さて今日は
「子どもがちょっと元気になったら、
背中を押してもいいですか?」
というお話です。
先日、こんなご相談を
いただきました。
修学旅行が近づいてきた。
学校や友だちとの距離も、
少しずつ近くなっている。
そんなわが子の姿を見ると、
「今なら行けるかもしれない」
「この機会を逃したくない」
「復学の最後のチャンスなのでは?」
という思いが出てきます。
でも、肯定するだけでいいのか。
少し背中を押した方がいいのか。
迷ってしまうのは、
お子さんのことを
大切に思っているからこそですよね。

あるお母さんのお子さんは、
お子さんに肯定を続けていると
※すごいね、えらいねを封印した
発達タイプにあったほめです。
学校へ用事を済ませに行ったとき、
いつもより友だちに
会いやすい時間を選び、
友だちの姿を探したり、
声をかけてもらえそうな
距離で歩いたりしたのを
見逃しませんでした。
受講をし、肯定を始めてたった1週間。
その姿を見て、お母さんは
驚いたといいます。
それまでは、
友だちに会わないように
時間をずらして
学校へ行っていました。
お子さんの中で、
友だちや学校との距離が
少しずつ変わってきているの
かもしれません。
こうした変化を見ると、
「修学旅行にも行けるかもしれない」
と期待がふくらむのは
自然なことです。
私たち親は
子どもが出来そうな姿を見せると
ついその先の期待を
抱いてしまいます。
次はこれができるのでは?
もっと頑張れるのでは…?
実はこれ、きっとこれまでも
やってしまっていた
コミュニケーションのはず。
もっともっとと、
わが子の成長を思えばこそ
どうしても力が入る。
けれど、ここで一つ、
気をつけたいことがあります。
少し元気になったことと、
すぐに大きな行動ができることは、
同じではありません。
友だちに近づいてみることと、
修学旅行に参加することでは、
必要な力も、感じる不安も違います。
「せっかく元気になったんだから」
「修学旅行だけでも行ってみたら?」
「これが最後のチャンスだよ」
そう伝えると、
親は背中を押すつもりでも、
子どもには「期待に応えなければ」と
いうプレッシャーとして
届くことがあります。
子どもを思えばこその
声かけがせっかく動き出したお子さん
の足かせになることさえあるんです。
これまでもしてきた大人が多いであろう
この負のスパイラルは
ここで誰かが断ち切らねば
この先もずっと続きます。
となると、断ち切るのは
お子さんですか?
いいえ、違います。
ママですよね?
ここで大事なのは、
お子さんの脳の反応を
知っておくこと、
・少しの「できた」の積み重ねが
必要な子であること。
・大人の期待を感じると
並々ならぬプレッシャーになること。
・引き返せる安心感があるから、
挑戦できること。
・指示や先回りが
強いブレーキになること。
こんなことを
親である私たちが知っていることが
何より大事なサポートなのです。
だからといって、
肯定するだけでいいので
しょうか。
肯定は、何もせずに
見守ることではありません。
子どもが自分で選んだ小さな動きに
気づき、
「友だちに会える時間に
行ってみたんだね」
「自分から近づいてみたんだね」
と、その行動を受け止めることです。
実はこれこそが
お子さんが次第に大きな挑戦に
挑み始めるためのステップなのです。
その「できた」の積み重ねが、
「自分で考えて、選んで、動けた」
という感覚につながっていきます。

修学旅行について話すときは、
参加するかどうかを急いで
聞くよりも、
まず気持ちを話せる余白を
つくってみてください。
期待を乗せる前に
ひとつ肯定を入れる。
先回りして動かそうとするのではなく、
子どもをよく知り、観察し、
一手を手渡せるママに。
そのためにできることは、
「楽しみなことや、
気になっていることがあったら
聞かせてね」
「今すぐ決めなくても大丈夫だよ」
学校への返事の期限など、
確認が必要なことは大人同士で
相談しておくと、
お子さんに何度も判断を迫らずに
すみます。
子どもが動き始めたときこそ、
親は「次はこれ」と急がせない。
小さな一歩を、次の課題に変えずに
受け止め、上書き保存することが
子どもの「やってみよう」を
育てていきます。
不安で動けない子の
未来を案ずるより先に
親として何ができるか。
たしかな一歩に近づくために
まずは「知ること」から
トライしてみてくださいね。
今日はここまでです。


