さて今日は、
来年4月に進学を控えた
小学校6年生、中学校3年生のママに、
どうしても今、
知ってほしいことがあります。
昨年の9月。
私のところには、
「中学校に入ったら、
また行けなくなるのではないか」
「高校には合格できても、
毎日通い続けられるのだろうか」
そんな不安を抱えたママたちが
次々に相談に来られました。
秋になると、
学校説明会、進路希望調査、
模試、受験校選び。
親の頭の中は、
一気に「春」に飛んでいきます。
けれど子どもは、
進学の話をすると黙り込む。
学校見学の前日になると
「やっぱり行かない」と言う。
勉強を始めても、
わからない問題が一つあるだけで、
「もう無理」
「どうせ間に合わない」
と、投げ出してしまう。
そんな子どもの姿を見るたびに、
ママも、
「このままで大丈夫なの?」
「今すぐ勉強させなきゃ」
「生活リズムを直さなきゃ」
と焦っていました。
ところが昨年、
9月からサポートを始めたママたちは、
受験や進学が迫ってから
慌てて関わり方を変えるのではなく、
半年かけて、
子どもの脳の緊張を緩めること。
「どうせ無理」という
思考のクセを整えること。
小さな挑戦を重ね、
失敗しても立て直せる経験をつくること。
そこに取り組みました。
その結果、
9月に来られた
小学校6年生の5人は、
全員がそれぞれのペースで
中学校生活になじんでいかれました。
高校進学を控えていたお子さんも、
ただ高校に合格することを
ゴールにするのではなく、
新しい環境で困ったときに
自分の気持ちを言葉にする。
助けを求める。
一度休んでも、
また次の一歩を考える。
そんな力を育ててから
春を迎えることができました。
もちろん、
9月に始めたから
何も問題が起きなかったわけでは
ありません。
学校見学を嫌がる日もある。
勉強が止まる日もある。
朝、起きられない日もある。
進路の話をすると、
イライラする日もある。

けれどママには、
半年という時間がありました。
うまくいかなかったら、
「この子はやっぱりダメだ」
ではなく、
「今の関わり方は、
まだ負荷が大きかったのかもしれない」
と考え、次の一手を選び直せた。
一度試して、
子どもの反応を確かめ、
また調整する余裕があったのです。
この
「試して、確かめて、整え直す時間」が、
進学直前のママに与えられた時間との
大きな違いです。
年末や3学期になってから、
「入学までに朝
起きられるようにしなきゃ」
「勉強の遅れを取り戻さなきゃ」
「新しい学校では休ませたくない」
と始めると、
どうしても大人の焦りが
子どもへの圧になります。
子どもも、
「失敗できない」
「4月からは絶対に行かなきゃ」
と、さらに緊張します。
一方、今なら、
今日うまくいかなくても、
明日やり直せる。
今月動けなくても、
来月また小さな挑戦ができる。
親子ともに、
失敗を経験に変える余白があります。
だから私は、
小6・中3の9月は、
進路を決めるだけの時期ではないと
考えています。
※この時期を過ぎると
焦りでうまくサポートできません。
春から動ける脳を、
今から育て始める時期です。
そしてもうひとつ、
大切なことがあります。
脳の変化には個人差があります。
けれど研究でも、
新しい行動が定着するまでには、
数週間で変わる人もいれば、
何か月もかかる人もいることが
わかっています。
つまり、
一度いい声かけをしたから変わる。
一度学校へ行けたから、もう大丈夫。
というものではありません。
新しい受け止め方や行動を、
日常の中で何度も繰り返し、
「以前とは違う反応」を
脳に経験させる必要があります。
だからこそ、
春まで半年ある今には意味があります。
半年は、
ただ待つための時間ではありません。
親子で試行錯誤しながら、
「できなかったら終わり」
という反応を、
「全部できなくても大丈夫」
「ここまでならできるかもしれない」
「うまくいかなければ、また考えよう」
へ変えていくための時間です。
そして思春期は、
物事の捉え方や、
自分はどんな人間なのかという感覚が、
経験によって大きく変化しやすい
時期です。
そう、
「脳の育ちには旬がある」んです。
旬を逃したら
もう伸びないという意味ではありません。
ただ、
今なら日常の小さな経験を
成長につなげやすい力も、
「まだ様子を見よう」と先延ばしにして
反応のクセを繰り返すほど、
あとから修正するのに
より多くの時間が必要になる
ということ。
「どうせ無理」と言って避ける。
失敗しそうなことはやらない。
誰かに言われると反発する。
自分で決める前に
周囲の顔色をうかがう。
この反応を半年間、
そのまま繰り返すのか。
それとも今日から、
「少しならやってみよう」
「できなくても戻ってこられる」
という反応を
少しずつ増やしていくのか。
来年の春の姿は、
今日からの経験の積み重ねで変わります。
では、何から始めればいいのか。
いきなり勉強をさせることでも、
朝起こすことでもありません。
最初に必要なのは、
肯定によって
脳の緊張を緩めることです。
子どもが一日中スマホを見ていても、
「スマホばかり見て」
という顔で家事をしない。
ため息をつかない。
無言の圧を出さない。
特別な言葉をかけなくてもいいのです。
まずは、
お母さんの表情を少し緩める。
声のトーンを少し明るくする。
自分の好きな曲をかけながら、
お母さんが機嫌よく家事をする。
「おはよう」
「それ、面白そうだね」
「今日は暑いね」
評価も指示も入れずに、
短い言葉を穏やかに届ける。
これだけでも、
家庭の空気は変わり始めます。
不安が強い子は、
言葉の内容だけでなく、
お母さんの表情、
声の高さ、
動き方、
ため息、
家の空気から、
「自分は責められている」
「また何か言われる」
と身構えています。
だからまず、
「ここでは責められない」
「今の自分でも大丈夫」
と脳が受け取れる環境をつくる。
そこまでできて、
ようやく回復のスタートラインです。
ただし、
肯定して安心させるだけで
終わりではありません。
緊張が緩んだあとに、
どんなタイミングで
小さな負荷をかけるのか。
どこまでなら
「やってみよう」に変えられるのか。
失敗したあと、
どんな言葉で立て直すのか。
ここをお子さんの状態に合わせて
設計していく必要があります。
昨年9月に来られたママたちは
だから春に、
「行けるか、行けないか」
の一発勝負をしなくて済んだのです。
子どもがすでに、
失敗しても立て直す経験を
積んでいたからです。
小6・中3のママに、
今すぐ来てほしい理由はここにあります。
追い詰めたいからではありません。
今なら、焦らず実践できるからです。
今なら、うまくいかなくても修正できる。
今なら、春までに何度も
小さな成功体験を重ねられる。
今なら、
ただ進学できる子ではなく、
進学したあとも
自分で立て直しながら歩ける子を
育てる時間があります。

今日からまず、
表情を緩める。
声のトーンを変える。
好きな曲をかけて、
機嫌よく家事をする。
そこから始めてみてください。
つづきはまた
メルマガで^^
今日はここまでです。


