お父さんのコミュニケーションスキルアップが息子の発達まで加速させたわが家の体験記

父親の役割は子どもの発達にとって重要と言われています。でも実際には満足のいく対応ができていない…と悩むお母さんは多いですよね。脳科学の知識を利用して、父親と発達障害・グレーゾーンの息子のコミュニケーションがより良くなった方法をお伝えします!
 
 

「お父さん効果」は、発達障害・グレーゾーンの子育てにも必要?だというけれど…

 
 
「お父さん効果」という言葉を知っていますか?父親が育児に参加するほど、子どもの社会性が向上するというものです。その効果はさまざまな研究から明らかになってきています。
 
 
父親とのコミュニケーションには、子どもの一生を幸せにする魔法のパワーが秘められているのです。
 
 
これは発達障害・グレーゾーンの子育てでも同じ。特にお子さんが男の子の場合、成長とともに、進路問題や思春期特有の問題でお父さんが活躍する場面も増えてきます。
 
 
そのときになって急にコミュニケーションを取ろうとしてもなかなかうまくはいかないもの。ですので、今からお父さんにも積極的に育児に参加してほしいですよね。
 
 
でも、「うちのお父さんは子どもとあんまり話してくれないし、指示は命令形、叱るときも怒鳴っちゃうから、お父さんとのコミュニケーションで子どもが発達するなんてあり得ない!!」と思っているお母さん、いませんか?
 
 
子どもに困りごとが多く、毎日悩みながら子育てに奔走しているお母さん。
 
 
もっとお父さんにいろんな話を聞いてほしい、お父さんが協力的な家庭がうらやましい、なんで子どものことを分かってあげてくれないんだろう…。思う通りにならないお父さんの態度に、次第にイライラが募る…。
 
 
お父さんが思うように育児に参加してくれないことにもどかしさや不安を感じてしまい、ときには子どものこと以上に悩んでしまう…なんてことはありませんか?
 
 
実は我が家の夫も同じでした。子どものできていないところばかりに注目して、二言目には「いい加減にしろ!!」と怒鳴る夫。
 
 
そんな夫の態度に我慢できなくなって、私が「そういう言い方はやめてほしい。もっとできていることを認めてほめてあげて」と言うと、「どうせオレが間違ってるんだろう。どうせできないからいいよ!!」と言われてしまい、それ以上何も言えなくなってしまいました。
 
 
逆に、夫が息子をほめていたときに「今上手にほめられてたじゃん!!」と夫をほめても、皮肉や、上から目線と受け取られてしまい、なかなか定着できなかったのです。
 
 
 
 

お父さんと子どものコミュニケーションがうまくいかない理由は、男性脳と女性脳の違いにあったんです!!

 
 
一般的に、男性と女性ではものの考え方やとらえ方が異なると言われています。
 
 
マルチタスクが得意で、感情的・共感的にものごとを考える女性脳に対し、男性脳はマルチタスクが苦手で論理的にものごとを考えるのが得意。
 
 
ですので、子どもの様子を見て、ほめたら行動が改善したからまたほめてみよう、という風に経験から学ぶのが上手なお母さんに対して、お父さんは、理屈から入る方が響きやすいということはよくあります。
 
 
お父さんが子どもとのコミュニケーションを苦手に感じるのは、間違いたくないから、正しい方法が分からないから、自信がないからといった原因からくるものなのです。
 
 
では、お母さんから、子どもの発達について論理的に話してあげればよいのでしょうか?
 
 
残念ながら、それではうまくいかない場合もあります。男性の中にはプライドが高い方もいますから、お母さんから諭すように話されることに抵抗を感じる場合もあるからです。
 
 
 
 

実録!!理論派お父さんに読書のススメ

 
 
そこで、理論派のお父さんにおススメなのは、門書から理解を促すこと。
 
 
専門書と言っても、分厚い発達の教科書ではなく、忙しいお父さんでも簡単に読んでみようかな、と思えるような読みやすい本がおススメです。図書館などを利用してよさそうな本を数冊準備し、お父さんに選んでもらうのもいいですね。
 
 
我が家の場合は、子育てコーチングの本を利用しました。コーチングとは、コミュニケーションを通じて目標達成や問題解決の道筋を見出してあげる手法です。
 
 
コーチングは上司の部下育成のためのツールとしてビジネスの現場でも使われています。お父さんの中にもコーチングを学んだことがある方もいらっしゃるかもしれませんね。
 
 
お父さんに対する子育てコーチングの指南書が何冊も出ています。それらを夫に見せ、読みやすそうな本を自分で選んでもらいました。通勤時間を利用して、4日ほどで読み終わった夫。その後は私から何を言うでもなく、じっと夫の様子を観察してみました。
 
 
本を読み終わって1週間ほどしたある日、夫と二人で公園に遊びに行った息子。その頃の息子の課題は、学校の授業を最後まで受けることができず早退してしまうことでした。
 
 
なぜ最後まで授業を受けることができないのか、それが分からず私も息子も悶々としていました。
 
 
すると、公園から帰宅した息子が、「あのね、学校がきついの、給食と牛乳がだめだったからかも。」とおもむろに言うのです。詳しく話を聞くと、公園で夫が、「なんで学校きついのかなあ。いやなことは何か一緒に考えてみよう。」と声かけをしたとのこと!
 
 
2人でいろいろと話をし、その結果給食が多すぎる、牛乳が苦手かもという結論に達したとのことでした。まさかの結果に私は目からウロコ。
 
 
その夜、夫と話したところ、「本に書いてあったみたいに、自分の言葉で考えさせて言わせてみたんだよね。そしたらうまくいったみたい。」と嬉しそうにしていました。
 
 
 
 

お父さんに自信がついたら息子のコミュニケーションスキルがぐんぐん育った!!

 
 
本から学んだことを自分で考えて実践した結果、息子の問題解決に繋がったできごとでした。それが自信になった夫は、息子との会話が増え、ときにコーチングスキルを使いながら楽しくコミュニケーションがとれています。
 
 
息子もお父さんと話すのが楽しいようで、おでかけして会話を楽しむ二人は、それまでよりちょっとだけ仲良くなったように見えます。
 
 
お父さんの自信が、子どもとの会話を増やし、その結果子どものコミュニケーションスキルが育つ。そんなポジティブサイクルをつくる方法、お父さんにぜひ試してみてくださいね!!
 
 
 
 
執筆者:森中博子
(発達科学コミュニケーショントレーナー)
 
 

家族みんなでコミュニケーションスキルをUPさせる方法を公開予定!!

 
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