夏休みの宿題を前に、
「難しい」
「問題がいっぱいあるから無理」
「俺はバカだからできない」
と、なかなか取りかかれない子はいませんか?
勉強ができないわけではない。
落ち着いてやれば、5分で終わるような問題。
それなのに、鉛筆を持つまでに何十分もかかり、怒ったり、泣いたりして、1時間以上ぐずり続ける。
そんな姿を見ていると、
「やればできるんだから、さっさとやればいいのに!」
と、ママもイライラしてしまいますよね。
わが家の長男も、小学1年生の夏休みは、宿題になかなか取りかかれませんでした。
けれど、私が息子を動かそうとするのをやめ、関わり方を変えてから2か月ほど経った頃。
息子は、
「あ〜、宿題めんどくさいけど、やるか!」
と言って、私が何も言わなくても、自分から宿題を始めるようになったんです。
この記事では、勉強ができるのに宿題を始められない子に何が起きているのか、そして、子どもが動き出しやすくなる関わり方についてお伝えします。
勉強ができるのに、宿題を始められなかった小1の息子
3年前、長男が小学1年生だった夏休み。
息子は、宿題になかなか取りかかれませんでした。
特別、勉強ができない方ではありません。
落ち着いて取り組めば、5分もあれば終わるような問題です。
それなのに、
「難しい」
「問題がいっぱいあるから無理」
「俺はバカだからできない」
と、ぐずぐず言い続ける。
鉛筆を持つまでに何十分もかかり、ひどい時には1時間以上、怒ったり、泣いたり、ぐずり続けることもありました。
そして、やっとのことで宿題を始めても、間違いを指摘すると怒る。
バツがつけば、
「もうやらない!」
と投げ出す。
息子の中には、
「100点でなければ意味がない」
「間違えるくらいなら、最初からやりたくない」
という、極端な考え方もありました。
私はそんな息子を見るたびに、
「やればできるんだから、さっさとやっちゃえばいいのに!」
と、イライラしていました。
「もっと素直にやればいいのに」と思っていた
当時の私は、息子のことを理解しようとするよりも、
「どうして、いつもこうなるの?」
「まだ1年生なのに、こんなにやる気がないってまずくない?」
「もっと素直になればいいのに!」
という自分の思いが強く出ていました。
いつしか私は、自分の考えを息子に押しつけていたんです。
「やればできるんだから、息子の考え方さえ変わればいい」
そう信じて、息子の考え方や行動が変わることばかりを求めていました。
けれど、それではうまくいきませんでした。
なぜなら、息子が宿題に取りかかれないのは、単純なやる気の問題ではなかったからです。
「できること」と「始められること」は同じではない
息子は、宿題を見るだけで、
「またできなかったらどうしよう」
「間違えたら嫌だ」
というネガティブな気持ちが膨らみ、始める前から脳にブレーキがかかっていました。
やればできる。
それは本当です。
けれど、
できることと、始められることは同じではありません。
嫌な記憶があることに取り組むこと。
今やっていることから気持ちを切り替えること。
失敗や間違いを受け止め、気持ちを立て直すこと。
こうした力がまだ十分に育っていなかったため、息子にとって宿題は、たった5分で終わるものであっても、取り組むために大きなエネルギーが必要なものになっていました。
それなのに私は、
「泣いたってダメ!さっさとやりなさい」
「落ち着いて!簡単だよ!」
「やればできるんだから!」
と、息子が変わることばかりを求めていたんです。
必要だったのは、子どもを変えることではなかった
本当に必要だったのは、息子が変わるのを待つことではありませんでした。
私の関わり方を、この子の脳に合ったものへ変えることでした。
たとえば、全部完璧にやらなければいけないと思っている子には、やることを小さく分ける。
間違えるのが怖い子には、正解したことだけではなく、取りかかれたことをしっかり肯定する。
怒って動かそうとするのではなく、最初の取りかかりのハードルを下げる。
子どもを叱って動かすのではなく、子どもが持っている力を出しやすい状態を整える。
私は、そんな関わりへ変えていきました。
2か月後、「めんどくさいけど、やるか!」
関わり方を変えてから、2か月ほど経ったある日。
息子が突然、
「あ〜、宿題めんどくさいけど、やるか!」
と言って、私が何も声をかけていないのに、自分から宿題を始めたんです。
私は嬉しいし、びっくりするしで、
「え!宿題やるの!?」
「すごいじゃん!」
と、めちゃくちゃ褒めました。
今考えると、嬉しすぎて、少しテンションがおかしかったかもしれません。
すると息子は、
「え?普通だし」
と、意外とドライな返事。
いやいや、あんなに毎日ぐずっていたじゃん!
思わず「おい!」となりました。
けれど、息子にとってはもう、自分で宿題に取りかかることが、特別なことではなく、普通のことになり始めていたんです。
子どもが変わる日を待つより、今日から変えられることがある
私が息子を無理やり変えたのではありません。
息子が持っている力を出しやすい状態を作るために、私が息子の見方と関わり方を変えたんです。
年齢が上がれば、変わるかもしれない。
本人が困る経験をすれば、自分で気づいて変わるかもしれない。
私も、そう思っていました。
けれど、その日は一体いつ来るのでしょうか。
子どもが変わるのを待っている間にも、毎日の親子のやり取りは積み重なっていきます。
今日も宿題で怒った。
また「早くして」と言った。
そして子どもは、
「俺はどうせできない」
と、自信をなくしていく。
子どもが変わる日は、いつ来るのかわかりません。
けれど、ママが関わり方を変える日は、自分で決められます。
子どもが変わっていける状態を、ママが作る
宿題を始められない子に必要なのは、やる気を出させることや、強く言って動かすこととは限りません。
その子がなぜ動き出せないのかを理解し、脳が動きやすくなる関わりへ変えていくことです。
子どもが変わるのを待つ子育てから、
子どもが変わっていける状態を、ママが作る子育てへ。
私は、自分から関わり方を変えると決めたことで、親子の未来を変え始めることができました。

