不安が強くて”初めて”が苦手な子の宿泊学習を成功体験にできた理由

 

 

宿泊行事やスキー合宿。

不安が強い子にとっては、

楽しみよりも

「大丈夫かな」が先に立つ出来事です。

本人は「行きたい」と言っている。

でも、参加できるかどうか分からない。

だから、

先に体験させてあげれば

見通しが持てて安心するのではないか。

そう考えるのは、

ごく自然なことです。

 

けれど――

体験させるだけでは、

足りないことがあります。

大切だったのは、

その体験を

「プラスの記憶」に置き換えることでした。

ーーー

 

不安が強い子には、

認知の偏りや記憶のクセがあります。

うまくできなかった体験は、

「嫌だ」「怖い」という
感情とセットで記憶されます

これが“過去の記憶”です。

そして
これから起こる出来事に対して

「できそうもない」
「きっと無理だ」と思うのは

未来(まだ起きていないこと)を
想像する”材料”が足りていないから。

これを、”未来の記憶”と
呼ぶとしましょう。


不安が強くて動けない子には

「過去の記憶」と
「未来の記憶」の

書き換えが
挑戦の一歩の助けになります。

ーーー

実際に、Nicotto講座生の
三吉さん親子の挑戦のストーリーを
ご紹介させていただきます。


三吉さんのお子さんは、中学2年生。

2泊3日の宿泊学習。
運動が苦手なのに”スキー”。

参加したい気持ちはあるけれど
不安は大きい。

事前に室内スキー場で
レッスンを受けたものの
思うようにいかず涙が出てしまいました。

ここで終わってしまえば
「スキー=つらい記憶」に
なっていたかもしれません。

ですが、三吉さんがやったのは
過去の記憶の上書きです。

「初めてなのに頑張ったね」
「歩いたし、少し滑れたよね」

そのあと
クレープや肉まんを一緒に楽しみ
”楽しい体験”を上書き。

ネガティブな記憶だけを
残さないようにする
関わりをしてくださいました。

そして、息子さんの口から出たのは
「練習になった!」という
前向きな言葉でした。

もう1つは
未来の記憶の上書き、です。

・グループについていけなければ
 コーチに伝えていい

・先生に言って
 班から離れてもいい

・スキーが難しくても
 救護班の役割がある

「みんなと同じじゃないとダメ」
という思い込みを手放して

”選択肢”を増やしてあげる会話を
事前にお母さんとたくさんしました。

スキー合宿に行った息子さんは
3日後
元気な姿で帰ってきました。

「コーチに難しいと伝えた」
「先生の言った通りにやったら滑れた」

など、
自分で決め、
自分で伝え、
自分でやり切った体験。

係の仕事もやり遂げ
成功体験として持ち帰ることができました。

ーーー

 

不安が強い子の挑戦を支えるのは、

気合いや根性ではありません。

過去の出来事

「失敗」で終わらせないこと。

未来を

「これしかない」

「これが正解」

だけにしないこと。

この積み重ねが

行動のブレーキを

少しずつゆるめていきます。

初めてのことへの挑戦の勇気は

一度の成功で
育つものではありません。

日々の会話の中で、

記憶の上書きを重ねていくこと。

思考のクセを
柔らかくしていくこと。

それが、

不安が強い子の一歩を

支える力になっていきます。

 

タイトルとURLをコピーしました