1. 発達障害で不登校のお子さんが自室に引きこもるワケ
発達障害で不登校のお子さんは、自室に引きこもりやすいですね。
お母さんが、お子さんに「一緒に外出しよう」と声をかけても「行かない。面倒くさい」と返事が返ってくると思います。
そんなお子さんの様子にお母さんは、「このまま、引きこもったらどうしよう」と心配になってしまいますね。
発達障害で不登校のお子さんが自室に引きこもってしまうのはなぜでしょう?
発達障害で不登校のお子さんの中には、感覚過敏が強い場合があります。感覚過敏はその感覚を受け取る脳のエリアが未熟なため上手く刺激を処理できず敏感になってしまいます。
例えば、掃除機の音、救急車の音、雷の音、太陽の光などがあります。
どんなお子さんにも苦手な感覚はあると思いますが、本当にその場から全力で逃げ出したくなるくらい無理なのです。
また、不登校になったことで周囲から、「学校は休みなの?」「これから学校に行くの?」と聞かれることが負い目になり、ストレスになります。
お子さんが、学校に行けてないことに注目した声かけは、お子さんにとって辛いものとなってしまいます。
我が家も発達障害の息子が不登校になった当時、自室に引きこもった時は、どのような声かけをすれば良いのかわからず、ただただ心配するばかりでした。
では、発達障害で不登校の息子のエピソードをお伝えします。
2. 自室に引きこもった息子のエピソード
息子は小学5年の2学期から不登校になり、中学は、最初の3ヵ月ほど登校しましたが、その後また不登校に
なってしまいました。
当時、息子は、不登校が始まったころ、自室に引きこもり、外出できなくなりました。
何か必要なものは、私が全て買いにき、用事も私が済ませるという日々でした…
一方で、息子はというと…自室に引きこもり、1日中オンラインゲームをしている生活。
私は、そんな様子の息子を心配するあまり、
「外出しなさい」
「部屋ばかりにいて」
と何回も声をかけましたが、息子は、口うるさく言われると、
「うるせぇ!」
「出てけ!」
と怒鳴るばかりで外出することはありませんでした。
そんな外出できなかった息子がどのような声かけで、外出できるようになったのかご紹介します!
3.特性を理解し、スモールステップで、外出できるようになろう!
♦感覚過敏の辛さを理解する
感覚過敏は、自分でコントロールできるものではありません。
まず、どんな刺激が辛いのか、お母さんが把握してあげる必要があります。
把握して理解してあげることで子どもは「わかってもらえた」と安心することができ、反抗的な態度は落ち着いていきます。
私は、息子の辛さを理解しようと息子に、
「どんな音が大きく感じるかな?」
「どんな光がまぶしく感じるかな?」
と具体的息子の辛さを聞きました。
息子は、
「太陽の光がまぶしい」
「工事の音がうるさすぎる」
「車のクラクションの音が耐えられない」
と教えてくれました。子どもが自分の辛さを話してくれたら、しっかり共感してあげます。
「そうだったんだね」「辛かったね」と言葉で共感の気持ちを伝えてあげてくださいね。
私は、息子の辛さを具体的に聞けたことで、ようやく、具体的に息子がどんな音やどんな光が苦手なのか理解することができました。
♦夜に出かけてみる
人目を気にして外出できない子には外出する時間帯を考えてあげることも効果的です。
普段は、日中の外出を誘っているお母さん、暗くなってからの外出を考えてみませんか?
人目が気にならないことで、外出するハードルがぐっと下がります。
我が家でもずっと自室に引きこもっていた息子ですが、ねえねえ、「夜に出かけてみない?」と明るく声をかけをしました。
♦「外出しなさい」「部屋ばかりにいて」を封印する!
子どもに「外出しなさい」「部屋ばかりにいて」と声をかけると、ますます子どもは部屋から出て来られなくなります。
子どもが部屋から出たくなる雰囲気にしましょう。
リビングやキッチンにいるお母さんが、いつでも自分のことに関心を持ってくれて褒めてくれると、子どもは同じ部屋でおしゃべりしたり、くつろぐようになったりしていきます。
我が家では、息子の感覚過敏や気持ちを理解し、スモールステップで取り組んでいくと、息子は外出できるようになり、引きこもり生活から脱出することができました!
お母さんの声かけを変え、お子さんの特性を理解しスモールステップでサポートしてあげると、お子さんは、必ず外出できるようになりますよ!
みなさんも、お子さんと夜の外出を楽しんでみてくださいね!
執筆者:小川 薫
(発達科学コミュニケーション リサーチャー)
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