは無意識のうちに、自分が親に育てられたように、自身の子どもを育てています。
 
 
今のお母さん方の親世代は、日本ではまだまだ保護と依存の文化が残っていた時代。自分の母親が自立していた、と思える人は多くないと思います。
 
 
そんな両親の背中をみて育ってきたお母さんは、親から自立することを学んできていないので、子どもを自立させるように育てることが難しいのは当然なんです。
 
 
 
 

夫婦が自立するってどういうこと?重要なのは、「経済的自立」ではなく「精神的自立」です

 
 
では、あなたのお宅ではお父さんとお母さんが自立できているのでしょうか?
 
 
「私も働いているけど、子どもに手がかかってフルタイムでは働けないので自立していないのかな?」
 
「うちは専業主婦なので、自立していないと思う。」
 
 
このように考える方が多いのではないでしょうか。
 
 
自立には、経済的自立精神的自立があります。
 
 

◆経済的自立とは

 
 
経済的自立とは、生活をしていくために必要な収入を自分で得ることを言います。
 
 
発達障害・グレーゾーンのお子さんを持つご家庭では、子どもに手がかかるために、母親が専業主婦、あるいはパートタイマーなど母親が仕事の量を減らした共働きのご家庭が多い傾向にあります。
 
 
勤務時間が減ると当然給料も減りますので、多くのご家庭では
 
お母さんだけでは生活をまかなえる収入がない=お母さんは経済的に自立できていない
 
ということになります。
 
 
しかし、ここでお母さんに目指してほしい自立とは、経済的自立ではなく、もう一つの自立、「精神的自立」です。
 
 

◆精神的自立とは

 
 
精神的自立とは、他人に依存することなく自分で自分のことが決められることを言います。
 
 
自立している夫婦では、相手に何かをしてもらうことを考えたり、相手を変えようとすることはしません。お互いが自分にできることを最大限にやったうえで、できないことを協力しあえる関係になります。
 
 
夫婦が自立していると、お互いの態度や発言に振り回されることはありません。たとえお父さんが疲れていて不機嫌だったり怒っていたとしても、それにお母さんが振り回されることはありません。
 
 
お互いが自分にできることは自分でやろうと思っているので、もし相手が先にそれをやってくれた場合に「助けてくれてありがとう」という感謝の念が大きくなります。
 
 
「ひとりで生きていける二人が、それでも一緒にいるのが夫婦だと思う」。
 
 
これは有名なジュエリーメーカーのキャッチコピーですが、まさにこのような関係が自立した夫婦の形といえます。
 
 
 
 

お母さん自身を発達させて「精神的自立」を目指すには?スモールステップで決断力と実行力を鍛えてみよう!!

 
 
とはいえ、夫婦の自立を達成するにはお父さんも変わる必要があるので、まずはお母さん自身が精神的に自立することを目指しましょう。
 
 
自分のことを決めるのにも、何でも夫に聞かないと落ち着かないお母さん、いませんか?まずは、夫や他人を気にしながらいろんなことを考えるクセをやめることから始めてみましょう。
 
 
しかし、いきなり大きなことを考えるのはなかなか難しいですよね。ですので、まずは身近なことから考えてみましょう。
 
 
例えば、
いつもは夫や子どもが好きなものばかり作っているけど、今日の夕飯は私の好きなコロッケにしよう」とか、
 
「今度の週末は自分だけのために買い物に行ってみよう」なんてどうでしょうか。
 
 
自分のことを少しずつ自分で考えられるようになったら、次に自分が決めたことをやり抜くことを目標にします。
 
 
「今週1週間は寝る前にヨガを頑張ろう」
 
「今週は帰りに1駅分歩こう」
などです。
 
 
誰に宣言するでもなく、自分自身と約束して、それをやり抜くことで自信がついてくるのです。 その際に記録をしていくと励みになります。
 
 
例えば、
・カレンダーや家計簿のスミに○を付ける
・携帯のメモ機能を利用する
・スケジュール帳に目標を書く
 
 
などで記録してみましょう。そしてやり遂げられたときにはお気に入りのスイーツなど、ちょっとしたご褒美を準備するのもよいでしょう。
 
 
目標をやり遂げたあとに食べる大好きなスイーツの味は格別ですよね。そのときには、やり遂げられた自分をたくさんほめてあげてくださいね。
 
 
このような練習をしていくと、お母さんもどんどん発達していき、次第に決断力と行動力がついてきます。
 
 
「正しいこと」ではなく、「自分がやりたいこと、必要なこと」が分かるようになってきて、お母さんの自立につながっていくんです。
 
 
不思議なもので、お母さんが自立してくると、夫婦間に主従の関係がなくなります。夫と対等なコミュニケーションがとれるようになります。
 
 
そして、夫との関係性も少しずつ変わってくるのです。
 
 
遠いゴールをみすえて歩くのは誰でも難しいもの。でも、できる目標から少しずつやり遂げていくことは、子どもたちがスモールステップで目標を達成していくことと同じです。
 
 
お母さんの頑張る背中を子どもに見せるために、まずはお母さんが今日できる第一歩を歩きだしてみませんか?
 
 
 
 
執筆者:森中博子
(発達科学コミュニケーショントレーナー)
 
 
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