勉強のやる気をUPさせるためのアプローチは1つじゃない!行動が遅い子どもが自分から動くようになる脳のルートづくり

勉強に対して行動が遅い子どもには、お母さんも心配が募ります。そんな我が子の「勉強のやる気」を引き出すためには勉強以外のところからアプローチする方法があるのです!子どもが自分から動くようになる脳のルートづくり始めましょう!

1.発達障害・思春期の子どもに「勉強のやる気」をつけるためにまず必要なこと

思春期のお子さんのお悩みでは「勉強に対するやる気」が上位に上がってきます。

毎日ガミガミ言わなくても、自分から勉強してくれたらいいのに…そんな風に感じているお母さんも多いと思います。

実は、行動するのが遅い子どもたちの「勉強のやる気」を引き出すためには、定着させてもらいたい「あること」があります。それは…

●素直に人の話を聞く
●聞いて考える
●聞いて行動を起こす

などの、「脳のルート」を日常生活を通じて作ってあげることです。

「勉強のやる気」よりも先に、お母さんにお家でやっていただきたい大事なサポートがこれなのです。

発達の特性があって学習のやる気を失ってしまっている子は、日常生活での「学習」も、勉強という意味での「学習」も、どちらも苦手なお子さんが多いです。

脳の特性として物事をマスターすることそのものが苦手なので、日常生活にも、学習にも、影響が出やすくなります。

そうなると、お母さんとしては「がんばってほしい!」と思っている勉強に対しても、行動を始めるのが遅い…

お母さんは子どもに対して四六時中「○○しなさい!」を言い続ける生活になってしまいますよね。

そこから脱却するためには、まず日常の行動をスムーズに出来るようにするところから始めていただきたいのです。

行動が遅いな~と感じる発達障害の子どもに対しては、お母さんの注目はどうしても「できていないこと」「一番の悩み」に行ってしまいがちです。

でも、実は伸ばしてあげる「順番」が大切なのです。ぜひ、意識してみてくださいね。

日常生活が定着してくれば、それは脳が発達してきた証!

周囲の指示を聞いて考える、そして行動する。

この「実行する」というルートを脳に作ってあげることで、他のことに対する実行する力、やる気も持てるようになり、行動力もアップします。

2.行動が遅い子どもが自分から動くようになる!意外なトレーニング方法とは?

では、どんな方法で子どもが自分から動くようになる「脳のルート」を作ることができるのでしょうか?

意外なトレーニング方法を1つお伝えしますね。

我が家の事例ですが、息子が中学生時代、PTAの会合があって夕方出かける用事がありました。

そこで!私は、息子にサラダづくりを依頼して出かけました。会合を終えてドキドキしながら帰宅すると…

見事にサラダを作ってくれていました!やったー!!

実は!お料理をすることは学習の療育にも取り入れられるメニューの1つなんです!

えー?!勉強が苦手なのになんでお料理の話になるの?とお思いかもしれませんね。実は、お料理をすることは

・レシピを理解する(もしくは覚える)
・材料をそろえる
・手順を考えながら進める
・切る、むく、混ぜるなどの手先を使う作業

…などの工程があり、「ワーキングメモリ」と「手先を使う」という、勉強にも必要になる2つのスキルをトレーニングすることができます。

ワーキングメモリとは「作業記憶」「作動記憶」などと言われ、見たこと・聞いたことを情報として一時的に記憶にとどめ、推理・思考する力です。日常生活の中でも勉強の中でも必要になってくる力なのです。

3.子どもの勉強に対するやる気を引き出すアプローチは1つではありません!

この力をトレーニングするために「勉強」からアプローチするか、「日常生活の行動」からアプローチするか…それは、お子さんの特性やご家庭の方針によって変わってくると思います。

ただ、もし勉強に苦手意識があるなら、日常生活の行動から脳の発達をサポートする方法があることをぜひ覚えておいてください。

子どもは、「自分ではできないかも…」と思うことに対してはなかなか自分から動くことをしません。「できるかも!」と思うからこそ行動に移すことができるのです。

勉強に苦手意識があるお子さんに、

「早く勉強しなさい!」
「何度言ったらわかるの!」

なんてガミガミ言っても、もしかしたら勉強に対してネガティブなイメージが強くなってしまい、ますます行動が遅くなってしまうかもしれません。

勉強が苦手だからといって、そればかりをゴリゴリやらせるとかえってやる気と自信を失ってしまうということもありますので注意が必要です!

脳の発達を促すためには「行動すること」が大切です。

行動が遅いと感じるお子さんには、その子が取り組みやすいことから着手して、子どもの脳を育てていきたいですね!

そうそう!1つ、大事なことがありました。お子さんが料理を作ってくれたり手伝ってくれたりしたら、肯定の声かけをお忘れなく

「作ってくれて嬉しい!」
「ありがとう!」
「美味しいよ!」
「きれいに盛り付けたね」

などなど。どんな切り口で肯定できそうか、考えてみてくださいね!

執筆者:清水畑亜希子
(発達科学コミュニケーショントレーナー)

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