1.なかなか宿題をしないお子さんにイライラしていませんか?
学校から帰ってきて宿題をしないで、遊びに行ったりゲームをしたり…
そんなお子さんの様子にイライラしていませんか?
宿題をめぐって親子バトルが続いている。そんなご家庭もあるかもしれません。
発達障害・グレーゾーンのお子さんをもつお母さんたちは
「とにかくやることを先にやってほしい」
「ゲームは宿題の後と決めているのに守らない」
と感じている方が多いと思います。
「帰って来たら早く宿題をやりなさい!」
「ゲームは宿題が終わった後っていつも言っているでしょう!」
こんな言葉をお子さんにかけているかもしれませんね。
でもこれ、実は発達障害の特性があるお子さんには少々ハードルが高い課題かもしれません。
2.発達障害・グレーゾーンの子が宿題にすぐにとりかかれない理由
人間の脳には、得意なところを使いたがるという特徴があります。
したがって、勉強が苦手な子は「勉強」以外の脳を使う方が楽なのです。
発達障害の特性があるお子さんであれば、脳の特性からその傾向がより強くなることがあります。
では、宿題をしないでダラダラしている子どもに、どうやって「宿題をする」アクションを起こさせたらいいのでしょうか?
発達障害・グレーゾーンの子どもたちは、学校で苦手なことにも精一杯向き合う一日を過ごして帰ってきます。
「あー、つかれた!」と帰ってきてやっと脳が休んでいるところに、「早く宿題しなさい!」「なんで先にゲームをやってるの?」と言われても、もう脳はキャパオーバー。
「苦手なこと、学校でめっちゃ、やってきたし!」という状態なのです。
宿題をしないでダラダラしているように見えても、お子さんは疲れを癒しているのだということをわかってあげてください。
3.〇〇でウォーミングアップすれば子どもが動き出す!
学校で苦手なこともがんばった発達障害・グレーゾーンの子どもたち。まずは帰宅したら、少し休ませてあげてください。
宿題はそのあとにすればいいんです!
一度休んだ状態からお子さんを再起動させるときのポイントは、まずは「苦手じゃないこと」で行動を起こさせてあげること。
いわゆるウォーミングアップですね。
苦手なことからやらせるのは、車のギアをいきなりトップに入れるようなもの。
とくに発達障害の特性があるお子さんには、ハードルが高すぎてしまうのです。
では、ウォーミングアップって何をどうしたらいいのでしょうか?
宿題が苦手なお子さん向けのウォーミングアップとして、例えば「おやつ」はどうでしょうか?
「宿題」と「おやつ」なら、おやつの方が好きですよね。
「おやつのリンゴの皮、むいてくれる人!」と言ってみたり…
むくのを拒否されても「リンゴのお皿出してー!」とお願いするなど。
お母さんのアイディアで、発達障害・グレーゾーンの子どもを宿題以外のことでまずは行動させてあげましょう。
そして、りんごを食べながら雑談したり、ゲームの話をしたりして「じゃ、この後宿題しようか?」とさりげなく言ってみたら動いてくれると思います。
勉強をやらせようと思ったら、勉強じゃないことからアプローチをする。
最初の数週間はウォーミングアップだけで終わるかもしれません。でも、それでもOKです!
いつもガミガミ命令ばっかりしていたお母さんが、ゆっくり話をしてくれる。
コレだけで発達障害の特性があるお子さんの自己肯定感は上がっていくのです。
お子さんの自己肯定感が上がって、自分から動き出せるようになるのを待ってみてはいかがでしょうか?
「苦手じゃないこと」でウォーミングアップすることで、発達障害のお子さんも無理なく宿題に取り組めるようになっていきます。
発達の特性に合わせた対応をお母さんがすることで、お子さんの自己肯定感を上げ、自分から行動する力を育んでいきましょう!
執筆者:清水畑 亜希子
(発達科学コミュニケーショントレーナー)
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