1.うちの子には塾や教材は意味がない⁉
勉強できるようになって欲しい!
そんな思いで通信教材や塾を試すけど、子どもがやる気にならない…
「塾の宿題やったの??」
「塾に遅れるよ!」
「なんで塾でやったのにテストの点数あがらないの?」
と小言が増えていき、親子のバトルばかりが増えてしまった…
「高いお金払ったのに、うちの子には塾や教材をやらせても意味がなかったの?」
そのように塾や教材に託した思いに不安を感じているお母さんもいらっしゃるかもしれません。
果たして、塾や教材をやっても意味がない子どもっているのでしょうか?
2.発達障害グレーゾーンの息子と私の勉強失敗談
現在高校生の発達障害グレーゾーンの息子と、私の苦い体験談を聞いてください。
私が息子に買い与えた最初の教材は、とある通信教材でした。
絵本やおもちゃがたくさん届く、幼児ファミリーに大人気のあの教材です。
息子が小さいときは、興味を示すものもあれば、まったく使いこなせないものもあって、
「うちの子あんまり興味示さないな。この教材イマイチ…」なんて、思っていました。
ところが!年齢を重ねて小学校に入ったころ…教材やおもちゃがイマイチなのではなく、うちの子が教材のレベルについていけていないということに気づいてしまったのです。
ショックを受けた私は、とにかく「基準」に追いつくことばかりを気にして、血眼になってできない息子に教材をやらせました。
でも…
・毎日コツコツ勉強ができない!
・計画通りに教材が進まない!
・何回やっても間違える!
そんなことが続き、ずっとガミガミ叱っていました。
結局はその教材には全く取り組まなくなり、小学校中学年のころに解約しました。
そして小学校高学年、焦った私は塾に通わせることにしました。
先生1人に生徒が数名という環境で、自習で解いた問題を先生がチェックしていく個別指導塾です。
「もうすぐ中学生だし、少しは勉強もさせなくちゃ」
「教材がダメなら、人が教えたらいいんじゃない? 」
と考えたからです。
ところが息子は、塾でふざけてしまい、周りのお友達にちょっかいを出しまくり!
塾の先生から報告を受けた私は、もっとガミガミ言うようになりました。
遅刻やサボりも多かったので、先生からも私からも、さらに叱られることが増えていきました。
そんなことが続き、すっかりやる気を失ってしまった息子。
最後には、塾の先生から「これ以上続けてもらっては困る」と言われて、塾をやめました。
この頃の私はまだどうしてうまくいかないのか、理由がわかりませんでした。
3.子どものやる気を下げるミスコミュニケーション
どうして通信教材も塾もうまくいかなかったのか…根本的な原因は私の対応にありました。
それは息子が苦手なことを、責めてばかりいたから。
息子に合ったサポートを知らなかった当時の私は、周りのお子さんとの成績の差ばかりが気になり、毎日コツコツ勉強すればなんとかなるのではと思っていました。
そして、ガミガミ怒って勉強を強制させるなど間違った対応をずっと続けていたのです。
特に小学校高学年の時期に、ネガティブなコミュニケーションばかりが積み重ねられていくと、発達障害・グレーゾーンの子どもは自信を失ったまま中学校生活に突入することになります。
中学校生活では小学校のときとは違い、本人の生活態度や主体性が重視され成績に直結してしまいます。
ですから何としても大事なことは、小学校のときに「自信」の種まきをすることです‼
お子さんの苦手を理解し、特性に合ったサポートさえすれば、
・苦手な勉強にも取り組める集中力
・成績アップに不可欠な勉強習慣
・勉強でもスポーツでも頑張り続けるチカラ
このような勉強以外にも役立つ、よりよく生きるために必要な3つのチカラが子どもに備わります!
そのためには、お子さんではなく、お母さんが今までのコミュニケーションを変えるのが一番の近道!
発達障害・グレーゾーンの子どもをやみくもに通信教材をやらせたり、塾に行かせるのではなく、お子さんの特性を把握し、我が子にあったコミュニケーションや対応を実践すればいいのです。
私の場合は、発達科学コミュニケーションでの学びが転機になりました。
4.塾や通信教材を活用する時のポイントはこれ
ではここで、私の過去を振り返って、息子にどんな対応ができたか考えてみたいと思います。
◆通信教材に取り組むときのお母さんの対応
私の息子は注意欠陥多動性障害(ADHD)の特性を持っています。
息子が通信教材をしていたときの私は、「どうして毎日コツコツやらないの?」と思っていました。
しかし、そもそも息子は「毎日コツコツ」を自分でコントロールするのが難しいという特性を持っていたのです。
でもそれを知らなかった私は「何度言っても教材をやらない!」というイライラばかりが募り、親子のバトルは増えるばかりでした。
発達障害・ADHDタイプの子どもは、見通しを立てて「計画的に」取り組むのが苦手です。
つまり、毎日コツコツ勉強させることは無理だということです。
そこでお母さんにやってほしいことは、やってないことにイライラするのでなく、「やろうかな」という気持ちが見えたときにすかさず褒めること。
・通信教材の話を自分からしたときに「よく気がついたね」
・鉛筆を持ったときに「鉛筆持ってる!やる気だね!」
・一問解けたときに「もう解けてる!」
こんなふうに、小さなできていることを見つけて、こまめに褒めます。
通信教材をやる気にさせるには、周りの大人の褒めが特に必要になります。
最近のタブレット学習などは取り組んだらすぐに褒めコメントが届くものもありますので、上手に取り入れるとよいと思います。
◆集中力が続きにくい子のための塾選びのポイント
息子にはさらに集中力が続きにくいという特性があります。
そんな息子に、先生1人に生徒が数名の「自習スタイル」個別指導塾は合いませんでした。
集中力が続きにくいので、放っておかれると他のことに興味がいきます。
ですから周りのお友達のことが気になると、そっちばかりに首を突っ込んで、ちょっかいを出していたのです。
「自分で考えて、できるところまでやって」という「自習スタイル」ではなにをしたらいいのかわからなくなりがちなのです。
ではどうすればいいのかというと、発達障害・ADHDタイプで集中力に課題のある子は、スモールステップでわかりやすい指示をしてもらいましょう。
「最初にこれをやって!」
「終わったら次はこれをやって!」
と指示をくれるタイプの塾を探したり、対応をお願いしたりしてみてください。もしくは家庭教師という選択もOKです。
その子に合ったスモールステップの指示でこまめに褒めてくれる先生に出会えれば、勉強が苦手でも頑張る力が育ちます。
いかがでしたか?
子どもが100人いれば、100通りの学びのスタイルがあります。
いろんなやり方を試して、うまくいかなかった…と落ち込むのはもうおしまい!
わが子の得意なところ、苦手なところを見極める目を持てば、子どもにとってベストな学び方を考えてあげられるお母さんになれますよ。
コチラの記事でも子どもの学習能力を高めるコツをお伝えしています!
執筆者:清水畑 亜希子
(発達科学コミュニケーショントレーナー)
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