すぐ怒る発達障害ADHD女子とのイライラバトルを落ち着かせる効果的な1つの方法

何を言ってもすぐ怒る小学生の発達障害ADHD女子との会話のたびに、親子でイライラバトルになっていませんか?ADHD女子のイライラには発達の特性と女子特有の習性が絡んでいます。イライラが落ち着き笑顔で会話ができる効果的な方法をお伝えします。

1.女子が育てやすいって誰が言ったの?

我が家の娘は、小学4年生(10歳)で、注意欠陥多動性障害(ADHD)の特性があります。

物心ついた頃から、大げさではなくいつも不機嫌でした。

なんでもすぐに怒り出す子どもだったのです。

・朝は寝起きの悪さでブスっとしている
・外出中も気に入らないことがあると怒る
・外出した後(学校や遊びなど)帰宅すると何かにつけすぐ怒りだす など

そして、いったん怒り出すと本人には制御できなくなり、怒りが癇癪となって爆発します。

例えばこのような感じ・・・

低学年のころ、娘の友達と一緒に遊んで帰ってきて、ご飯作りを手伝ってもらおうかなと「ご飯一緒に作ろう!」と誘ってみると、

「イヤだ!」

と、イライラした口調で即答。

「一緒に作ったら早くできるよ~」と穏やかに言っても、

「なんで一緒に作らないといけないの!」

明らかに怒ってるようなとげのある口調でズバっと言ってきます。

そして

「イヤだって言ってるじゃん!なんで私がやらなきゃいけないの!」と、どんどん娘の怒りがエスカレートして、しまいには、机をがんがん蹴り始めます。

私が何かを言うたびにイライラ怒り始めるので、その態度に私もイライラ。

お互いの怒りが爆発し、どんどんバトルはヒートアップしていきます。

「女子が育てやすいなんて誰が言ったんだろう?育てづらいじゃないか~!!!」と、バトルになるたびに思いながら、どうしたらいいのかもわからず声を荒げてしまう状態が毎日続いたのです。

小学生になってからは、今まで以上にバトルの頻度が多くなってきて、私は心身共に疲れていました。

2. 発達障害ADHDの特性と女子特有のイライラ

なぜ発達障害の子どもはこんなにすぐイライラしたり、怒り口調になってしまうのでしょうか?

それには、発達障害・ADHDタイプの子どもの特性が関わっています。

イライラの主な原因としては、次の3つが考えられます。

◆悪い記憶が残りやすい

いつも子どもが発した言葉に怒りで対応していると、子どもの中では「お母さん話す=怒る」と悪い記憶が残っています。

お母さんが怒っていなくても、また怒られるとか、怒られたと感じるので、怒りの口調になることで自分への攻撃を防ごうとしているのです。

◆「衝動性」が強い

自分の感情を抑えることが難しい傾向があります。

お母さんに何か指示をされても、自分の「やりたくない」という感情が先に立ち、「イヤだ」「やりたくない」など、衝動的に言ってしまいます。

◆ストレスに対応する力が弱い

行動の工夫や気持ちの切り替えが難しい=ストレスに弱い傾向があります。

先生に注意された場合、怒られた、ムカつくなどの悪い感情だけが残り、「次は注意されないように気を付けよう」などのように、気持ちを切り替えることが難しいのです。

◆女子ならではの習性

このようなADHDの特性に加え、周りが見え始める頃の、女子特有の習性も関わっていることがわかりました。

もともと女子は、自分で意識していないのに外の世界ではうまく適応しようとする習性があります。

ADHD女子は、ストレスに弱い傾向があるうえに、周囲に合わせることが苦手だったりもします。

外の世界ではうまく対応できないストレスが蓄積され、家ではそのストレスがイライラとなって爆発するのです。

以前の私は、娘のイライラはただ怒っているだけと思い、厳しく𠮟ったり、怒ったりすることで抑えようとしていました。

しかし、ADHDの特性なので、何度叱ったり怒ったりしても直るものではありません。

「ADHDの特性」+「外の世界でのストレス」+「私の怒りの対応によるストレス」=イライラ

このようにADHD女子は、イライラの原因が複雑なのです。

3.イライラバトルに効果的な1つの方法

娘とのバトルに疲れていた私は、発達科学コミュニケーション(発コミュ)に出会い、自分自身の対応を変えました。

子どもがイライラを抑えられなくなったら、一緒になってイライラせずスルーする。

これを徹底して実践しました。

やめさせたい行動に一緒になってイライラし、怒って対応するなどの否定的な関わりは、行動をエスカレートさせます。

スルーするときに注意することは、無視したり、明らかに嫌な顔をしないこと!

娘が怒り始めたらすぐ、私もイライラしないようにするため別室に行くようにしました。

それでも、最初のうちは娘が、怒って泣き叫んだりしましたが、「そうやって怒ったり泣いたりしているときは、話さないよ」と、無視をせずきちんと理由を伝えてから離れるようにしました。

これにより、子どもの脳が感情をそのまま出さないほうがいいと学ぶようになります。

そして落ち着いたら、「落ち着いたね」と声をかけたり、今までのことはなかったように「ごはん食べようか」など、気持ちを切り替えさせる声かけをします。

これで、今度は落ち着けたことは好ましい行為だと覚えさせるのです。

このように肯定的な関わりに対応を変えると、だんだん、娘のイライラが爆発することが減り、落ち着くまでの時間が短くなってきました。

とにかく、怒り始めたら離れる、落ち着いたら肯定的な関わりするをひたすら繰り返します。

すると、以前のように会話のほとんどがバトルに発展ということがなくなり、会話が続くようになってきたのです。

対応方法がわかると、私自身が怒りで対応することもイライラすることもなくなり、娘も私も落ち着いてきました。

最近では、会話をしていて娘がイラっとすることがあると、自分からクールダウンしに行くこともあります。

会話をしていて意見が食い違うことがあると、娘のほうが「こんなことで言い争ってもしょうがないね」と、言うのでびっくりです。

バトルが減るとお互いの心に余裕も出てきました。

今では、冗談を言いながら笑い合って会話することも増えたのです。

今日から、イライラはやめて子どもが怒り始めたら嫌な顔はせずスルー、落ち着いたら肯定です。

お母さんが対応を変えると笑顔で会話ができるようになりますよ!

執筆者:渡辺くるり
(発達科学コミュニケーションリサーチャー)

子どもとのイライラバトルには他にも対応策があります!

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