パステルキッズ向けのほめワザ一挙大公開!ワンパターンを脱出して発達を加速する

発達障害の子どもをほめると前頭葉を発達させられる。こんな研究結果が出ています。でも、ほめ方がワンパターンだと効果が出にくい!!ほめのバリエーションに悩むお母さんお父さん、この冬休みは、子どもを発達させちゃうほめワザをマスターしませんか?
 
 

発達障害の子どもをほめると前頭葉が発達する!?

 
 
発達障害の子どもに限らず、子育てには「ほめる」ことが大切といわれています。でも、それはどういう理由からか、ご存じですか?
 
 
人はほめられると、脳の前頭葉にある「線条体」というエリアが反応します。それはなんと「報酬」としてお金を得たときに反応する脳のエリアと一致することが研究でわかっています。
 
 
脳にとってはほめられることも「報酬の一種」といえるんですね。
 
 
ほめられて前頭葉のエリアが反応すると、前頭葉では快楽物質であるドーパミンが分泌され、強い幸福感を感じます。
 
 
さらに、行動して人にほめられると、脳にとっては喜びとなり、その行動が記憶されて定着するんです。
 
 
ほめられることは、他者に受け入れられたい・認められたい、という根源的な欲求が満たされるということなので、ほめられる→認められる→うれしい!という気持ちになるんですね。
 
 
 
 
だったらどんどん子どもをほめなきゃ、と思う方も多いでしょうが、そのほめ方にも注意が必要です。
 
 
例えば、子どもを「すごいねー」「えらいねー」と、毎回同じようにほめていませんか?
 
 
そのワンパターンなほめ方、「ちょっと待ったー!」なのです。
 
 
なぜかというと、同じ言葉で同じようにほめていると、脳が慣れてしまい、分泌されるドーパミンが減ってしまうから。
 
 
脳が慣れてしまうと、せっかく頑張ってほめても、ほめていないのと同じことになってしまうんです。
 
 

脱・ワンパターン!!いろんなほめ方で子どもも親もハッピーになろう

 
 
発達障害・グレーゾーンの子どもをほめるには、すぐほめる・具体的にほめる、が鉄則。そのためには普段から子どもの行動をしっかり観察しておく必要があります。
 
 
ただ「すごいねー」ってほめられても、子どもは何のことをほめられたのかいまいちピンとこないですよね。
 
 
一つ一つの行動を具体的にほめることで、親御さんがほめた言葉が、しっかり子どもに伝わるんです。
 
 
さらに、人をほめると、ほめた側の脳でも変化が起こることが分かっています。
 
 
ほめた人の脳内に分泌されるのは、幸せホルモンと呼ばれるオキシトシン。このホルモンが、ほめたお母さん自身の気持ちを安定させ、子どものことをより愛しいと感じさせてくれるのです。
 
 
この効果に性差はないため、お父さんでも同じ効果が得られますよ!
 
 
ほめが子どもも親もハッピーにしてくれるのなら、これはほめるっきゃない!!
 
 
このような効果を生かすためにも、ほめにはバリエーションが必要
 
 
冬休みは年末年始の行事やお手伝いを利用して子どもをほめられるタイミングがたっぷりあります。この時期を利用しない手はないですよね!!
 
 
 
 
そこで、次の項では、一足お先に「ほめプロ」となった私が、お子さんに使えるほめワザをお伝えします。
 
 
お子さんや親御さんにぴったり合うほめ方をぜひぜひマスターしてくださいね。
 
 

全部マスターできたら「ほめプロ」認定!!幼児~小学生向けのほめワザ、一挙大公開!

 
 
この記事では、幼児~小学生くらいのお子さんを対象にしたいろんなほめワザを、難易度別にご紹介します。
 
 
もちろん、年齢や難易度はあくまでも参考ですので、お母さんやお父さん・子どもさんのタイプによって使い分けてみてくださいね。
 
 

幼児~小学校低学年のお子さんにオススメのほめワザ

 
 
まだ脳の機能が未熟な小さなお子さんには、わかりやすくほめるのがおススメ。子どもが、「今自分はほめられてるんだ!!」とすぐにわかるようなほめ方を工夫しましょう。
 
 
低年齢のお子さんは、わかりやすく、大げさにほめられることを喜ぶことが多いですが、特性によっては大げさにほめられることを好まないお子さんもいます。お子さんの特性に合わせたほめ方を工夫してあげてくださいね。
 
 
【すぐほめ 難易度★】
 
 
文字通り、“何かがあったらすぐほめる”方法。お子さんをよく観察して、ほめのタイミングを逃さないようにします。普段からほめのアンテナをしっかり張りめぐらしておきましょう。
 
 
【ひそひそほめ 難易度★】
 
 
小声で、ないしょ話をするように耳元でほめ言葉を言う方法。ジェラシーを感じちゃいそうなきょうだいがいる場合にもピッタリのほめ方です。ただ、耳元が敏感なお子さんには注意が必要です。
 
 
【喜びほめ 難易度★】
 
 
「○○してくれて、お母さんうれしい!」と、お母さんを主語にして子どもの行動を肯定する方法。
 
 
子どもへの響き方は抜群に良いのですが、テストなどの目に見える結果をほめるのに使うと、達成できなかったときに「お母さんはいい点を取ったときにしか喜んでくれない」と子どもが凹んでしまうこともあるので注意しましょう。
 
 
【女優ほめ 難易度★★】
 
 
いつもより大きな声で、ジェスチャーも大きくほめる方法。とっておきのことをほめるときや、本人の頑張りをしっかりほめてあげたいときなどにおススメです。舞台女優になった気分で大げさにほめましょう。
 
 
【人前でほめる 難易度★★】
 
 
家族や他の人の前で子どもをほめる方法。人前でほめるとその人からのほめも促すことになり、みんなにほめられて喜びが倍増します。ただし、人前でほめられるのが苦手な子どもさんにはオススメできません。
 
 

小学校中学年~高学年のお子さんにオススメのほめワザ

 
 
年齢が上がってくると、単純にできたことをほめられることに抵抗を示す子どもも出てきます。単純なほめだけでなく、少し主眼を本人から外した形のほめがより響きます。
 
 
【2回ほめ 難易度★】
 
 
「おっ、書いてる書いてる」などのように、行動を2回言うとほめられているように感じるという裏技。少し軽いほめに使えますが、多用しすぎるとわざとらしく聞こえるので注意。
 
 
【英語ほめ 難易度★】
 
 
「Good Job!」「Excellent!」のように、英語を使うとさらっとほめることができます
 
 
英単語のニュアンスを子どもと一緒に学んで使い分けることで英語の勉強にもなり一石二鳥です。手で丸をつくったり、グッジョブサインなどジェスチャーも添えてもよいでしょう。
 
 
【ラブレターほめ 難易度★】
 
 
手紙でほめるのも心に響く方法。改まって手紙を書くも良し、メモや置き手紙にほめ言葉を書き入れるも良し。ほめが形に残るので、あとで読み返してうれしさがよみがえるメリットもあります。
 
 
【ありがとうほめ 難易度★】
 
 
○○してくれてありがとう、助かったよ、と感謝を表す方法。自分の行動が人の役に立ったという気持ちを感じることができ、自己肯定感を高めてくれます
 
 
【形容詞ほめ 難易度★★】
 
 
「深い!」「鋭い!」など、形容詞を言い切りの形でつかうほめ方。本人の考え方やものの見方など、目に見えないものをほめるときに使うと効果的です。
 
 
【やっぱりほめ 難易度★★】
 
 
「やっぱり○○だね」、とほめると、“前からそうだと思っていたけれどやっぱりそうだった”と、良いところをさらに強調してほめられます。ただし、反抗期に入ると、決めつけるような言い方がしゃくに触る場合もあるのでご注意を。
 
 
【質問ほめ 難易度★★★ 】
 
 
ヒーローインタビューのように、質問しながら、自分で語らせてほめる方法。何かを頑張って結果を残したとき、その過程もほめるのにおススメです。また、「どうしたらそんなに○○できるの!?」と驚きながらほめると説得力も増しますよ。
 
 
【期待ほめ 難易度★★★】
 
 
ほめるときに、「○○やってるところ見てみたいな」「○○のやり方を教えてほしいな」といった、子どもに期待してお願いする言葉を付け加えるほめ方。
 
 
この一言を付け加えることで、子どもは親に頼りにされている・いいところを見せたい、と感じてやる気スイッチが入ります。
 
 
ただし、プレッシャーに弱いタイプには負担になることもありますので注意が必要です。また、親の「~してほしい」という意図が見えすぎるのもNGです。
 
 
 
 
いかがでしたか?アレンジも加えながら、ほめの直球と変化球を使い分けてみてください。
 
 
ほめのテクニックを多く持つことで、子どもをうまくほめられることが増えますが、忘れてはいけないのは親子のコミュニケーションをしっかりとっていくこと
 
 
親の言うことを聞かせるためのうわべだけのほめや、嘘をついてほめるなどのネガティブなコミュニケーションは避け、子どものほめポイントをたくさん見つけてあげてくださいね。
 
 
笑顔でたっぷり子どもさんをほめられる「ほめプロ」のお母さん・お父さんが一人でも増えるように、参考にしていただければうれしいです。
 
 
お母さん、お父さんのほめのバリエーションを倍増させることで、来年には子どもの発達も倍加速させちゃいましょう!!
 
 
執筆者:森中 博子
発達科学コミュニケーショントレーナー
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