1.発達障害グレーゾーンキッズの学校との連携は一筋縄ではいかない
発達凸凹の子が学校生活をスムーズに送るためには、学校との連携が大切です。
しかし、連携がうまくいかないことも実はあります。
今は理解がない学校の対応は減ってきているかと思いますが、それでもまだ連携がうまくいかないケースが多いです。
先日、ご相談に来られた方は、学校や教育委員会に相談しているにもかかわらずお子さんへの対応をなかなか変えてもらえなかったこと、そして「学校の方針に従えないなら転校してください」と言われたことも話してくださいました。
そんな話を伺うと、悔しい想いがこみ上げてきます。
なぜ、学校と相性が悪いというだけで、子どもたちが、そしてママが、理解されずに肩身の狭い想いをしなければいけないのでしょうか!
そんな悔しい、悲しい想いをする親子が減るように、今回は学校との連携以外に家庭でやってほしい発達障害グレーゾーンの子どものサポートの軸についてお伝えします。
2.保健室登校も別室登校も断られた息子のはなし
我が家が直面した学校との連携がうまくいかなかった体験をお話をします。
保健室登校と別室登校の「壁」でした。
我が家の息子に登校しぶりの兆しが見え始めたのは中学2年の夏休み前。
「頭が痛い…」と言い出したことから始まりました。
最初のうちは「頭が痛くなったら保健室に行って休んだらいいから」と言って、背中を押して送り出していました。
ところがある日「やっぱり学校にいきたくない…」と悲しそうな顔でつぶやきました。
理由を尋ねると「保健室に行っちゃダメだって言われた」というではないですか。
学校の先生に尋ねると
・保健室は体調が悪い人が行くところ
・休めるのは1時間
・1時間休んでも体調が悪い人は家族にお迎えに来てもらう
・1時間休んで良くなった人は教室に戻る
こんな決まりがあるんだそうです。
ですがうちの息子は、頭は痛いけれど熱はない。
なのに保健室にちょくちょく来る。
注意欠陥多動性障害(ADHD)タイプの息子は、授業を集中して聞いていないように見えてしまうので、「ずる休み」「サボりだ」と先生は言いたかったんだと思います。
それから息子の足は学校から遠のいていきました。
それでもめげない私は「別室登校」の相談をしました。ところが今度は、
「別室登校は教室に行きたい気持ちがあるけど、事情があって行けない子のための場所なんです。清水畑君はそれとはちょっと違うと思いますので…それに今は教員の手も足りていませんので」とバッサリ。
学校の先生がお忙しくて手が足りていないのはわかっています。
ですが私が引っかかったのは
「教室に行きたい気持ちがあるけど行けない子」の部分でした。
たしかに息子の場合は、学校での困りごとを頻発している子でした。
授業も、提出物も、係の仕事も部活も、サボりがちでしたし1年の1学期だけで遅刻は30日ありましたし(どこに行っていたんだろう…)
友達とは取っ組み合いの喧嘩をするし、先生には「やる気がない子」に見えていたのかもしれません…
こんな私の体験、そして同じく辛い想いをされているママたちの体験があるから私が、不登校キッズとママにはもっと胸をはって人生を歩んでほしいのです!
…とは言っても、
不登校キッズ、凸凹キッズの学校との連携はひとすじ縄ではいかないことも現実問題。
だから、発達凸凹の子ども達の新年度の学校生活をサポートするために、次のことを視野に入れてママにはご準備いただきたいのです。
3.学校との連携と家庭での成長サポート、両面から備えておく!
進級に向けて次のことを視野に入れて準備いただきたいと思います。
STEP1:進級前・進級後の学校との連携の準備をしっかりすること
STEP2:連携してもらえなかった時にママが対応策を持っていること
STEP3:学校でがんばれる子になるために、おウチで我が子の成長をしっかり加速しておくこと
家庭の中で我が子の困りごとを春までに落ち着かせておけば、学校との連携もスムーズにいきやすくなります。
まずは、お子さんとの日々の関わりの中で成長を加速させてあげることが大切です。
家庭でがんばれる子にするためにお母さんができることは、子どもを肯定してやる気を引き出してあげること!
進級前に、できないことをできるようにとあれこれ詰め込まれると発達障害グレーゾーンの子どもは逆に認めてもらえないと感じ、自信をなくして頑張る意欲がなくなってしまいます。
おうちでできていることを褒めてあげて、たとえ苦手があったとしても、「君はこれが得意だから自信をもって!」と伝えてあげましょう。
子どもの発達を伸ばすには、得意から伸ばすが鉄則です!
発達凸凹の子ども達の新年度を学校だけに委ねてしまうのではなく、学校との連携と家庭での発達加速、2つの軸で準備をすすめていきましょう!
執筆者:清水畑亜希子
(発達科学コミュニケーショントレーナー)
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