中学受験の人気が高まっている昨今、早期教育開始の低年齢化が目立っています。 わが子に吃音があっても早期教育を諦めたくないママのために、2歳でもどもりを0にして、吃音をぶり返さない早期教育の実践方法をお伝えします。
2歳の吃音の子に早期教育をすると吃音が悪化するのはなぜ?
0歳から早期教育を実践していた矢先に突然吃音を発症し、プリント学習をさせると吃音が悪化するというお悩みはありませんか?
吃音があったら早期教育は一旦お休みしましょうと言われるのが吃音業界の常識です。
それはなぜかというと、早期教育は学年以上の内容を学習していくため脳にストレスがかかりやすく、吃音はストレスが原因で悪化するからです。
(※吃音の悪化要因はストレスだけではありません。)

ですが、吃音があるからといって早期教育を諦める必要は一切ありません。
ストレスがかからないように、プリントの進め方を工夫すればいいのです。
プリントの進め方の工夫と吃音を良くするスキルでぶり返しのない早期教育が叶う
0歳4ヶ月から公文式学習をしていた矢先に2歳で吃音を発症した娘は、それまで短い文は読めていたのに「くるま」の単語のみの読みでも難発が出るほど急激に症状が悪化しました。

しかし、プリントの進め方は工夫していたので、吃音に良い対応方法を学び、徹底的に実践するだけで吃音が出なくなり、難なく公文式学習の再開継続が叶いました。
学ぶことが息を吸うのと同じぐらい自然にできたら吃音への影響0が叶う
「勉強」というのは高校を卒業したら、あるいは大学進学して就職したら終わりではありません。
生涯にわたって学び続けることは生きていく上でとても大事なスキルです。
その大事なスキルを、まだ幼いし吃音があるから無理だろうという大人側の決めつけで何もしないのはもったいないことです。
幼いうちからどの分野においても 「できた!」 「これもできた!」 「これ知ってる!」 「これわかる!」 とスモールステップで自信を育てていけば、子どもの行動量は確実に増えます。

行動量が増えれば脳が成長するので、吃音も良くなるんです。
この学ぶことが息を吸うのと同じぐらい自然にできたら吃音への影響0が叶います。
2歳の吃音のある子がぶり返すことなく早期教育を続ける方法3選
では、どのようにして2歳の子の吃音を落ち着かせ、ぶり返しなしの早期教育が叶ったのか一つずつお伝えします。
◆まずしっかり吃音を落ち着かせる
吃音の症状が出ていると、子どもの心理的負担はもちろんですが、それを聞いているママだって動揺してしまいがちです。
ママが動揺していると、そのことを子どもは瞬時にキャッチしますので、「ぼく/わたしの話し方って良くないんだ」とどもることに注目してしまい、余計に吃音が悪化してしまいます。
だから、まずはしっかり吃音に良い対応法で吃音を落ち着かせましょう。
◆ストレスとなることを一切やらない、言わない
冒頭でも述べましたが、吃音はストレスで悪化する特徴があります。
だからプリント学習は1日2〜3回と小分けにして、1日10分程度の学習時間以外は全て自由時間にしていました。

何をして遊んでもOKということです。
お部屋でぬいぐるみを大量に引っ張り出そうが、おままごとの具材のおもちゃがそこら中に散乱していようが、色鉛筆がバラバラになっていようが、足の踏み場が全くなくなっても、私は子ども達に決して「片付けて」と言ったことがありません。
それはなぜかというと、せっかく子どもは楽しく遊んでいるのに、ママから「片付けて」と言われたら「遊んだあとの片付けが面倒だな」「もうおもちゃを出さないでおこう」などと、楽しい遊びの時間を奪ってしまうからです。
散らかったお部屋を片付ける時は、私が笑顔で機嫌よく鼻歌を歌いながら片付けていました。
◆ストレスにならないようプリントのやり方を工夫する
勉強することが嫌いになってしまっては、これから先長く続く人生を見据えると本末転倒です。
そこで、「あと少しできそうだな」という所で終わるなどプリントの量を調整しました。
視覚が優位な子には、たまには色鉛筆で答えを書いて気分を変えてみたり、プリントにシールを貼って楽しく取り組めるようにしたり、2問終わったらマシュマロ一個あげるね、などポジティブな声かけとご褒美をセットにしました。
我が家では、プリントをするのが息を吸うのと同じように当たり前にできるようになっています。

プリントをしているのはママではなく、子どもです。
ママの価値基準を押し付けるのではなく、子ども基準で考えると全て上手くいきますよ。
執筆者:はせがわかすみ
(発達科学コミュニケーションリサーチャー)
(発達科学コミュニケーションリサーチャー)