不登校が始まった時に必要な第一歩、小学校に戻るより大切なこと

我が子が不登校になった時、このままずっと外に出られなくなるのではと不安になりませんか?小学校高学年にもなると大人の提案に耳を貸しません。ここでは小学校に戻る前の第一歩として「外に出たい気持ちを引き出すステップ」をお伝えします。
 

1.不登校キッズの本当に大切な心配事…小学校の勉強よりも体力!?

不登校になったばかりの子どもは一日中寝転がってYouTubeやゲーム三昧になりがちです。「せめて体を動かせば、脳の活動力がアップするはず…」と思って外へ誘っても反応が薄くてどうしたものかと悩まれていませんか。

我が家の息子は5年生の終わりから登校しぶりが激しくなりました。当初、放課後は友達と外で遊んでいたので 「ちょっと頑張れば小学校に行けるのでは」と登校を促していました。けれど学校に行く頻度は徐々に減り、数ヶ月後には1日中パジャマで寝転がってゲームやYouTubeに魅入る生活になってしまいました。

せめて体を動かす習慣だけでも保ちたいと「サッカーのドリブル練習やってみようよ。あとでおやつを買ってくるよ♪」などご褒美をちらつかせながら、外に出てボール投げやサッカーをしようと誘いをかけましたが、これも長くは続きませんでした。

今回は不登校になって1日中ゲームとYouTube三昧の子どもが外に行きたくなるまでのステップについてお伝えします!

2.不登校キッズは大人が動かしたくても動かない!!

小学校高学年のこどもたちは物事を客観的に見る能力がついてくるため、「周りとのちがい」に気づき、ストレスを抱えつつ学校に通っています。そのため、登校しぶりや不登校が些細なアクシデントがきっかけで生じたように見えても、実は無理を重ねた末の「心の充電が空になっている」状態なのです。

 

ですから、まずはゆっくり休ませることが大切です。「気晴らしに外に出かけてみよう」「学校に行かないなら少しでも勉強した方が」「家のお手伝いならできるのでは」等、「学校に行かないなら有意義な何かをさせたい」という『大人の思い』はしばらく封印しなければなりません。

そして「最初の目標」はなるべく小さくすることがポイントです…これでもかというくらいの小さな1歩が不登校キッズにはちょうどいいのです。

3.不登校キッズの最初の目標は…座ってゲーム!?

我が家も外に連れ出すことは一旦あきらめて、遅く起きてきても「おぉ、起きてきたね。」と声をかけるなど今できていることを肯定することから始めました。

一日中、ごろごろ転がってゲームをしている息子は、時折「背中が痛いー!」「首が痛いー!」と騒ぎました。こんな時は「1日中横になっているから痛くなるのよ」とは言わずに「背中がこっているね。つらそうだね。」など心配していることだけ伝え、希望に応えてマッサージをします。

肯定の声かけをしていても、かえってくる言葉が「うるせ」「きも」と暴言ばかりの日もあるでしょう。そんな言葉にはスルーで対応しましょう。できている行動だけに注目し、暴言には知らんふりをとおします。

そして彼の前で「昨日、ベッドでタブレットを見すぎたら背中が痛くなってさ、姿勢って大事だよね」など、私自身の事として、寝転がった姿勢で長くいると身体が痛くなるよと夫と話したりしました。

4.「ひま」「たいくつ」という発言が出てきたら次の一歩を踏み出す準備段階です。

常に寝っ転がっていた息子もしばらくすると座ってゲームを始めることが増えてきました。最初のころは5分もすると疲れて転がっていましたが、少しずつ座ってゲームをする時間が増えてきました。

また不登校になったばかりの頃はいつもイライラしていましたが、肯定を続けていると次第に笑顔が増えてきました。「ひま」とか「たいくつ」という発言が出てきたら次の一歩を踏み出す準備段階です。

試しに「それならどこか行ってみない?◯◯とか、△△とか」と声をかけてみましょう。おそらく最初は気乗りのしない返事ばかりでしょう。そんな時はまだまだ充電が足りない状態です。「休んでいたい時期」と考え、軽く受け流しましょう。
親ができることは提案だけです。「行く気になればつきあうよ」の気持ちで時々声をかけてみてください。

ちなみに息子が最初に興味を示したイベントは「果物狩り」でした。

不登校が始まっていつまでこんな日が続くのか…と途方にくれているみなさん、まずは「小さな目標」から最初の1歩を踏み出しましょう♪

執筆者:ふじくら さや
(発達科学コミュニケーションリサーチャー)

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