子どもの吃音があるだけでも対応に戸惑うのに、癇癪もあると、どう落ちつかせていいのか子どもへの対応に困っていませんか?実は、たった一つの方法で子どもの吃音と癇癪を落ち着かせる方法があるんです。その方法についてお伝えします。
子どもの癇癪を放置すると吃音は悪化します
気に入らない・上手くできないとすぐに怒り、泣き喚く。ひどい時は、壁や床に頭を打ちつけたり、自分を傷つける。
そんな子どもが癇癪を起こす姿を見て、「ちゃんとしつけなきゃ」と、注意したり、叱ったり、言い聞かせて納得させようとしていませんか?
また吃音があるから怒るのを我慢して、優しくなだめようと頑張っていませんか?
その対応をしても、癇癪は良くなるどころかより悪化します。さらに子どもに吃音があると、吃音の症状も悪化していきます。
癇癪を起こすたびに、悪化していく吃音ですが実はママが一つの行動を変えるだけで、癇癪も吃音も落ち着く方法があるんです。

\繊細さもよくなる/
吃音×繊細っ子の思考を変える
たった3つの対応法
↓↓↓
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子どもの癇癪を放置すると吃音にも悪影響
◆癇癪は脳の誤学習
子どもの脳は、何か行動した後に起こる人の反応によって良い/悪いなどの価値観を学習していきます。癇癪がまさにそれです。
注意する
叱る
心配する
ただ視線を子供に向けるという行為
ママの表情(心配する表情や悲しい表情など)などしていませんか?
叱る
心配する
ただ視線を子供に向けるという行為
ママの表情(心配する表情や悲しい表情など)などしていませんか?
すべての反応が子どもの行動に取りあうことになり、子どもの脳が「ママに注目してもらえた」と誤学習してしまうのです。
さらにこの誤学習は癇癪を長引かせたり習慣化させてしまう原因にもなります。
◆吃音はストレスで悪化する
吃音とは脳の中で起きている障害で心と繋がっています。
そのため気持ちが高ぶったり不安になったり緊張したりイライラしたり心の状態の影響を受けやすいのです。
つまり、子どもの癇癪が起きにくい脳を育てるということは、吃音が治りやすい脳を育てることと同じ!ということになります。
この癇癪をなによりも1番に対応することが吃音にとって大事なのです!
◆癇癪がヒートアップし自分を傷つける行為にまで進展した娘
わが家には、6歳の吃音体質の女の子がいます。こだわりが強く、完璧主義の娘は、癇癪スイッチは至る所にありました。
どう対応しても悪くなる癇癪。
当時の私は、「きっと、成長とともに解決する。だから今は耐えればいい」と思って、癇癪を起こすたびに優しくなだめていました。
しかし、娘の癇癪が良くなるどころか、自分を傷つける行為に変わっていきました。
1日のうちに何度も癇癪を起すようになり、吃音も一気に悪化。
癇癪を起こすと声が出ない難発も出て娘はパニックになり、より吃音が強く出るという負のスパイラルから抜け出せずにいました。
そこで、覚悟を決めて、ある行動を徹底して、貫いたら、自傷行為にまで進行した癇癪が落ち着きました。
そこから事態が好転、難発が出なくなり、吃音がよくなっていったんです。癇癪は解決策があります。絶対放置してはいけません。
吃音を良くするためにも、気づいたらすぐに対応が大切です!
一つの行動を変えただけで、自傷行為までの癇癪と吃音が落ち着いた
◆癇癪と吃音を良くする方法
解決方法は「子どもの反応を聞く」だけ。
でもその方法にはお約束2つがあります。
1つ目は声をかけない、見ない、背中を向ける。
それって無視?と思われるかもしれませんが、そうではありません。
脳が見てもらえた!と誤学習行為をすべてやめるだけ。ただ反応しないということをしていきます。
2つ目は子どもの反応が変わる瞬間を逃さないということです。
子どもの行動が変わるタイミングをじっと待っている状態になります。
◆癇癪と吃音がよくなった娘の事例
あることがきっかけで、癇癪が始まり、大騒ぎ。私はすぐさま背中を向け、キッチンに向かいました。
すると娘は無視されたと、より大騒ぎ、私を罵倒し、叩き、壁に頭を打ち付けました。
それでもぐっと我慢し、背中を向けたまま、何事も起きてないかのように、普通の顔でただ黙々と家事をこなしました。
30分経過したころ、トイレ掃除を始めた時 「ママ、何してるの?私もやりたい」私の行動に興味を持ち、反応が変わったのです。
すかさず、「○○ちゃん!!」と笑顔顔を見て、「ママね、今トイレ掃除をしているの。このブラシでごしごしこすると、汚れが落ちてきれいになるの。一緒にやってみる?」
すると今まで騒いでいたのがウソみたいにニコニコしながらトイレ掃除を始めました。
この出来事がきっかけで、自分を傷つけるような行為や暴力に走る行為はなくなりました。また、声が出ない難発もなくなりました。

吃音×癇癪のある子どもへ授けたい!言葉で気持ちを伝える力
今では自分の気持ちを言葉で言えるようになり、吃音もよくなりました。
子どもの激しすぎる癇癪に反応しないことで、一時的ではありますが、子どもの癇癪や吃音がヒートアップします。
ところが、その先には必ず子どもの反応が変わる瞬間があり、この行動ではママに注目を集められないんだと学習し、また別の行動を始めます。
その時に、少しでも良い行動が出てきたらすかさず反応し、肯定してあげます。
子どもはどんな行動がママの注目を集め、どんな行動が注目を集めないのか、つまり適切な行動とそうではない行動はどんなものなのかをお家で学ぶことができます。
その結果、癇癪を起こさず、言葉で気持ちを伝えられる大切なコミュニケーションスキルを身につけることができるので、吃音があろうがなかろうが、お友達や先生とも気持ちのいいやりとりができる子に育っていきます!
癇癪にお困りの方は、ぜひ、「子どもの反応を聞くだけ!」をためしてみてくださいね。そして、必ず良い反応がでたら、そのままを子どもに伝えてくださいね。

執筆者:みやはら ゆず
(発達科学コミュニケーション トレーナー)
(発達科学コミュニケーション トレーナー)