吃音×登園しぶりのある子どもに「ママ見て!」といわれて褒める場面はありますよね。毎回子どもにアピールされてから褒めていませんか?ママから「先手」を打つ、子どもの心を満たす褒め対応をお伝えします。
子どもが発信する必死の自己主張
「ママ見て!」と子どもが言ってきて、「すごいね!」と褒めるというのはよくある光景だと思います。
褒められた子どもは、嬉しい表情になりますよね。

しかし、いつも子どもからアピールされてから注目していませんか?
「見て!」と要求されたから、褒めていませんか?
それでは、子どもの心に充分に、褒めが伝わっていない可能性があります。
吃音×登園しぶりのある息子から見た私は完璧主義者?
私には吃音×登園しぶりのあった息子がいます。
息子がお絵描きをしたり、ブロックを作って完成させると「ママ見て!」といつも私のところにやってきて「すごいね」「上手にできたね」とたくさん褒めていました。
ある日、息子がブロックを作っているところをみて「何作ってるの?」と声をかけると、「ママ見ないで」と表情を曇らせ怒っていました。
「いいじゃん、ママにも見せてよ」と言っても頑なに拒否して嫌な顔をして怒りがエスカレートしていきました。
「どうして見せてくれないの?」と聞くと、少し黙った後に「ちゃんと最後までやらないとママは褒めてくれないから」と言われました。
私には、「完ぺきにやらないとダメ」などという気持ちは一切なく、驚きしかありませんでした。
ハッとして、自分の行動を振り返ってみました。
これまで結果を褒めるということしかやっていなかったことが、息子に「いつも、できたときにしか褒めてくれない」という解釈をさせてしまっていたのです。

そんなつもりは全くなかったのに、息子の目にはそんなママに映っていたんだなと思うと、ショックな気持ちと大好きな息子に辛い思いをさせてしまった自分を反省して、もうそんな気持ちにはさせないと決めました。
子どもはママのことが大好きな「かまってちゃん」
子どもはママのことが大好きです。
いつも、自分を見ていて欲しいという注目されたい気持ちも持っています。

子どもの心の底にあるのは、ママの愛情が欲しいという満たされたい気持ちです。
「もっと褒められたい」「かまって欲しい」「もっと一緒にいたい」など様々な思いがあります。
忙しいママは、やることがたくさんあって大変ですが、子供とのかかわりは大事にしたいですよね。
そうはいっても、子どもとずっと一緒にべったりくっついているわけにもいきません。
なので、ママが「先手」をうっていくのです!
子どもに言われてから褒めるのでは、遅いのです。
すぐに変えましょう!
大好きを伝えるにはママから褒めて攻めていこう!
まず、子どもの行動をよくみるということを大前提でお話します。
子どもが「見て!」という前の段階で声掛けをします。
それは、行動を始めたときです。
行動のやり始めの段階での褒めを1番大きくします!
最後までできたときにも褒めますが、1番大事なのは行動を始めたときなのです。
その褒めによって「結果よりも、その過程の方がもっと大事だよ」という思いや「最後まで完ぺきにできたことだけがすごいんじゃないよ」「行動を起こしたことがすごいよ」というメッセージを届けることが出来るからです。
吃音×登園しぶりのある子どもにとって「完ぺきに」という気持ちを取り払ってあげるのはとても大切なのです。
それは「どもらないでしっかり話さないといけない」「どもってみんなと同じように上手く話せない自分はダメなんだ」という感情を抱かせないようにするためです。
その感情を抱えてしまうと、どんどん話すことが嫌になり、自分を嫌いになったりネガティブな方へと進んでいってしまうためです。
どもってしまうからという理由で、話さなくなってしまうと、園に行っても友達や先生とコミュニケーションを取れず、楽しむことが出来ないので登園しぶりも悪化していってしまいます。
これではストレスを抱えて、吃音も登園しぶりも悪化する一方です。
絶対に避けたいですよね!
そして、先手で褒めることで「ママはいつもあなたを見ているよ」という事も、子どもに伝えることができます。

そうすることで、褒めの伝わり方も変わって、子どもの嬉しさが大きくなります。
子どもに言われてから褒める「後手」の対応では、褒められた子どもの嬉しさは当然、先手対応よりも劣ってしまいます。
ママの「先手の褒め」がカギなのです!
子どもへの先手の声掛けで「完璧でなくていいこと」「いつもママは見ているよ」ということを、吃音×登園しぶりのある子どもに伝えていきましょう!
執筆者:広瀬つばき
(発達科学コミュニケーショントレーナー)
(発達科学コミュニケーショントレーナー)