吃音のある小学生男子との登校準備の朝、穏やかに過ごせていますか?毎朝のように親子バトルを繰り広げていた我が家が、ママも子どもも落ち着いて朝の時間を過ごせるようになった方法をお伝えします。
吃音のある小学生男子の朝の登校準備が進まない原因は?
朝、起きてから脳が目覚めるまでに時間がかかる吃音のある小学生男子の目覚めの悪さは、日中脳にかかった負荷が影響していることがあります。
小学校は、園生活とは違って、授業時間が決められている、休み時間が短い、宿題もある、正解や間違いなど評価される、、、、など、子どもにとってストレスになることが多くあります。
加えて、だれかに指摘されることがなかったとしても、吃音のある子は、発表の時に、話しにくさを感じたり、人との違いに気づいて、「いつになったらよくなるのかな〜」なんて考えていたりすることもあります。

すると、学校というところは、彼らにとって神経を使う「ちょっと面倒なところ」というイメージができ、朝、起きてから、学校に行くための準備の時間が億劫になり、登校準備のエンジンがかかりにくくなるのです。
彼らが朝こそ求めていたのはこれだった!!
吃音のある小学生男子が脳も気持ちも元気に目覚めるために必要なこと!
それは脳が元気になる仕掛けをすることです。

脳は報酬が大好きです。
好きなことや得意なこと、楽しいと思えることをやる時には脳は活発に動き、気持ちが乗らないこと、やらなければいけないけれどやりたくないことをやる時には働きが鈍くなる性質を持っています。
好きなこと、得意なこと、楽しいと思えることを散りばめた活動を朝に取り入れることで、脳は元気に動かすことができるのです。
息子の小学校生活の困りごとは朝の時間と関係していた!
私の息子は朝起きてきてもぼーっとしてなかなか動き出せず、着替えや歯磨きなどやらなければいけないことはめんどくさく感じられ、また学校へのネガティブな思いもあいまって、朝から親子バトルや嫌な雰囲気が流れることが多くありました。

朝から家で親子バトルをし、その疲れた状態で登校することになり、お互いに嫌な気持ちから1日をスタートさせなければいけない状況になっていました。
どもる回数は増え、会話は指示だしばかりになり、すでにめいっぱいのストレスを感じた状態で登校していたため、先生からも学校では問題がわからずにパニックになる様子があるので落ち着いてと声かけをし対応していると聞きました。
脳が喜ぶ朝の過ごし方に変えて登校準備がスイスイ進んだ秘訣!
苦手な朝にこそ脳が元気に動き出せるように、大好きなYOUTUBEタイム10分、親子で笑顔になる遊びタイムを取り入れるよう工夫しました。
朝寝起きが悪くスムーズに起きられなかったのですが、好きな動画を10分見ることを取り入れることで、「動画だ!!」と楽しみに起きることが出来るようになりました。
朝の声かけの声色を意識することも大切です。
ゆっくり、優しく、柔らかい声で声かけをすることで、トゲトゲした声での声かけよりもスッと脳に届くのです。
せっかくYOUTUBEをみるので、動画時間も親子のコミュニケーション時間にします。
見終わった動画の内容を教えてもらう、説明してもらうことで、記憶する力、記憶したものを話す力が育てられます。
何よりお母さんが興味を持ってくれることで、伝えたいという気持ちが育まれます。
ふとした時の親子の会話のネタが増え、吃音のある小学生男子の話したい気持ちがぐんぐん育ちました。
子どもの脳は大人が思っているほど注意力が長く続きません。
登校までの時間を見計らいながら、準備がスローペースになってきたところで親子のコミュニケーション遊びを取り入れました。
我が家ではタオルを使ったキャッチボールが朝の定番になっています。
「来いーーー」と私がキャッチャーの構えをし、子どもたちは自分が使ったタオルをボールにして投げます。
起き抜けの体を遊びながら動かすことで、脳にも体にもやる気がおきます。
親子で一緒に遊ぶことで笑顔になれ、心が満たされると、止まっていた登校準備に自然と戻ることができるようになりました。
怒ってしまうことに罪悪感を感じていた私ですが、脳のメカニズムを理解したことで、子どもたちと楽しく過ごしているのに、怒っていた時よりもスムーズに登校準備が進む生活を手に入れました!
朝の準備が遅く注意ばかりされていた吃音のある息子は楽しい朝の時間を過ごすことで自然と登校準備をすませ落ち着いて登校できるようになりました。
朝の過ごし方を変えただけで、学校でのパニックも落ち着き、わからない問題があっても落ち着いて取り組むことができるようになりました。
これまで登校前に注意ばかりされていた不安やストレスがなくなったことで、脳のストレスが格段に減り、学校でのストレスや刺激にも落ち着いて対応できるようになったのです。

落ち着いた状態で学校生活を送ることができるようになったので、分からないことが出てきたらどうしようという不安も減り、登校するのが楽しみになりました。
執筆者:こじま さとこ
(発達科学コミュニケーショントレーナー)
(発達科学コミュニケーショントレーナー)