吃音×発達凸凹キッズが
持っているとよい力について
これからお話していきます。
この力がついている子は、
吃音があっても惑わされず、
ことばの練習をしなくても
自然と吃音がよくなっていきます。
その力をどうやって
育てていくかということが
ポイントになるのですが、
それはもともと持って生まれた
脳の傾向に加え、
どんな言葉を聞いて育ったか
環境(経験)によります。
つまり、
ママとパパの声かけ
ということです。
その話の前に、
逆に吃音が悪化して
なかなか抜け出せなくなる子に
ついてお話していきます。
早く良くなる方を教えろ!
と思われるかもしれませんが、
重要なので、ここも
お伝えしておきたいんです。
悪化させてしまうタイプの子は、
・まじめでいい子(特に外で)
・完璧主義
・1番を好む
・失敗が苦手
・できることしかしようとしない
・新しいこと・人・場所が苦手
こんな傾向の子は、
「どもるのやだな」
と感じた日から、
吃音を悲観的に受け止めるようになり、
自然と話せなくなっていきます。
なんとかどもらないように
工夫を始めるからです。
無意識的に話すことが
なくなってくるので、
話すことそのものに
疲れやすくなります。
それがさらにストレスとなり
吃音を悪化させていきます。
では、どうしてそのような
子になっていくのか?
先ほども書いたように
もともと生まれながらにして
そういう脳をしている子も
いますが、
やはり私たち大人がかける
言葉がその傾向を助長させている
ということがあります。
例えば、
・「お片付けできたね」
=完璧にできてから褒める
・「ゴール決めてきて!」
=結果を求める
・「上手に描けたね」
=結果を評価する
このような声かけをよく
きいている子は、
「できることがよいことなんだ」
「完璧にできないと
褒めてもらえないなんだ」
「みんなと同じ/みんな以上に
できないとダメなんだ」
「スラスラ話せないとダメなんだ」
という価値基準を育ててしまい、
吃音が悪化しやすい子に
なってしまいます。
ですから、できた時は
さほど褒めません。
さらりと「できたね」
と肯定する程度。
1mmでもできたら褒める。
できなくても褒める。
このスタンスで
非常識な子育てを
していただきたいんです。
例えば、
宿題をしようと思って
ドリルを開いただけで褒める。
その後、うだうだして
宿題できなかったとしても
否定しない、スルーする。
結果を求める子育てを
一度、手放してみてください。
結果はどうでもいい。
できてもできなくてもいい。
けれども、
今していることが尊いこと、
成長の証であることを
言葉にして、子どもに聞かせ、
自分にも聞かせていきます。
そんなスモールステップの
子育てをしていくと、
不思議なことに、
できることが増え、
肯定するところが増え、
気がついたら言わなくても
たいていのことは
自分でやる子になり、
吃音もよくなっていきます。
明日以後、その上で
どんな力を育てたいかを
お話していきます。