発達障害の子どもが空気が読めない!ADHDキッズの友達トラブルが減るコミュニケーション力の育て方!

発達障害でADHDタイプのお子さんのお友だちトラブルに困っていませんか?お友だちが好きで積極的に関わっていくのに、手や口が出たり、空気を読めずにトラブルを起こす、そんなお子さんの脳の特性と解決策をお伝えします!

1.コミュニケーションの悩みが増える10歳の壁

一般的にコミュニケーションの難しさが増すといわれる「10歳の壁」

定型発達のお子さんでもそうなのに、発達障害のお子さんは特に、友だち付き合いや先生とのやりとりが辛くなって、学校に行けなくなるお子さんが増えるのもこの時期なんです。

発達障害の中でも、友達が好きで積極的に関わっていくのに、「空気が読めない」「一方的な会話」「距離感が近い」など、関わり方のズレが原因で孤立しやすいADHDキッズ

人が好きで自分から関わっていくのに、こんな行動からトラブルを起こしがちです。

・思ったことをすぐ口にする

・自分の話を一方的にする

・場違いな発言や行動をする

・相手が嫌がっていることに気づかない

こんな「空気の読めない」行動をとってしまいがちなんです。

高学年になると、意見のあう友だちとグループを作るようになります。発達障害の特性でもある「空気を読めない」子は次第に居場所がなくなってしまいます。

我が家の息子は、友達付き合いの点で言うとADHDの特性が強く出ていました。基本的に人が好き、楽しそうなことが好き。だから、相手が誰であっても興味があればその輪に飛び込めるのがいいところでもありました。

しかし、問題なのは、飛び込んだ後です。楽しく遊べているうちは問題ないのですが、自分が興味がなくなると急に協力しなくなったり、自分の欲求を優先して友だちのゲームソフトをこっそり持ち帰ったり、ちょっとしたトラブルで衝動的に手が出てしまったりしていました。

そんな息子に私は、とにかくルールを教えることにこだわりました。

「友だちのものは取っちゃいけないってわかってるよね?」「相手の気持ちをもっと考えなさい」「友だちとは仲良くしなさい」こんな風に、何度も伝えました。

しかし、それで息子のコミュニケーション能力が上がることはなかったのです。うちの子にはどうして「常識」が通用しないんだろう…本気で悩んだこともありました。

実は、これにはADHDの子どもの脳の特性が大きく影響していました。ADHDの子どもには次のような特性があるんです。

2.「空気を読めない」お子さんが抱える脳の特性⁉

ADHDタイプの子は、衝動性の特性が影響して

・自分の気持ちが優先で突っ走ってしまう。

・思ったことをすぐに口に出す

などの行動に出てしまいやすいのです。また

・相手の表情や言ったことを取り違えてしまう

・状況判断が上手にできない

・目に見えないもの(気持ち)や抽象的なことを理解するのが苦手

などの特性が加わり、ミスコミュニケーションにつながりやすいのです。

ですが、原因は脳の特性であって本人は「何が間違っているのかわからない」という状態。「こうすべき」と言われても全然理解できないし、できるようになっていかないのです。

では、どのように対応したらいいのでしょう?こんなタイプへの対応、2つのポイントをお伝えします。

3.ADHDタイプのお子さんのお友達トラブルが減る2つのポイント!

ADHDタイプのお子さんの友達トラブルを減らすには2つのポイントがあります。

◆脳を発達させて衝動的な行動やこだわりを落ち着かせる!

自分の思いのままに衝動的に行動してしまうのは脳の発達が未熟なことが原因です。だから、脳を育てる(つまりたくさん活動させてあげる)ことが大切。

怒ったりお説教をしても、感情的な反応が敏感になるだけで脳は育ちません。怒らずに「肯定」して自信を育てることが優先です。例えば、周りに合わせて行動できているときはしっかり褒めます。

上手に伝えることができた時は「教えてくれてありがとう」「わかりやすかったよ」といって肯定してあげるなど自信につなげてください。

肯定された行動は脳に定着しやすいので、怒るのではなく「ほめて」子どもに学ばせることが大事です。

◆想像力や理解する力を育てる親子の会話

凸凹キッズは「相手の気持ちがわからない」ことも多いですが、実は「自分の気持ちがわからない」子も多いです。だから、何度「気持ちを考えなさい」と伝えてもうまくいかないのです。

そんな子には「感情の種類を知る」ことをお家でさせてあげてください。例えば、

「ごはんをおいしそうに食べてくれて嬉しかったよ」と笑顔で伝える。

「学校の話をしてくれて楽しかったよ」と笑顔で伝える。

「今日は頭が痛くてつらいよ」と暗い表情で伝える。

この「感情を表現する言葉」と「表情」が1セットになっているのがポイントです。どんな表情の時にどんな気持ちなのかを、子どもが学んでいくきっかけになっていくからです。

「こうしなさい」と一方的に正解を教えるより、体験から学ばせてあげる方が子どもは記憶していきます。

「こうやったら会話が続く」「こうやったら相手が喜んでくれた」そんなコミュニケーションの成功体験をお家で重ねるから、外で応用していけるようになります。

感情豊か、表情豊かなコミュニケーションで「空気の読めない」お子さんのコミュニケーション力を育ててみませんか?

執筆者:清水畑亜希子 (発達科学コミュニケーショントレーナー)

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