1. 不登校傾向で自分に自信が持てない子の進路問題
子どもが学校が嫌いでおうち生活が長くなると、親としては、その先の進路や就職はどうなるのかがとても気になりますよね。
小学生のときはまだのんびり構えられても、義務教育が終わるころからは、なかなか動きださない子に焦りを感じても無理はありません。
不登校になる子や登校しぶりをする子は、とても繊細な、Highly Sensitive Person(HSP)の気質を持っている子に多いと言われています。
特徴として、
・人の感情に左右されてしまう
・大勢の人がいる場所などを不快に感じる
・大きな音やにおいに敏感
・疲れやすい
・周りのペースにうまく合わせられない
などがあり、集団生活で規則にしばられる学校はストレスが多く、ネガティブな感情が起こりがちです。
何か、やってみたいことがあっても、
「どうせダメに決まっている」
「何をやってもうまくいかない」
「みんなから嫌われているから、楽しくないに違いない」
などと感じ、行動することをあきらめてしまい、自信を失っていきます。
次の章からは、繊細な高校生が行動力をつけて自らの道を歩みだすサポートについてお伝えします!
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2. HSP気質で、ネガティブな感情に支配されがちな娘
不登校期間の長い我が家の娘は、登校日数の少ない通信制高校に入ってからもHSP気質は変わらず、3年生に進級する時には、「将来自分はやれることがないし希望がない」などと言うことが増えていました。
私は、そんな娘を見て「もうそろそろ成人になるのに、まだネガティブな発想しか出てこないのか」と不安になることがしばしばありました。
成人間近の娘がどうしたら、自分の人生に自信を持って生きていけるのか、自分で納得できる人生を歩めるのか、私はどこまで、どのようなサポートをしたら良いのか、悩みました。
HSP気質の娘は、プレッシャーをかけてしまうと、焦りと不安な気持ちで、もう何も考えたくない!と拒絶することが多く、かといって、放っておくと、あまりにマイペースでどんどん後回しになってしまうのです。
発達科学コミュニケーション(発コミュ)に出会う前なら、「何やってるの?自分の進路でしょ。そろそろ決めないと!」とか、「勉強が嫌いなら学校行かなくたっていいんだよ。早く働きなさい!」などと、先回りして指示ばかりしてしまっていたと思います。
ですが、それでは本人がますます不安になって、意固地になり、動けなくなってしまうので、まずは日々の小さな楽しみを増やせるようにサポートをしていきました。
そして、高校3年生もあと半年余りとなった頃、娘は海外へ短期留学に行くことになったのです!
3. 推し活から、つながった大きなチャレンジ!
娘が海外へ行きたいと言うまでに私が行ったサポートについてお伝えしますね。
娘はK-popのオーディション番組が好きで、毎週のネット放送を楽しみにしていました。
私も一緒に放送を楽しむようになりました。
休日には、推し活として、コラボカフェに行ってグッズを買ったり、新大久保へ出かけて情報収集したり、きっと、本当はお友だちとこんな風に過ごしたいのだろうなーと想像しながら、時に私も付き合いながら、とことん好きなことに没頭させました。
「発達が加速するのは、楽しいことをしているとき」です。
K-popから、洋楽まで広げて音楽を楽しみ、SNSを通してライブやファンミーティングなどの情報を得て、一人で出かけて行ったり、詳細を私に伝えてくれたりして、娘の行動力がどんどんあがっていきました。
そんな時、娘が「短期留学に行きたい」と言いだしました。
心配な気持ちもなくはありませんでしたが、本人の「やりたい」という気持ちを応援したい、なんとか実現させてあげたい!と思い、リサーチを始めました。
「高校生活はあまりうまくいかなかった。特に楽しい思い出も作れていない。だから、卒業までにやりたいことをやって、思い出を作りたい。」
ずいぶん勝手な思い込みかもしれませんが、娘とともに、行き先や、期間など、検討した結果、韓国に2ヶ月間の短期留学をすることに決まり、晴れて旅立つことができました。
4 「留学」を通して、娘が“一人で生きていく姿”を描くことができた!
留学先では、初めての一人暮らしをし、日本では朝起きられなかった子が、毎朝一人で起きて学校に通い、念願の美容院も、自分で予約をとって行くことができたようです。
行くまでは半信半疑でしたが、行ってしまえばなんとかこなしてきたようです。
「留学したい」
「海外で勉強してみたい」
という強い想いが娘の行動を加速させたのです。
高校生だから当たり前、の行動ばかりかもしれません。
けれど、HSCの娘にとっては全然当たり前ではなかったんです!
・毎日、遅刻しないように起きて準備して、学校に通っている
・洗濯や掃除を自分でしている
・学校の先生やクラスメイトとコミュニケーションが取れている
どれも褒めるポイントばかりです。
短い間にだいぶ大人になったと感じました。
思ったよりうまくいかなかったことや、ダメだった…と落ちこんだこともあるでしょうが、今後、自分で修正しながら再チャレンジしていくのだろうと信じられるようになりました。
近くにいると、心配して干渉したり、先回りしてしまいがちなのですが、思春期も終盤。これからは親も少しずつ手を放して、いい距離をとっていくのが良さそうです。
今、お子さんは自分に自信を持って行動ができていますか?
もし、まだ動き出せていなくても、大丈夫です。まずは、本人が求めていることや、興味のあることを一緒に楽しんだり、親子で会話をしたりしながら、興味の幅が広がる活動を見つけてみてくださいね。
執筆者: 菊池 のりか
発達科学コミュニケーションリサーチャー
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