我が子がお友達を殴っちゃった!
という情報を
先生やお友達ママから知った時、
みなさんならどう対処しますか?
1、子どもに話を聞く
2、子どもを叱る
3、子どもに謝らせる
従来はこのステップで
「どんな理由があっても
手を出すことはいけない」
と指導するのが基本でした。
ですが、カッとなって
暴力する子がこの対応で
よくなってきたでしょうか?
実はあまり叱った効果が出ない、
ということが、
脳科学的にわかっています。
では、どうしたらよいか?
というと、こういう事態ほど
大人は冷静に、クールに、
フラットな精神状態で
接するのが鉄則です。
そして、子どもに質問をして
諭していきます。
母:〇〇君に何したの?
子:なにもしてない!あっちが悪い。遊びたかったのに、今日は△△君と遊ぶからくるな、って言ってきた!
母:そうなんだ。そう言われてどう思った?
子:嫌なやつ!いじわる!もう嫌い!
母:嫌いになるほど嫌な気持ちになったんだね。それでどうしたの?
子:べつに、、、どうもしない。
母:そっか。遊びたかったんだよね。それなのに断られて嫌な気持ちになったんだね、、、。
なるほどね、、。
なんで一緒に遊びたくないって言われたんだろう、、、、(と我が子のために一生懸命悩む姿を見せる)
子:知らない。
母:そっか。話してくれてありがとう。また、何か思い出したら教えてね。
ここで一旦会話を終えます。
親としては、
殴った理由を知りたいし、
殴ることはよくないと教えたい、
そして、悪いことをしたから
きちんと謝らせたい、
と思うかもしれません。
ですが、
これらは一旦置いておきます。
子どもの感情が落ち着かず、
自分と相手の状況を理解しないままに
謝らせても何の学習にも
ならないからです。
ここは結論をあせらず、
子どもに気づきを与えることに
全力で集中してほしいところです。
子どもが殴ったことを
親に隠そうとしていることも
責めません。
誰にでも「怒られたくない!」
という想いはあります。
ここで一旦会話を終えて、
いつも通り過ごします。
それで子どもの警戒心が一旦
なくなったことを確認してから、
次の一手を繰り出します。
母:(スマホをみながら)
あれ?、、、、、
今、〇〇さんからLINEが
きたんだけど、
今日、〇〇君のこと
なぐっちゃったの?
(ケロッとした表情で)
子:え?そんなことしてないよ。
母:そうなんだ。殴ってないんだ。
(肯定するでもなく、
否定するでもなく、
言われたことを受け入れます)
さっき、〇〇くんに遊ぶの
断られて嫌い!って怒ってたから
思わずやっちゃったかな?
と思ったけど違うんだね。
手を出した行為について
親が感情的に怒る反応を示さない
ということがわかると、
子どもも言い出しやすくなります。
子:なぐるつもりはなかったけど、
ちょっとやっちゃった…
と打ち明けてくれたら、
母:そっか、そっか。
なぐるつもりはなかったんだよね。
一緒に遊びたかっただけだもんね。
話してくれてありがとう。
話すのも勇気がいったよね。
と気持ちに共感し、
手を出した行為について良い悪いの
反応はまだ一切しません。
それよりも先に、
話してくれたことが
良い行動であることを
しっかり肯定しておきます。
怒られると思っていたところで、
ママから肯定された!
となると、
子どもの警戒心はもっとほどけて
ママにならなんでも話せる!
という気持ちが育ちます。
子どものトラブルは
親子の信頼関係を築く大チャンス!
なのです。
この信頼関係が築けた!
ということを確認した上で、
母:殴った後どんな気持ちだった?
子:どうしようって思った。
そんなことするつもりないのに。
母:怒られると思った?
子:うん。
母:そうだね。殴ることは怒られるようなよくないことだって知ってたんだね。
子:うん。
母:じゃ、どうする?
子:・・・・謝る。
母:いい答えが見つかったね。
とようやく本音の会話が
できるようになります。
こういうことは、
大人が感情的になって、
とるべき行動を教え込もうとせずに、
時間をかけてでも、
本人の頭で考えさせた方が、
未来につながります。
大人の頭はすぐにとるべく行動を
考えてしまうので、
本人に気づきを与える
プロセスをすっとばしてしまいます。
子どもの脳は大人の脳のペースの
ようには進みません。
大人が、
子どもの脳のペースに合わせて
会話で諭すやり方がベターです。
子どもが何かやらかした時は、
問題解決はずっと後!
それよりも子どもがこの経験から
何を気づき、次に何を活かすか、
考えるプロセスを
大事にしてください^ ^
感情的になっている時は、
冷静に考えられないので、
自分のことだけでいっぱいです。
親が冷静に淡々とした態度で、
相手の子の状況も考えるチャンスを
与えることで、
相手の気持ちを考える余裕が
ありません。
親が感情的にならずに
冷静に淡々とした態度で
本人と相手の状況について知るための
質問をすることで、
本人にも相手のことまで
考えさせることができます。