1.発達凸凹子育て、お金をかけても子どもが変わらないのはなぜ?
子どもを育てるには、どうしてもお金がかかります。
今回は発達凸凹子育てのお金について、私の体験談をお話しします。
うちの息子は、小さい頃からとにかく手がかかる子でした。
「お友達と同じようにできるようになってほしい」
そんな思いから、私は、息子の苦手克服&得意なこと発見のために、たくさんの習い事をさせていました。
勉強が苦手だったので塾、通信教材、家庭教師…あれこれ試しました。
万一、勉強がだめでも何か1つでも才能を開拓してあげたい、そんな想いからピアノ、工作教室、サッカー、バスケ、あれこれやらせました。
小学校6年間で息子の習い事に使った金額は200万円以上。
(私も後で計算して驚き!)
それだけの投資をして結果、息子の困りごとが何か解消したかといえば
答えはNo!
発達凸凹の特性を理解せずに、ムリやりやらせていたのですからそれもそのはず…
何かができるようになるどころかサボる、休む、身につかないの三拍子で、親子ゲンカも増えるばかり。
小学校の高学年を迎えたころには二次障害の症状がでて大暴れする子になっていました。
そんな息子の様子を見かねて小学校5年の時にスクールカウンセラーが発達の検査をすすめてくれました。
8ヶ月まった検査の結果は「発達障害グレーゾーン」。
それからは、発達外来や自治体の相談センターへ定期的に通いました。
病院や療育は無料です。
病院は半年に1回、相談センターは月に2回通いましたが…
学校や家で起きるトラブルが解消することはありませんでした。
発達障害の子たちの対応と言われたら「療育」が一般的と聞いていたのに…
それすら我が家には役に立たない。
何も打つ手がないと感じ私は途方に暮れました。
息子も中学に上がり学校でのトラブルが増えました。
発達外来に相談しても「お母さんもがんばりすぎないで」と言われるくらいで…
私の子育ては真っ暗闇でした。
そんな時に藁にもすがる思いで発達科学コミュニケーション(発コミュ)の個別相談に申し込み、講座の存在を知りました。
発コミュの講座の費用は、決して安い金額ではありません。
だけど、私はその場で受講を即決しました。
その機会を逃してしまったら、きっと後悔すると思ったから。
これ以上、今のままの子育てを続けたくなかったからです。
なんの効果もなかった習い事には200万円も使っていた…
公的な機関を頼って療育や病院にも通った…
それでも変わらない。
私は発達の知識なんてなかった、子育ても得意ではなかった、
だから「誰かを頼る」のがベストな方法なんだと思っていました。
お金もつかったし資格のある人にも相談してるのに、それでは実際、私の毎日の子育ては立ち行かなかった。
発達凸凹キッズ育てのカギは、「外」ではなく「家」にあるんじゃないか…
「ママが対応できるようになる」
これが私がたどり着いた答えでした。
2.「誰かがやってくれる」という考えでは子育ては改善しない
私が対応できるようになるために、発コミュをしっかり学ぼう!と決意。
主人には「相談」はしませんでした。「これやるよ」という決意表明だけ。
毎日子どもと全力で向き合っているのは私なのですから決めるのは「私」でありたかった。
私が、子どものことを理解できるようになりたい。
子育ての暗闇から抜け出したい。
息子の未来を変えることができるなら!
今、投資すべきは塾でもなく、習い事でもなく、「こっちなんだ!」と気づいたのです。
子育てを変えるって勇気が必要です。
私にできるかな…と思ったのも事実です。
ですがこの投資は、私の覚悟の表れでもあります。
投資したからには、本気で学びます。
ちょっとつまづいたくらいで諦めることもできない。
だから学びが本当に自分のものになって、息子のあらゆるトラブルに自分で対応できるようになっていったのです。
「そのうちやればいいや…」「だれかがやってくれればいいや…」そんな中途半端な私の甘えを捨てるきっかけになりました。
3.子どもを教育する前にまず大人が学ぶ
子育ては子どもを生んだその日から突然できるようになるわけではありません。
それが発達凸凹子育てだったらなおさらです。
いままでは、投資してまで「子育て」を学ぶという文化は日本にはなかったけれど、子育てや教育って、もっと大切にされてもいいものです。
子どもを教育する前に大人が子育てを学ぶ…私は、アリだと思います!
発達凸凹子育ては決して簡単ではありません。
だからこそ、凸凹キッズを取り巻く大人が、私たちが、学ぶ。
息子は今、昔の面影もないほど愉快なナイスガイに成長中です。
発コミュトレーナーの間でもちょっとした有名人のうちの息子。
「あんなにトラブルメーカーだったのに…」
「あんなに勉強しない子だったのに…」
「俺流が服を着て歩いていると思ったほうがいい」とまで言われた息子が…
「発達凸凹があってもあんなに成長できるんだね^^」というみんなの希望になっています。
中1の1学期、遅刻を30回もした息子は、今では無遅刻の男。
中1の通知表には「1」と「2」しかなかった子が、今ではクラスでいつも1桁順位。
空気を読めなかった子が今では、気遣い男子に。
倫理観が弱く、お金やルールのことを守れなかった子が今では、節約を考えている…
友達とのトラブル三昧だった子が今は、部活の仲間と肩を組んで歩いています。
あの時、覚悟を決めなかったら私の子育ては決して変わらなかったし、息子のことをこんなに胸を張って信じられる親にはなっていなかったと思います。
発コミュを通して、子どもの未来をささえる一生モノのスキルを手にできました。
子どもだけを変えようと思っても今までのやり方では凸凹キッズは潰れてしまいます。
だから、いちはやく、お母さんたちが発達凸凹子育てを学ぶ文化が、環境が、育って欲しい私はそう願っています。
執筆者:清水畑亜希子
(発達科学コミュニケーショントレーナー)