さて今日は、
『自室に鍵を自作し、
引きこもった息子が
「これ、やりたい」
と言うようになった私のサポート』
についてお話しします。
起立性調節障害になり、
学校へ行けなくなった息子。
朝は起きられず、
昼を過ぎても部屋から出てこない。
私と顔を合わせる時間は、
一日たった3分ほどになりました。
しまいには、
自分の部屋に鍵まで自作して、
私が入れないようにしたんです。
仲がいい親子だと
思っていたのに、
どうしてここまで
拒絶されるんだろう。
もう、この子の心には
入れないのかもしれない。
あんなにキラキラしていた
息子が暗い部屋でひとりで
過ごしていると思うと

母親として、正直
とてもショックでした。
けれど当時の私は、
息子を心配するあまり、
「午後からなら行ける?」
「オンラインだけでも
受けてみない?」
「少し動いた方が
体にいいんじゃない?」
と、声をかけ続けていました。
私は看護師で、
夫は医師です。
水分、塩分、生活リズム、
運動、病院、薬。
親としてできることは、
全部やっているつもりでした。
それなのに、
私が息子のために
言葉をかければかけるほど、
息子は部屋へ入り、
鍵をかけるようになったのです。
今なら、
あの鍵が意味していたことが
わかります。
息子は、
私を嫌っていたのではありません。
これ以上、
「できていない自分」
「動けない自分」
を突きつけられないように、
自分を守っていたのだと思います。
私の言葉は
優しかったかもしれません。
けれど、その奥にはいつも、
学校へ行ってほしい。
早く元に戻ってほしい。
このままでは困る。
という、
私の答えがありました。
息子にとって私は、
安心できる相手ではなく、
できていないことを
思い出させる相手に
なっていたのかもしれません。
そこで私は、
ただ言い方を
優しくするのではなく、
息子の状態を見立てて、
関わりそのものを変えました。
今は、
言葉を受け取れる状態なのか。
どんな話題なら、
安心して反応できるのか。
どれくらいの負荷なら、
「やらされる」ではなく、
「自分でやってみよう」
と思えるのか。
学校へ行けるかどうかではなく、
息子の脳の今に合わせて、
一つずつ関わりを変えていきました。
すると息子は、
少しずつ自分から
部屋を出てくるようになりました。
最初に話してくれたのは、
学校や将来のことではありません。
ゲームの話でした。
「こんなゲームがある」
「これ、
ダウンロードしていい?」
そんな何気ない会話が
少しずつ増えていきました。
やがて、すぐに
ゲーム以外の話もするようになり、
「これをやってみたい」
「こんなことを考えている」
と、自分の興味や希望を
言葉にするようになりました。
困っていることや悩みも、
自分から話してくれるようになりました。
私が一番うれしかったのは、
息子が学校へ行こうかなといったこと
だけではありません。
自分で考え、
自分で選び、
「これをやりたい」
と言える力を
取り戻したことです。
不登校や
起立性調節障害のサポートは、
ただ休ませることでも、
優しい声かけを
覚えることでも、
学校へ戻すことだけでも
ありません。
安心は、
回復に欠かせない土台です。
けれど、
安心して過ごせるようになったことと、
不安を感じても
自分で考え、動けることは、
同じではありません。
脳は、安心できる状態の中で、
本人が受け取れる大きさの経験を
重ねることで、
「考える」
「選ぶ」
「やってみる」
という使い方を
少しずつ取り戻していきます。
だからママに必要なのは、
正しい声かけを
たくさん覚えることではありません。
朝起きられないとき。
お風呂に入らないとき。
ゲームしかしていないように
見えるとき。
今は待つのか。
今なら言葉が届くのか。
今日はちょっとだけ頑張ればできる、
一歩をつくれるのか。
その日のわが子に合わせて、
一手を選べる力です。
今までの関わりが
間違っていた、と
自分を責める必要はありません。
心配だったからこそ、
できることを探し、
なんとか助けようと
してきたのだと思います。
私も最初から、
息子の心を理解できていた
わけではありません。
間違えて、
息子を追い詰め、
部屋に鍵をかけられた母でした。
それでも、
脳の発達と
回復の順番を学び、
息子を動かすことより先に、
自分の見方と関わりを変えたことで、
親子の会話を取り戻し、
息子の中から
「これ、やりたい」
を引き出せるようになりました。
現在地がわかっただけでは
ゴールには近づけません。
本当の変化は、
明日からの一つひとつの場面で、
ママが自分で
一手を選び直せるようになったときに
始まります。

迷うたびに、
誰かに答えを聞かなければ
動けないママではなく、
「今日のわが子には、これ」
と、自分で考え、
選べるママになってほしい。
子どもの未来を変えるのは、
たった一つの正解ではありません。
毎日の小さな場面で、
ママが選び直す一手の積み重ねです。
もしあなたが、
わが子の現在地を、
「わかった」で終わらせず、
親子の変化につなげたいと思うなら。
今度はあなたが、
わが子の中にある
「これ、やってみたい」
を育てられるママになる番です。
「私も、その力を身につけたい」
そう思われたら、
そのお気持ちを一言返信で
教えてください。
わが子を動かす答えを
私からもらうのではなく、
わが子に合う答えを
自分で見つけられるママになる。
その一歩を、
ここから一緒に始めましょう。
今日はここまでです。


