発達障害の脳の特性「感覚過敏」が気にならなくなった発達凸凹男子の成長をお伝えします!

発達障害の脳の特性でおきる感覚障害の影響で学校生活が辛いと感じているお子さんに悩んでいませんか?
感覚過敏とイライラのつながりを解消し苦手なこともできるようになる方法をお伝えします!

1.発達障害って脳に関係あるの?

お子さんが、決まった服装しか身に着けてくれなくて困った経験はありませんか?
我が家の息子も、急に肌に触れる不快なものを拒絶し始め、服装のことでとても困った経験があります。

小学3年生になると、学校でトラブルが急に増えました。

 

・お友達とけんかする、なぐる
・先生に反抗的な態度をとる
・教室に入れなくなる

のようなトラブルが急増するとともに、家庭でも常にイライラした様子になり、怒りっぽくなりました。

そして、肌に触れる不快なものに猛烈に拒否反応を示すようになりました。

・下着についているタグが気になる
・ピッタリとした服を着れない

など…
肌に触れるものがものすごく気になり、特に「くつ下を履くこと」がどうしてもできなくなってしまいました。
それまであんまり細かいことを気にしないタイプだと思っていたので、息子の変化に驚き、戸惑いました。

なんでこんなにトラブルが増えたんだろう…
よく考えてみるとその時期、学校の校舎建て替えで校庭で遊べなくなった時期と重なっていました。

外で遊ぶことでなんとか保っていた息子の心のバランスは崩れてしまったのです。

学校での度重なるトラブルに、学校から病院を受診するよう勧められました。私は息子が普通に成長しているものだと思っていました。が、検査してみると、脳の発達に特性がある発達障害ということがわかりました。
その特性の中でとまどったのが、「感覚過敏」です。

2.感覚過敏と関係のある脳のエリア

小学3年生になると、1・2年生の頃より学校の勉強が難しくなってきますし、お友達とのコミュニケーションもレベルが上がってきます。

発達障害のある子どもは、脳の得意不得意の凸凹の差が大きいです。
皮膚の感覚は、感情をコントロールする脳の働きととても大きく関係しています。そこの脳の働きが未熟だと、ストレスや不安等を強く受けたときに感覚過敏が強く現れてしまうのです。

小学3年生だった時、学校での色々なストレスや不安で息子の感情は荒れ放題…
そのため感覚過敏が強く出ていたようでした。

学校での色々なストレスや不安で感情が不安定になり荒れてしまった子どもは、本来持っている感覚過敏がより強く出てしまうことがあるのです。

子どもに感覚過敏の症状がいつもより強く出ている時は、「もうこれ以上は無理、いっぱいいっぱい」というSOSが出ている状態です。

こんな時はまず、ストレスや不安を取り除いたり軽くしてあげる対策が必要なのです。

3. 学校での取り組み

学校には息子の状況を理解してもらうことと、特性を考慮した環境を整えてもらうことをお願いすることにしました。

学校には
“息子の様子や特性を考慮してもらう”取り組みを進めてもらうことにしました。

学校とは、教頭先生や担任を交えて話し合いました。

・息子の成長が同年代の子に比べ、ゆっくりであること
・視覚優位であること
・文字を書く力が弱いこと
・大人数の中だと刺激が多すぎてイライラすること

などを説明し、

・学習理解がゆっくりなので、息子に合わせた学習ができないか
・パソコンなどを利用して映像を交えた学習ができないか
・雑音が少ない環境で学習できないか

ということを相談した結果、特別支援学級に席をおくことになりました。

普段の学校生活では…
・学校に行くとまずは体を動かして、気持ちを落ち着かせてから授業に取り組む
・工作や料理など実技を多めに取り入れる
・視覚優位なので、動画教材を授業に取り入れる
・字を書くことが苦手なので、タブレットやパソコンで文章を作成する 
・「上靴なし・くつ下なし・はだし」でも注意しない

行事がある前には…
事前に先生にサポートしてもらう所を決めていて、息子が頑張れそうな所は見守り、苦手な所はサポートしてもらうことで「息子の目標まで達成」するようにしていました。

4. 成功体験をたくさん経験して、いつの間にか成長していた!

「先生が自分の事を理解してくれている」
その事が、息子の成長を促し、5年生の時には宿泊体験、6年生の時には修学旅行に行くことができました。

目標を達成するという成功体験をたくさん積み、

「苦手な事も自分でできた!」

この経験がとても大切で大事なことだったんです。
成功体験をたくさん積むことで、嬉しい!楽しい!という前向きな感情が多く生まれました。

このポジティブな感情をたくさん経験することで、感覚の働きも発達していき、その結果…

息子が自分から
「くつ下を履いて卒業式に出る」
と言って、何事もなかったようにくつ下を履いて卒業式に出席したのです!

私が最も困っていた息子の感覚過敏の中で「くつ下をはく」ことも解決することができました。

発達障害でもほんの小さな成功体験をたくさん経験することで子どもの脳はどんどん成長していきますよ!

執筆者:栗山いづみ
(発達科学コミュニケーション リサーチャー)

▼感覚過敏の子も成長できるアイデアが見つかります。

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