「〇時までに宿題をやらないと、今日はゲームなしね」
子どもと話し合って、お互いに納得して決めた約束。
それなのに、時間になっても動かない。
「もう約束の時間を過ぎたから、今日はゲームなしだよ!」
そう言った瞬間、子どもはひっくり返って泣き叫び、
近くにある物を次々と投げ始める。

こんな時、
「ここで許したら、泣けば要求が通ると覚えてしまうのでは?」
「約束を守れない子になってしまうのでは?」
と不安になり、ママも引けなくなることがあると思います。
やりたいことがあっても我慢できる子になってほしい。
自分で、やるべきことをやれる子になってほしい。
そんな願いがあるからこそ、
何があっても約束を守らせなければと思ってしまうんですよね。
けれど、約束を必ず守らせようとするほど、
約束を守れる力が育ちにくくなることがあります。
約束を守らせることと、約束を守れる力を育てることは違う
私も以前は、
「約束は何があっても守るもの」
「自分で決めたことは、必ずやらせる」
それが、この子のためのしつけだと思っていました。

けれど、脳の仕組みを学んで気づいたことがあります。
それは、
約束を守れる脳の状態になっていなければ、約束を守ることは難しい
ということです。
癇癪を起こしている時の子どもは、
怒りや悔しさ、悲しさなどのネガティブな感情で頭の中がいっぱいになっています。
そのため、
- 冷静に考える
- 気持ちを落ち着ける
- その場に合った行動を選ぶ
といったことが難しい状態です。
癇癪中に正しさを伝えても動けない理由
そんな時に、
「さっき約束したでしょ」
「自分で決めたんだからやりなさい」
と正しさを重ねても、
まだコントロール力が十分に育っていない子にとっては、
ネガティブな感情を自分で落ち着け、
約束を守ろうと動き出すことはかなりハードルが高いのです。

その結果、
さらに反発して暴れる。
あるいは、怒られないために従う。
このどちらかになりやすくなります。
一見、言うことを聞いたように見えても、
自分で感情を立て直し、行動を選んだとは限りません。
強く叱られることへの怖さから、反射的に従っている場合もあります。
育てたいのは「従う力」ではなくコントロール力
私が本当に育てたいのは、ママに強く言われたから仕方なく動く、という力ではありません。
思い通りにならないことがあっても、その現実を受け止め
自分で感情や行動をコントロールし、
「じゃあ、今は何をしたらいいかな」
と考え、動き出せる力です。

だから大切なのは
まだ約束を守ることが難しい子に注意や叱責を重ね、その場で従わせることではありません。
まずは、思い通りにならない時にも、
自分の感情や行動をコントロールできる力を育てることが
実は約束を守れる子になる近道でもあるんです。
癇癪を認めることは、甘やかしではない
これは、
「癇癪を起こしたら、やるべきことをやらなくていい」
「約束を守らなくていい」
ということではありません。
大切なのは、
その日の約束を力ずくで守らせるより、この先、自分で約束を守れる力を育てること。
最初から約束を完璧に守らせようとするのではなく、
その子の脳の状態に合わせて、順を追って関わり方を整えていきます。
そうすることでコントロール力が育ち、
少しずつ自分で気持ちを立て直し、やるべきことを考え、行動へ移せるようになります。
「約束を守らせる」から「守れる力を育てる」へ
「何があっても、約束は守らせるのが正しい」
そう思っていた私も、今は、
子どもを従わせることではなく、
自分の感情や行動を、自分でコントロールできる力を育てること
を軸に関わっています。
順を追って関わっていけば、自分で気持ちを整え、
約束を守って動けることが増えていきます。
わが家の息子も今では、思い通りにならないことがあっても
冷静に現実を受け止め、自分で気持ちを立て直し、
約束した行動をとることができるようになりました。

最初は、
「本当に叱らなくて大丈夫かな」
と不安になるかもしれません。
そんな時こそ、叱って言うことを聞いて動けるだけでいいのか。
それとも この先、言われなくても 自分で判断し、動ける力を育てるのか。
「この子のために、本当に育てたい未来は何だろう?」
と立ち返ることが大切です。
癇癪が始まった時、何をすればいい?
この考え方が分かっても、実際に癇癪が始まると迷いますよね。
どこまで見守ればいいのか。
何をスルーして、何は止めた方がいいのか。
落ち着いたあと、どう行動へ導いていけばいいのか。
見守ることと、要求をそのまま通すことは違います。
叱らないことと、何も教えないことも違います。
まずは、
癇癪に負けて要求を通すのでもなく、
力ずくで言うことを聞かせるのでもない関わり方を知ることが大切です。
子どものコントロール力を育てる対応を知ることで、
癇癪に振り回されず、親子で落ち着いて次の行動へ進めるようになります。
「叱らないと、この子は変わらない」
そう思いながらも、本当は怒鳴らなくても、
子どもが自分で考え、選び、動けるようになってほしい。
そう願っているママにこそ、知ってほしい関わり方です。
この関わり方は毎月開催しているオンラインセミナーで
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