「吃音がある子をどう褒めたらいい?」言葉に迷うママには、ジェスチャーで伝える方法がおすすめです。小さな「できた!」を一緒に喜ぶことで子どもの自信が育っていきます。褒めることが苦手だった私が効果を感じた3つをご紹介いたします。
研究者が伝える吃音をよくする力=「自信」
吃音をよくするには、おしゃべりに関わらないことでも「自分ならうまくできる!」と自分の可能性や能力を信じる自信が大事と吃音研究の第一人者であるチャールズ・ヴァン・ライパーはまとめています。
これは、吃音がある幼児さんにとってとても大きなヒントになります。
つまり、話すこと以外の「できた!」を積み重ねていくことが、最終的におしゃべりの自信につながって、吃音がよくなるということなのです。
例えば、「ひとりでトイレに行けた」「ごはんを最後まで食べられた」「手洗いができた」そんな小さな「できた!」の経験が、子どもの自信を育てていきます。

そうはいっても、いざ子どもを前にすると「どうやって自信を育てたらいいの?」と迷ってしまいませんか?
この記事では、褒めるのが苦手だった私にもできた言葉を使わない自信を育てる褒め方をお伝えしていきます。
ママが迷う「自信を育てるにはどうやって褒めたらいいの?」の壁
私の4歳の息子にも吃音がありました。
今はよくなったのですが、当時は毎日こんな悩みを抱えていました。
『おしゃべりにつまずいているのに「うまく言えたね」とは言えない』『「すごいね!」ばかり言ってしまい、これでいいのか不安になる』『上手にできることは少ないし、褒めポイントが見つからない』

息子の努力を認めたいのに、ことばにできないジレンマがありました。
「褒めたいのに、褒められない」そんなときに役立ったのが「褒め言葉ではなく、ジェスチャーで伝える方法」でした。
吃音のある幼児さんの自信が育つママの褒めジェスチャー3選
子どもは言葉だけでなく、ママやパパの表情や仕草からもたくさんのメッセージを受け取っています。だからこそ、吃音がある幼児さんには「言葉に頼らない褒め方」がとても有効です。
わが家で実践して特に効果を感じたのは、この3つでした。
ハイタッチ
トイレに一人で行けたとき「やったね!」の気持ちを手のひらで大きく伝えます。
言葉がなくてもパチン!と響く音と笑顔が、「自分でできた!」の実感を強めてくれます。
拍手
絵を見せてくれたとき、ごはんを完食したときなど、「できたね!」を一緒に喜びます。
拍手はその音自体が楽しく、子どもにとって「認めてもらえた!」という体験を自然に残せます。
「いいね!」サイン(親指を立ててる)
いつもできている手洗いができたとき、「いいね!」と手と笑顔で合図します。
いつも、できていることでも褒めていいんです!
私が「いつもできていることを褒めてもいいんだ」と気づいてから、息子の表情はどんどん明るくなっていきました。
これなら言葉がなくても、吃音の有無に関係なく「ママは自分を認めてくれた!」という実感が子どもの心に残ります。
毎日少しずつ続けるうちに、息子は小さな成功を積み重ねていきました。

私は「うまく褒められない…」というストレスがなくなり、おしゃべりに詰まる息子を見ても落ち着いて、「できているところを褒めればいい!」と切り替えられるようになりました。
魔法の褒めジェスチャーを通じて、子どもの自信が少しずつ育ち、吃音をよくする小さな一歩になったのだと実感しています。
とても簡単で、今すぐ取り入れられる方法です。
ぜひ、日常の中で試してみてくださいね。
執筆者:華本あみ
(発達科学コミュニケーショントレーナー)
(発達科学コミュニケーショントレーナー)

