1.「学校が合わない」子どもたちがどんどん増加‼
皆さんはニュースでご覧になりましたか?
2022年度に不登校となった児童・生徒の数がこれまでで最も多くなったことが文部科学省の調査で分かりました。いじめの認知件数も過去最多なのだそうです。
調査によると、不登校の小中学生は29万9048人。約30万人!!前年度からは5万人以上増えていて、10年連続の増加です。
たくさんの不登校の子どもたちのママさん。子どもが学校に行けなくなると、自分を責めてしまうママがとっても多い!
「私の育て方が悪かったから?」
「もっと早くから子どもの心の声を聞いておけばよかった」
「学校に行けないうちの子はもうおいてけぼり…?」
と、悲しんで苦しんでいるのです。
けれど、学校に行けないことって本当に悪いこと…?ダメなこと…?
今の日本の学校やり方がお子さんに合ってないだけかもしれないですよね!日本はみんなが等しく同じ学びを受けられる国です。
ですがそのやり方には実は限界がきているんですね…それが不登校の子がどんどん増えている実態からもわかります。
だから!お子さんが「学校が合わない」と感じてもどうか不安にならないでほしいのです!
2.不登校の子どものママに必要なのは自分の世界を広げること
今回は、パステルジャンプの仲間といっしょに行ってきた「大人の社会科見学」の様子をご紹介します!
テーマは「成長が加速する学び」です。
<大人の社会科見学とは?>
チームパステルジャンプの上級講座のカリキュラムの1つで、我が子の人生の選択肢を広げられるママになろう!をテーマにした課外授業のようなまなびの時間です^^
ママの知っている世界が広がれば、子どもの人生の選択肢も広がります!
「ママも楽しい!子どものためにもなる!」そんな課外活動が「大人の社会見学」です。
先日、インタビューに向かったのは、大阪の箕面市にある認定NPO法人コクレオの森さん。
箕面こどもの森学園というオルタナティブスクールを運営されています。
※前列左から3人目が、お話を伺った守安さんです
なぜこのフリースクールのお話を伺いたかったかというと、世界のさまざまな教育の良いところを取り入れて子どもの「学び」の工夫・実践されているスクールだったからです。
このスクールをたちあげたのは大学講師として建築を教えていた辻正矩さんという方。
大学で講義をする中で学生の学びに対する興味関心の薄さは、一斉授業、画一的な教育、受け身の教育を強いられてきた高校以下の学校教育のやりかたに課題があるんじゃないか、と気づき海外の教育の研究をスタートされ箕面こどもの森学園の立ち上げ準備をされた方です。
2013年には、ユネスコスクールに認定され今では、入学を希望する児童生徒が100人以上待機している人気スクールなんです!
個人を尊重し子どもが本来持っている探求心に基づいて主体的に学習や行事をすすめていくカリキュラムで「子どもが学びの主人公」を掲げていらっしゃいます。
今回は、理事の守安あゆみさんにお話を伺いました。
そのお話のなかでとても印象に残ったエピソードを1つご紹介したいと思います。
それは「意欲や自立は甘えの先にあるんだ」というお話です。
守安さんはこうお話くださいました。
ーー
日本の子育て・教育は生まれたその瞬間から『こうあるべき』のレールの上を通らなくちゃいけない。
だから、大人の子どもへの関わり方がどうしても、抑圧的、否定的、過干渉、になりがち。レールからはずれたらいけないから大人も必死ですよね。
ですが、子どもからすれば選択の余地がないし自分を知ったり好きになったり
する隙がないんです。
一方で「意欲」はどこからくるのかを考えると十分安心できる環境で自分を受け止めてもらう体験を土台にして挑戦と失敗を繰り返すことから「やってみよう!」の意欲が育っていく。
失敗をしないように、お膳立てをしてあげることが大切なのではないんですよ。
エジソンも「私は失敗したことがない。ただ、1万通りのうまくいかない方法を見つけただけだ」って言ってますよね!
ーー
…こんなふうにお話をしてくださったんです。
3.生きた学びは生涯使えるチカラになる!
まだまだ注目したいのは、箕面こどもの森学園のカリキュラム!こちらでは日本の公立の学校教育とは一線を画しているんです。
たとえば、
・ディスカッションでは多数決をとりません!
みんなが折り合いをつけられるポイントを探して話し合いを続けるんですね。人と違う意見を言っても大丈夫なんだ!を体感できるための時間も用意されています。
ディスカッションの結果想定外のゴールに到達することもあるけれどそれでOK!なんです。
クラスでテーマを掲げて何かを学習するときも、学校の枠を飛び出して街に出てインタビューをしたり。研究の仕方もやりたいこと別にグループをつくって自分達で考える。
小学部では、修学旅行の行き先も子どもたちのディスカッションで決めます。行き先を決めるだけではありません。旅行にいくらかかるか計算して自分達で資金を集めて旅行に行くのだそうです!
めちゃくちゃ「生きた」学びになると思いませんか?
一方で、基礎的な学力をつけるための学びも、意欲的に学べるように工夫されていました。
考える
↓
決める
↓
実行する
↓
振り返る
このサイクルが、箕面こどもの森学園さんのまなびの基本サイクルです。これって子どもの成長のサイクルそのものだと思います。
さて、ここまでお読みいただいてこんなふうにお感じになる方はいらっしゃいませんか?
「個に合わせた学びでは結局、社会に出たらやっていけないんじゃないの?」
という、不安、疑問。
ですが、実際、卒業生の様子を伺うとそんなことないんです。
箕面こどもの森学園の活動で一人ひとり違う存在で違う考え方をすることもあるし、それぞれ違っていていいことを学んでいるお子さんたち。
今までと違う環境に出ても、「私はこう思うよ」という意見を伝える力もあるし「自分と考え方がちがうことがあってもそれは当然」と受け止める力が育っているから、柔軟に対応できるようになっているそうです!
4.体験して考えるって、学ぶチカラがとてもつきます!
ぜひ、皆さんには、学んだことを「なるほど!いいね!」で終わりにはしてほしくないです。ママの世界観が広がったら、ぜひ、おウチでの子育てに活かしていってほしいんです!
ちょっと置き換えて、凸凹のある我が家の息子のお話をしますね!
我が家の凸凹のある息子は、衝動性がつよくお金があれば全部使ってしまう…
そんなタイプの子でした。
だから私は息子に、「お金を持たせない使わせない」という「制限する」子育てをしていました。罰を与えて叱って正そうと躍起になっていましたが、それで息子の行動が変わることはなかったのです。
ではどうしたか?というと「お金を使う体験」をさせたんです。
お金の使い方を自分で考えてみる。
↓
何に使うか決める。
↓
実際に買い物をしてみる。
↓
やってみたから気づきがある。次はどうしようかな、使わずに貯めようかな、など。
こうやってお金の価値を学んだ息子は、今では、無駄遣いをせずにお金と向き合う力が育っています。
お金を使わせるとき、最初は私も抵抗がありました。「子どもに任せてしまったらどれほど使ってしまうんだろうか…」と。
でも、子どもが体験して気づく、考える。このことを大事にしなければ子どもの成長を加速させてあげることはできない!ママにとってチャレンジする力も必要なんですね。
そして、息子の成長を見て、やっぱり、怒ったり、叱ったりするよりも、圧倒的に本人の考える力が育っていくんだ!と気付かされたのでした。
今回の箕面こどもの森学園さんの社会科見学。
大変有意義な時間をチームの仲間と過ごさせてもらいました。
※社会科見学の後はチームの仲間と普段はできない体験をしてまいりました!
子どもの考える力生きる力が育つホンモノの「まなび」を私たちも考える時期にきているかもしれません。
「学校が合わないこの子はかわいそう…」で終わらすのか、「学校が合わなくてもこの子にはこんな力があるから大丈夫!」と自信を持てるお母さんになるのか。
お母さんがまずはまなぶチカラをつけてみましょう。
この時期は、子どもの学校生活の1年のちょうど折り返し地点。宿題や塾も大切ですが、遊びや体験からお子さんの考える力が育つ楽しいまなびにチャレンジするプランも立ててみませんか?
暑さも落ち着く秋は、型にしばられずにたくさんの体験から学ぶチャンスを増やせるシーズンです。
ぜひ、ママも子どもも成長できる!そんな体験を積み重ねていきましょう!
\こちらの記事でも子どもの学ぶ力を伸ばす方法をお伝え中!/
執筆者:清水畑亜希子
(発達科学コミュニケーショントレーナー)
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