書くことが苦手な発達障害グレーゾーンの子がストレスなく書くようになる!脳への正しいアプローチとは?

書くことが苦手で、ノートや宿題を提出しない様子にイライラしていませんか?発達障害グレーゾーンの子にたくさん書かせようとしてもストレスを溜めるだけです。脳を発達させる順番を理解し正しいアプローチをすれば、脳が発達して苦手も克服できますよ。

1.書けないことはサボっていることじゃない

子どもの自立を考えると周りと同じようにできていないことが心配になってきますよね。

特にお子さんが字を書いていない様子は周りにもわかりやすく、「なぜ書かないの?」とお母さんが心配するのもよくわかります。

日本の教育は「書くこと」にこだわる傾向が強くあります。

中学生になるとノート提出など高校進学の内申点の評価の対象にする学校がまだまだ多いですよね。

そのような環境の中で、板書が遅い、ノートの提出ができていない、文章が書けないなど書くことが苦手なのに、サボっていると見られて、つらい思いをしながら頑張っている発達障害グレーゾーンの子どもたちがいます。

子どもたちは次第にできないことにストレスを溜めすぎてしまい、不登校になってしまうこともあります。

子どもたちに「書くこと」を無理にさせて脳内の情報を使うチャンスを減らすぐらいなら、ストレスになっている部分を一時的に取り除いてあげたほうがずっといいんです。

その分覚えたり、考えたりする力を使うことに集中させてあげたほうが脳が育ちやすいことがわかっています。

脳には育つ順番があります。

「書くこと」は頭の中で整理された情報を「つかう(処理する)」働きなので、まずは脳に「整理」する力をつけさせることが先なんです。

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2.書くことが苦手なのはワーキングメモリに負荷がかかっているから

何を書こうか?と頭の中で整理をしながら、それを「書きましょう」という指令に変換していくのがワーキングメモリの役割です。

ところが、書くのも大変、考えるのも大変、となったら、ワーキングメモリへの負担が高すぎてやりたくない気持ちになってしまうのです。

ワーキングメモリは脳の中で情報を一時的に覚えておきながら、目的に合わせて取り出し使われます。

「インプットする」
「整理する」
「使う」

この3つの合わせ技を行なっているというわけです。

発達障害の子どもたちは特にワーキングメモリの作業領域が少ない傾向があります。

脳の特性で書くことが苦手になっている本人がいくら書くことを頑張っても、努力しても、難しい状況であることをまずはお母さんが理解してあげることがとても大切なのです。

3.宿題はパソコンで打ち込んで提出

我が家の発達障害グレーゾーンの息子は脳へのインプットも苦手、脳内の整理も苦手、情報をつかう(処理する)ことも苦手でした。

中学生になった頃、書くことが苦手な息子に何か書かせようとすると手をプルプル震わせて

「なんて書けばいい?」と私に聞いてくることが増えました。

「なんで、わからないの?」
「書くことサボるから、どんどん書けなくなるのよ!」

と思っていましたが、今なら書けない理由がよくわかります。

夏休みの理科の自由研究では「手書きで提出」という指定がされていました。

実験もしたし、写真も撮ったけど、書こうと思ったら手がプルプル!

そこで私はパソコンをつかうことで書くことのストレスを軽くしてあげました。

自由研究は無事完成しましたが、息子は少し心配していました。

「先生には、手書きと言われた」と。

だけど、私は息子に伝えました。

「手書きかどうかが大事なんじゃなく“ちゃんと考えてやりました”というプロセスが大切なんだよ。あなたは、研究をしたんだから自信をもっていい。もし先生が何か言うならお母さんがちゃんと守ってあげるから!」

と伝えました。

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4.発達障害グレーゾーンの子は手書きを減らすと発達が加速する

息子は手書きを極力減らす対応を一時期はしていましたが、脳の発達が加速すると苦手なところも上手に引き上げられました。

次第に手書きをしてもストレスを感じなくなり、ノートが取れる、提出物も出せる、字もそこそこ綺麗にかける、という成長を見せてくれました。

書くことが苦手という見える部分だけをどうするのかを考えるのではなく、脳を育てる順番を理解し、発達障害グレーゾーンの子どもの書くことに対するストレスを減らすことに取り組みましょう。

学校へはパソコンやタブレットの使用許可をもらう、ノートは友達のコピーを貼って提出OKにしてもらうなどお願いしてみてもいいですね。

子どもはみんなと同じように書きたいと思っています。

子どもの脳の発達を加速させるために、お母さんがまずは思考を整理することに注力した声かけをしてみてください。

発達科学コミュニケーションでは科学的に発達する声かけをお伝えしています。

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執筆者:清水畑亜希子
(発達科学コミュニケーションマスタートレーナー)

 

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