不登校の子のゴールが「登校」ではない理由

朝起きられない

さて今日は、

 

「不登校の子のゴールが

『登校』ではない理由」

 

というお話です。

 

子育てのゴールって意識したこと

ありますか?

 

今は「早く良くなってほしい」

「なんとか勉強だけでもしてほしい」

 

そう思っているママも、

お子さんが生まれたときは、

ただただ元気に生きてほしい。

こんなふうに成長してほしい。

 

そんな漠然とした理想を

抱いていたのでは

ないでしょうか?

 

お子さんが不登校になると、

「学校に行くこと」がゴールに

なりがちです。

 

でも不登校の子のゴールは、

本当に「登校」なのでしょうか?

 

もちろん、

学校に行けるようになることは

ママにとってもお子さんにとっても

大きな安心です。

 

けれど、

発達科学コミュニケーションのゴールは

そこではありません。

 

私が大事にしているゴールは2つ。

ひとつは、

「自分ならできるかもしれない」

と思える自己効力感。

 

もうひとつは、

自分の状態を見立て、

必要な一歩を考え、

行動を修正していく自己学習力です。

 

この2つが育つと、

子どもは一度止まっても、

また自分の足で歩き出せる

ようになります。

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では、この2つが育った子はどんなふうに

なるのでしょうか?

 

今日は、

わが家の長女の話をします。

 

長女は小学生の頃まで、

大きな困りごとは全く

ありませんでした。

 

勉強も塾では上位。

ピアノも卒業式の伴奏を任され、

児童会では副会長。

人当たりもよく、

友達との大きなトラブルも一度もない。

大人しめだけど、

誰からも好かれる子。

そんな子でした。

 

だからこそ、

中学に入ってからの変化は

正直、私も驚きました。

 

4月、5月は順調でした。

ところが6月になると、

部活の顧問の先生への不満を

強く言うようになりました。

 

学校の水泳の水着にも

強いこだわりを見せるようになりました。

 

あれ?

これはいつもの長女じゃない。

 

そう感じた矢先、

体調不良が出始めました。

夜になるとネガティブになる。

23時を過ぎると、

ソファに仰向けになって、

全身から重たい空気を出すように

不安を漂わせる。

お風呂にも入れない。

寝る時間もどんどん遅くなる。

起立性調節障害ではありませんでしたが、

手足の脱力感、冷感、

背中のこわばり、朝起きられないなど

自律神経の乱れによる

循環の不調や筋緊張が

しっかり体に出ていました。

 

私は、

これはいよいよ拗らせそうだと

感じました。

 

だから、

無理に行かせることはしませんでした。

すぐに休ませました。

 

ここで私が見ていたのは、

「学校に行くか、行かないか」

ではありません。

 

この子の脳が、

今どれくらい危険信号を出しているのか。

 

この子の不安のブレーキが、

どれくらい強くなっているのか。

 

そこでした。

 

最初の復帰までは、

夏休みを挟んで約2か月。

 

この時期にやったことは、

不安やネガティブ思考を

少しずつ緩める関わりです。

 

登校時に

「怖い」

と言ったときも、

ただ励ますのではなく、

ホームカウンセリングで

その怖さの正体を一緒にほどきました。

 

すると長女は、

少しずつ変わっていきました。

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そしてある日、

自分でこう言いました。

「なんか、自信がついてきた」

クラスでも、

「別人みたい」

と言われるほどでした。

 

このときのゴールは、

登校そのものではありません。

 

自信の回復でした。

 

「私はできない」

「怖いから無理」

で止まっていた子が、

「少しならできるかもしれない」

と思えるようになった。

 

これが、

自己効力感です。

 

そして2回目。

中学2年生の同じ時期に、

また不調の波が来ました。

 

正直、私の中にも

「またか」

という気持ちはありました。

 

けれど同時に、

ガイドする自分もいました。

 

「とはいえ、

ここは肯定オンリーだな。」

 

今この子に必要なのは、

責めることではなく、

自分で立て直す力を育てることだな。

 

そう見立てました。

 

すると、

1回目よりも落ち込みは浅く、

回復も早かったのです。

 

がっつり休むことはせず、

五月雨登校をしながら、

少しずつ復帰していきました。

 

ここで手に入れたのは、

自己調整力です。

 

完全に崩れる前に、

自分の状態に気づく。

 

休む日、行く日、

どこまでならできるかを

少しずつ調整する。

 

これは、

親が全部決めて動かすことでは

育ちません。

 

子ども自身が、

自分のコンディションを見ながら

現実の一歩を選ぶ力です。

 

そして3回目。

中学3年生、受験期の6月。

これまでとは違うプレッシャーが

かかっていたのだと思います。

 

でもこの頃には、

以前のように大きく落ち込むことは

ほとんどなくなっていました。

ただ、朝は起きられない。

 

これは、

気合いが足りないのではなく、

不安の感情が強くなり、

体にブレーキがかかっている状態だと

見立てました。

 

おうちでの時間を成長時間にかえる

視点で接しました。

 

そしてまた、

2学期から復帰していきました。

 

この頃には、

長女の中に自分の人生の分岐点と

向き合う勇気が育っていました。

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自分で決めて、

面接練習を始めました。

口頭試問、小論文、筆記テストの勉強にも

自分から向き合い始めました。

 

すると、

今までに見せたことのない

集中力や記憶力を見せ始めたのです。

 

本番の日も、

帰ってきてこう言いました。

 

「こんな珍回答しちゃったけど、

 結構できた」

以前なら、

失敗しそうなことは避けていた子です。

 

完璧にできないなら、

やりたくない。

 

怖いから、

最初から動かない。

 

そんな不安のブレーキが

強かった子です。

でもこの時は違いました。

 

不安があっても、

現実の一歩を踏み出せた。

 

完璧ではなくても、

やってみることができた。

 

失敗をゼロにするのではなく、

失敗も含めて経験に

変えられるようになった。

 

これが、

自己学習力です。

 

やってみる。

振り返る。

次に活かす。

その力が育ってきたのです。

 

繊細な子の子育ては、

ある意味、不安との戦いです。

 

けれどここで間違えてはいけないのは、

不安が強い子は、

ただ見守っていれば

いつか自然に動き出すとは限らない、

ということです。

 

なぜなら、

不安は放っておくと

経験のたびに強化されることが

あるからです。

 

一度怖かった。

また怖いかもしれない。

前にできなかった。

またできないかもしれない。

 

そうやって脳が危険を予測し、

ブレーキを強めていく。

 

環境を整えても、

また似た場面でぶり返すことがあります。

 

だから必要なのは、

ただ待つことではありません。

 

不登校のゴールは、

登校ではありません。

 

自分で決めて休める判断力。

自分で考えて、

今の自分に必要な一歩を選ぶ力。

 

一度止まっても、

また挑戦し直せる心。

 

つまり、

自分の足で人生を歩く力です。

 

その力が育った先に、

学校という選択肢があります。

 

自己効力感と、自己学習力。

この2つが育つと、

子どもは一度止まっても、

人生を止めっぱなしにはしません。

 

休むことも、戻ることも、

挑戦することも、

自分で選び直せるようになります。

 

大丈夫。

あなたのその不安は、

このまま続きません。

 

お子さんの止まっている時間は、

終わりではありません。

 

見立てと関わり方を変えれば、

その時間は、

自分の足で歩き出す力を育てる時間に

変えていくことができます。

 

今日はここまでです。

 

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