吃音×登園しぶりのある子どもが「どうせ…」と不安の強さからネガティブになっていて楽しむことが出来ない時、ママは心配になってしまいますよね。そこで、子どもにポジティブな感情をつくる方法をお伝えします。
子どもからのサインを見逃さないで
吃音×登園しぶりのある子どもが「どうせ…」という言葉を使うことはありませんか?
「どうせ無理」「どうせ僕なんて」など、その言葉がママは気になり心配になりますよね。
「何か不安なのかな?」「嫌なことがあったのかな」など「どうせ」という言葉の後にはネガティブな言葉が続くので子どもの心に寄り添ってあげたいなと感じると思います。

子どもが「どうせ」という言葉を使っていたら、それは見逃してはいけないSOSです。
子どもが「どうせ無理」という言葉の心理
失敗するのが怖い
失敗したらどうしようという気持ちが強く、やってみてできなかった時に自分が受けるショックに耐えられないという思いから、最初からやらないことを選んでしまいます。
新しい事が怖い
チャレンジすることを良い方向に考えることが出来ずに、チャレンジせずに現状のままでいいという思いになります。

責められるのが怖い
「上手くできなかったら誰かに責められるかもしれない」という気持ちから、他人からの評価を気にしてできない状態です。
つまり「不安」が強いということです。
吃音登園×登園しぶりのある息子に呪いをかけた私の口癖
私には、吃音×登園しぶりのある息子がいます。
私には、口癖がありました。
それは「ダメだよ」と「ママの言うとおりでしょ」というものです。
しかし、強い口調ではなく、できるだけ優しく言うようにしていたので、怒っていないからいいかなという気持ちでいました。
優しく言うことで、自分は「優しいママ」という自己満足と優越感すら感じていました。
息子が「ママ、クッキーつくりたい」といってクッキー作りをしますが「混ぜるときにこぼしたらダメだよ」「手を洗わないとダメだよ」「ここに置かないとダメだよ」とダメという言葉を連発していました。
さらに、息子が自分の作りたい形を自己流で作っているときには、やり方に対して「ママだったらこうするのにな」と口をはさみ、アドバイスを聞かずにやって失敗した息子に対して「ほらね!ママがいったとおりでしょ」と言ってしまっていました。
そんな「ダメ」と「ママの言うとおりでしょ」という言葉は、日常の中で飛び交っていました。

息子の誕生日に、祖父と祖母が自転車をプレゼントしてくれたので「ママと一緒にやってみない?」と誘うと「やらない」という言葉が返ってきて私が「どうして?」と聞くと「どうせ出来ないからやらない」「楽しくなさそう」と息子が言いました。
もう一度誘ってみましたが「いつもできないから」と拒否されてしまいました。
息子は、できていないということはなく、色々なことができているんです。
しかし、私の「ダメ」「ママの言うとおりでしょ」という間違った言葉のかけ方で「自分はできない」「間違っている」という思い込みが生まれてしまっていたのです。
知らず知らずのうちに、私が息子の心にネガティブな感情を植え付けてしまっていました。
ママの言葉の力は子どもにも影響する
「どうせ行っても楽しくない」「どうせ上手く話せない」「どうせママは怒る」
こんな考え方は、子どもに間違いなく悪影響を与えるということは想像できますよね。
ネガティブな口癖はネガティブな思考を生みます。
反対に、ポジティブな言葉を口に出すことで脳の報酬系が活性化し幸福感が高まることが分かっています。
また、ネガティブな言葉を口にしないことでストレスホルモンの分泌が抑えられることも確認されているのです。
ストレスは吃音の敵なので、ママがポジティブになって口に出す言葉を前向きな言葉に変えることで子どもにポジティブな思考を育てていきましょう!
ポイントは自分にも、子どもにもポジティブな言葉をかける事です!
失敗すると「もうイヤ」「最悪だ」など、ネガティブな言葉を言ってしまいがちですよね。
しかし「失敗したけれど、行動した自分はすごい」「イヤなことがあったから次は良いことあるかな」と口に出して、まずはママがポジティブにとらえる姿をみせるのです!
子どもに対しても失敗した時に「挑戦したことがすごいことだよ」「次は上手くいくと思うよ!もう一回やってみよう」など前向きな言葉をかけていきましょう。
ママはいつも失敗にもポジティブだなという姿勢が子どもに伝わると、その思考が子どもに育っていきます。
失敗のとらえ方がポジティブになったら、不安は自然と軽くなるんです!
「ダメ」「ママが言ったとおりでしょ」というのは例え優しい口調で言ったとしても、子どもの行動を否定していることに変わりはありません。
失敗させないことがいいのでしょうか?
失敗は成功の母で、試行錯誤しながら学んでいく過程があります。
子どものうちにたくさん失敗させましょう!
そしてそれをポジティブに捉えるという習慣をつけましょう!
自分が発する言葉が、思考に影響しているので、口に出す言葉はその人の思考を表しています。
ネガティブな声掛けは思考力を停止させるので理解力、想像力、学習力などを低下させてやる気を奪います。
つまり、ネガティブな言葉一つで「自分はダメなんだ」という思考を生んで、やる気を低下させます。
そんな自分に対するストレスを感じて吃音は悪化し、やる気のなさから登園しぶりも悪化させてしまいます。
恐ろしい負の連鎖です。
ポジティブな気持ちを持てると息子は「どもってしまったけれど、自分の気持ちをお友達にしっかり伝えることが出来た」「自転車にのれるようになったらカッコいいな!やってみよう」「保育園に行って友達にこの話をしたい」と、思考が前向きになりました。

ポジティブな思考は「できるかも」「やれるかも」と自分の可能性を感じることができ、その前向きな気持ちが強い不安を軽減し、吃音を良くして登園しぶりをなくしていくことにつながります。
ぜひ、やってみてくださいね!
執筆者:広瀬つばき
(発達科学コミュニケーショントレーナー)
(発達科学コミュニケーショントレーナー)