「やらないと終わらないよ!」は逆効果?宿題をやらない子が少しずつ動き出す声かけ

「宿題やろうね」と何度声をかけても、やらない子にイライラしてしまうことはありませんか。宿題をやらないのはやる気の問題だけではありません。声かけを少し変えることで、子どもが少しずつ動き出すことがあります。宿題をやらない子への声かけのヒントをお伝えします。

宿題に取りかかれない息子と、毎日ぶつかっていたころ

我が家には、3人の子どもがいます。

今日は、現在小4になった息子が、小3だったころのエピソードをお話しします。

「宿題やろうね」息子にそう声をかけても、なかなか始めません。

ランドセルを置いたままテレビを見ています。

特に算数は苦手意識が強く、ノートを出すことさえ難しいことがありました。

「やらないと終わらないよ」そう伝えても動きません。

私もイライラして、何度も声をかけてしまいます

息子も不機嫌になり、「もうやらない!」と怒り出すこともありました。

宿題を始めるだけで、毎日一苦労でした。

怒鳴ってしまったあとに自己嫌悪になったことも、一度や二度ではありませんでした。

夕方が近づくたびに「また今日もぶつかるかな」と憂鬱な気持ちになっていました。

何がいけないのだろう。

どう声をかければいいのだろう。

そんなふうに感じていました。

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子どもが宿題をやらない理由は「やる気がない」からではなかった

発達科学コミュニケーションを学んで、気づいたことがありました。

宿題をやらないのは、やる気の問題ではありませんでした。

宿題には、実はいくつもの行動が含まれています。

ランドセルを開ける。

ノートを出す。

机に座る。

問題を見る。

計算する。

子どもにとっては、「宿題をやる」という一言が、ゴールの見えない巨大な壁に見えていることがあります。

この最初の一歩が大きなハードルになっていたのです。

さらに、「やらなきゃいけない」と感じるほど、脳にブレーキがかかり行動が止まることがあります。

脳には、「できそう」「やってみよう」と感じたときに動き出す仕組みがあります

「やりなさい」という声かけが、さらに プレッシャーを強くしていたのです。

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宿題をやらない子が少しずつ動き出す声かけの変え方

宿題を「小さな一歩」に分けて伝える

まず変えたのは、声をかける内容の分解です。

「宿題やって」という声かけは、子どもにとってゴールまでの全行程に見えます。

そこで、まず最初の一歩だけを伝えるようにしました

「ランドセル開けてみようか」「ノートだけ出してみようか」

これだけです。

「まずここだけ」に絞ることで、子どもが「それならできそう」と感じやすくなります。

実況中継で、行動を肯定する

そして、以前の私は宿題が全部終わったときだけ「できたね」と声をかけていました。

けれどそれでは、肯定するタイミングがとても少なくなります。

そこで、行動の始まりと途中に目を向けるようにしました

ノートを出したとき「ノート出したね」

問題を見たとき「始めようとしているね」

1問できたとき「1問できたね」

途中まで進んだとき「ここまで進んだね」

評価を足すのではなく、見えていることをそのまま伝えるだけです。

行動できたことに子ども自身が気づくと、やる気が少しずつ育っていきます。

小さな積み重ねが、動き出せる子を育てる

宿題が一気にできるようになるわけではありません。

けれど、「始められた」「少し進めた」「今日もノートを出せた」

そんな小さな変化を重ねることで、子どもは少しずつ動きやすくなっていきます。

息子も少しずつ変わっていきました。

声をかける回数が減り、自分からランドセルを開ける日が増えていきました

「宿題めんどくさいけど、やる」

そう言いながら机に向かう姿を見たとき、この積み重ねが大事だったんだと感じました。

今日からまず一つ、 宿題全体ではなく「最初の一歩だけ」を声かけしてみてください。

親子の宿題時間が、少しずつ変わっていきますよ^^

執筆者:森崎こころ
(Nicotto Project 発達科学コミュニケーショントレーナー)